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登録販売者試験とは?試験日程・申込方法・合格までの流れ

登録販売者試験を受験したいと考えているあなたへ。「いつ・どこで・どのように申し込めばいいのか」という疑問は、試験制度の全体像を理解することで解決できます。本記事では、登録販売者試験の実施時期と日程、申込方法と期限、試験内容と合格基準について、最新の情報を交えて詳しく解説します。この情報をもとに、登録販売者試験合格に向けて、計画的な準備を始めましょう。

この記事を読むとわかること

  • 登録販売者試験の実施時期と都道府県別の日程
  • 願書の入手方法から申込手続きまでの具体的な流れ
  • 試験内容・合格基準・合格後の手続きまで
  • 効果的な試験対策と過去問の活用方法

押さえておきたい3つのポイント

  1. 試験は都道府県ごとに年1回実施:8月~12月の間に各都道府県が実施するため、複数の都道府県で受験することも可能です。ただし、試験日が重複する場合は1つの都道府県でのみ受験できます。
  2. 申込期間は試験日の約3ヶ月前:願書の入手から提出までには時間がかかるため、希望する都道府県の申込スケジュールを早めに確認することが重要です。締切間際は窓口が混雑するため、余裕を持った準備をおすすめします。
  3. 受験資格の制限なし:平成27年以降、学歴や実務経験などの受験資格要件が撤廃されたため、誰でも受験可能です。年齢制限もなく、高校生から社会人まで幅広い層が挑戦しています。

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目次

登録販売者試験とは?試験制度の概要

登録販売者試験は、一般用医薬品の販売に必要な専門知識を評価する公的資格試験です。合格することで、薬剤師不在時でも第2類・第3類医薬品を販売できる資格を取得できます。

都道府県が実施する年1回の試験

登録販売者試験は、各都道府県が年1回実施する公的資格試験です。試験の実施主体は都道府県ですが、複数の都道府県が共同で試験を実施する「ブロック試験」も行われています。例えば、関東地域では東京都・神奈川県・千葉県などが共同で実施し、同じ試験問題を使用しています。

試験の実施時期は都道府県によって異なりますが、多くは8月から12月の間に実施されます。試験日が異なる都道府県であれば、同じ年に複数回受験することも可能です。ただし、同じ日に複数の都道府県で試験が実施される場合、受験できるのは1つの都道府県のみとなります。

試験問題作成に関する手引きに準拠

登録販売者試験の問題は、厚生労働省が作成した「試験問題作成に関する手引き」に基づいて出題されます。この手引きは全国共通の基準であり、どの都道府県で受験しても同じレベルの知識が求められます。

手引きの内容は定期的に改定されるため、受験年度の最新版を確認することが重要です。改定により医薬品の分類や販売制度に変更があった場合、その内容が試験に反映されます。最新の手引きは厚生労働省のウェブサイトで公開されているため、学習の際には必ず最新版を参照しましょう。

誰でも受験できる公的資格試験

登録販売者試験は、受験資格に制限のない公的資格試験です。平成27年の制度改正により、それまで必要だった実務経験や学歴の要件が撤廃されました。そのため、高校生から社会人、主婦、シニア層まで、幅広い年齢層の方が受験しています。

試験に合格すると、薬剤師不在時でも一般用医薬品のうち第2類・第3類医薬品を販売できる資格を取得できます。ドラッグストアや薬局での就職に有利な資格として、キャリアアップや転職を目指す方に人気があります。

登録販売者の基本情報については、登録販売者とは?資格の特徴・取得方法・なり方を徹底解説で詳しく解説しています。

登録販売者試験の実施時期と日程

登録販売者試験の実施時期は都道府県によって異なるため、受験を希望する地域の日程を早めに確認することが重要です。

8月~12月に都道府県ごとに実施

登録販売者試験は、多くの都道府県で8月から12月の間に実施されます。試験日は都道府県によって異なり、最も早い地域では8月下旬、最も遅い地域では12月上旬に実施されることが一般的です。

試験の実施時期には地域的な傾向があります。北海道・東北地域は比較的早い時期(8月~9月)、関東・中部地域は9月~10月、近畿・中国・四国地域は10月~11月、九州・沖縄地域は11月~12月に実施されることが多い傾向にあります。

都道府県別の試験日一覧

2023年度の試験日を例にすると、北海道・東北ブロックは8月27日、関東・甲信越ブロックは9月10日、東海・北陸ブロックは9月24日、近畿ブロックは10月8日、中国・四国ブロックは10月29日、九州・沖縄ブロックは11月12日といった日程で実施されました。

ただし、試験日は毎年変動するため、受験を希望する年度の正式な日程は、各都道府県の試験実施機関のウェブサイトで確認する必要があります。通常、試験日の4~5ヶ月前には正式な日程が公表されます。

複数の都道府県での受験も可能

登録販売者試験は、試験日が異なる都道府県であれば、同じ年に複数回受験することが可能です。例えば、9月に関東ブロックで受験し、11月に九州ブロックで再度受験するといった方法も選択できます。

この制度を活用することで、万が一1回目の試験で不合格になった場合でも、同じ年に別の都道府県で再挑戦できます。ただし、試験日が重複する都道府県では同時受験できないため、受験計画を立てる際には各都道府県の試験日程を照らし合わせることが重要です。

また、住所地以外の都道府県でも受験可能ですが、合格後に登録販売者として勤務する際は、勤務先の都道府県で販売従事登録を行う必要があります。

登録販売者試験の申込期間と期限

登録販売者試験の申込には明確な期限があり、締切を過ぎると受験できません。余裕を持った準備が合格への第一歩です。

試験日の約3ヶ月前から申込開始

登録販売者試験の申込受付は、試験日の約3ヶ月前に開始されることが一般的です。例えば、9月に試験が実施される場合、6月上旬から申込受付が始まります。申込期間は通常2週間から1ヶ月程度と短いため、開始日を見逃さないよう注意が必要です。

申込開始日は、各都道府県の試験実施機関のウェブサイトや広報で告知されます。前年度の申込開始時期を参考にしながら、こまめに公式サイトをチェックすることをおすすめします。特に、初めて受験する方は、必要書類の準備に時間がかかる場合があるため、開始日と同時に申し込めるよう事前準備をしておきましょう。

申込締切は試験日の約2ヶ月前

申込締切は試験日の約2ヶ月前に設定されることが多く、締切日は厳格に守られます。郵送での申込の場合、消印有効ではなく必着となる都道府県もあるため、締切間際の申込は避けるべきです。

窓口での申込は、締切日の営業時間内に受付を完了する必要があります。締切日が近づくと窓口が混雑し、待ち時間が長くなる傾向があります。また、書類に不備があった場合、再提出の時間的余裕がなくなるリスクもあります。そのため、申込は期間の前半に済ませることを強くおすすめします。

都道府県別の申込スケジュール確認が重要

申込期間は都道府県によって異なるため、受験を希望する都道府県の正確なスケジュールを確認することが不可欠です。特に、複数の都道府県での受験を検討している場合、それぞれの申込期間が重複しているか、どの順番で申し込むべきかを事前に計画する必要があります。

申込スケジュールは、各都道府県の薬務課や試験実施機関のウェブサイトで公表されます。公表時期は通常、申込開始の1~2ヶ月前ですが、年度によって変動する可能性があります。受験を決めたら、希望する都道府県の公式サイトを定期的にチェックし、スケジュールが公表され次第、すぐに申込準備を進めましょう。

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登録販売者試験の願書入手方法

登録販売者試験の願書(受験申請書類)は、複数の方法で入手できます。自分の状況に合った方法を選びましょう。

窓口で直接受け取る方法

最も確実な方法は、試験実施機関の窓口で直接願書を受け取ることです。各都道府県の薬務課や保健所、試験センターなどで配布されています。窓口で受け取る場合、その場で記入方法の確認や質問ができるため、初めて受験する方には特におすすめです。

窓口での配布開始日は、通常、申込受付開始日の1~2週間前に設定されます。配布場所と時間は都道府県によって異なるため、事前に公式サイトで確認してから訪問しましょう。また、一部の都道府県では、ドラッグストアや薬局でも願書を配布している場合があります。

郵送で取り寄せる方法

遠方に住んでいる場合や窓口に行く時間がない場合は、郵送で願書を取り寄せることができます。郵送請求には、返信用封筒(切手貼付済み)を同封した請求書類を試験実施機関に送付する必要があります。

返信用封筒のサイズと必要な切手の金額は都道府県によって指定されているため、公式サイトで確認してから準備しましょう。一般的には角形2号封筒(A4サイズが入る大きさ)に140円~210円分の切手を貼付することが多いです。郵送には往復で1週間程度かかる場合があるため、余裕を持って請求することが重要です。

インターネットからダウンロードする方法

近年、多くの都道府県でインターネットからの願書ダウンロードが可能になっています。試験実施機関のウェブサイトからPDF形式で願書をダウンロードし、自宅で印刷して使用できます。この方法は最も手軽で、すぐに願書を入手できるメリットがあります。

ダウンロードした願書を印刷する際は、A4サイズの白色用紙を使用し、拡大・縮小せずに100%の倍率で印刷する必要があります。両面印刷が指定されている場合もあるため、印刷前に注意事項をよく確認しましょう。また、一部の都道府県では、ダウンロード版の願書は使用できず、窓口配布または郵送請求のみとなる場合があります。

登録販売者試験の申込手順

登録販売者試験の申込は、いくつかのステップに分かれています。各ステップを確実に進めることが受験への第一歩です。

ステップ1:願書(受験申請書類)の入手

まず、前述の方法で願書を入手します。願書には受験申請書、写真票、受験料の払込用紙などが含まれています。願書を入手したら、すぐに内容を確認し、必要書類がすべて揃っているかチェックしましょう。

願書には記入例が添付されていることが多いため、記入前に必ず目を通すことをおすすめします。特に注意が必要なのは、氏名の記入方法です。戸籍上の正式な氏名を記入する必要があり、略字や旧字体の使用についても都道府県ごとに規定があります。

ステップ2:必要事項を記入して提出

願書に必要事項を記入します。記入する主な項目は、氏名・生年月日・住所・連絡先・最終学歴・職業などです。記入は黒のボールペンまたは万年筆を使用し、修正液の使用は認められていない場合が多いため、丁寧に記入しましょう。

写真は、申込前3ヶ月以内に撮影した縦4cm×横3cmのカラー写真を使用します。背景は無地で、正面向き・無帽・無背景の写真が必要です。スナップ写真やプリクラは使用できません。受験料は、都道府県によって異なりますが、12,800円~18,100円程度が一般的です。指定された方法で受験料を納付し、払込証明書を願書に貼付または同封します。

記入が完了したら、窓口持参または郵送で提出します。郵送の場合は簡易書留または特定記録郵便を使用し、必ず控えを残しておきましょう。

ステップ3:受験票の受け取り

申込が受理されると、試験日の約2~3週間前に受験票が郵送されます。受験票には、受験番号・試験会場・試験日時・持ち物などの重要な情報が記載されています。受験票が届いたら、すぐに内容を確認しましょう。

受験票に記載された氏名や生年月日に誤りがある場合は、速やかに試験実施機関に連絡して訂正手続きを行う必要があります。試験会場の場所も事前に確認し、当日のアクセス方法や所要時間を把握しておくことをおすすめします。受験票は試験当日の入場に必須のため、紛失しないよう大切に保管してください。

電子申請での申込方法(一部都道府県)

近年、一部の都道府県では電子申請システムによる申込が可能になっています。電子申請の場合、インターネット上で必要事項を入力し、受験料をクレジットカードやコンビニ決済で納付できます。写真データもデジタル形式でアップロードするため、郵送の手間が省けます。

電子申請を利用する場合、事前にメールアドレスの登録や電子申請システムへのユーザー登録が必要になることがあります。また、すべての都道府県で電子申請が可能なわけではないため、受験を希望する都道府県が電子申請に対応しているか確認しましょう。電子申請の場合も、申込期限は紙の願書と同じであり、締切間際はシステムが混雑する可能性があるため、早めの申込が賢明です。

登録販売者試験の受験資格

登録販売者試験は、受験のハードルが低い公的資格試験です。制度改正により、多くの方が挑戦しやすくなりました。

平成27年以降は受験資格要件が撤廃

登録販売者試験は、平成27年(2015年)4月の制度改正により、受験資格要件が完全に撤廃されました。それまでは、一般用医薬品の販売業務に1年以上従事した実務経験、または薬学部での単位取得などの要件がありました。

制度改正により、実務経験がない方でも受験できるようになり、受験者数は大幅に増加しました。医薬品販売の経験がない学生や、全く異なる業種から転職を目指す方でも、試験勉強を始めればすぐに受験が可能です。この変更により、登録販売者資格はより開かれた資格となり、キャリアチェンジを希望する多くの方に門戸が開かれました。

学歴・年齢・実務経験の制限なし

登録販売者試験には、学歴の制限がありません。中学卒業、高校卒業、大学卒業など、どの学歴でも受験可能です。年齢制限もないため、高校生から60代・70代の方まで、幅広い年齢層が受験しています。

実務経験についても、試験を受ける時点では一切不要です。ただし、合格後に登録販売者として独立して医薬品を販売するためには、実務経験または研修が必要となる点に注意が必要です。試験合格と資格登録は別のステップであり、合格後に実務経験を積むという流れが一般的です。

誰でもチャレンジできる試験

国籍による制限もないため、日本国内に住む外国人の方も受験できます。ただし、試験問題は日本語で出題されるため、日本語の読解力が必要です。身体に障害のある方については、事前に試験実施機関に相談することで、試験時間の延長や別室受験などの配慮を受けられる場合があります。

このように、登録販売者試験は誰でもチャレンジできる開かれた試験です。受験を決めたら、すぐに学習を始めることができます。

登録販売者の受験資格に関してもっと詳しい記事はこちら
登録販売者の受験資格とは?取得方法となり方を詳しく解説

登録販売者試験の内容と出題範囲

登録販売者試験の内容は全国共通で、厚生労働省の手引きに基づいて出題されます。試験の構成を理解することが効果的な対策の第一歩です。

5章構成で合計120問を出題

登録販売者試験は、以下の5つの章で構成され、合計120問が出題されます。

  • 第1章:医薬品に共通する特性と基本的な知識(20問)
  • 第2章:人体の働きと医薬品(20問)
  • 第3章:主な医薬品とその作用(40問)
  • 第4章:薬事関係法規・制度(20問)
  • 第5章:医薬品の適正使用・安全対策(20問)

第3章が全体の3分の1を占めており、最も出題数が多い章です。各医薬品の成分や効能・効果、副作用について詳しく学ぶ必要があります。第1章と第2章は医薬品の基礎知識、第4章は法規、第5章は添付文書の読み方や副作用情報など、それぞれ重要なテーマを扱っています。

各章の出題数と試験時間(240分)

試験時間は合計240分(4時間)で、途中に昼休憩が設けられます。一般的なタイムスケジュールは以下の通りです。

  • 午前(120分):第1章・第2章・第3章の一部
  • 昼休憩(60分程度)
  • 午後(120分):第3章の残り・第4章・第5章

120問を240分で解くため、1問あたり平均2分の計算になります。時間配分を意識しながら解答することが重要です。難しい問題に時間をかけすぎると、後半の問題を解く時間がなくなる可能性があるため、一通り解答してから見直す戦略が効果的です。

マークシート方式での解答

登録販売者試験は、全問マークシート方式で実施されます。選択肢は通常4つまたは5つで、正しいものを選ぶ問題と誤っているものを選ぶ問題の両方が出題されます。また、正誤の組み合わせを選ぶ問題も頻出です。

マークシート方式のため、記述問題はありません。ただし、医薬品の成分名や専門用語を正確に理解していないと正解できない問題が多く出題されます。マークシートの記入ミスにも注意が必要で、特に問題番号と解答欄のズレには十分気をつけましょう。見直しの時間を確保することで、ケアレスミスを防ぐことができます。

登録販売者試験の合格基準と合格率

登録販売者試験には明確な合格基準があり、総合点だけでなく各章ごとの基準もクリアする必要があります。

全体で7割以上かつ各章で3.5~4割以上

登録販売者試験の合格基準は、以下の2つの条件を両方満たす必要があります。

  1. 総合得点が全体の7割以上(120問中84問以上正解)
  2. 各章の得点が規定の割合以上(各章の3.5割~4割以上)

各章の合格基準は都道府県によって若干異なりますが、多くの都道府県では以下のように設定されています。

  • 第1章:20問中7問以上正解(35%以上)
  • 第2章:20問中7問以上正解(35%以上)
  • 第3章:40問中14問以上正解(35%以上)
  • 第4章:20問中7問以上正解(35%以上)
  • 第5章:20問中7問以上正解(35%以上)

一部の都道府県では、各章4割以上(各章で8問以上正解)を基準とする場合もあります。

都道府県別の合格率(40~50%前後)

登録販売者試験の合格率は、全国平均で40~50%前後で推移しています。2022年度の全国平均合格率は44.4%でした。合格率は年度や都道府県によって変動しますが、おおむね40%台で安定しています。

合格率から見ると、2人に1人は合格できる試験ですが、裏を返せば半数は不合格となります。油断せずに計画的な学習が必要です。特に、全体で7割取れていても、1つの章で基準点に達していなければ不合格となるため、苦手な章を作らないことが重要です。

都道府県による合格率の差

都道府県によって合格率には差があり、高い地域では50%を超える一方、低い地域では30%台となることもあります。この差は、問題の難易度や受験者層の違いによるものです。ブロック試験を実施している地域では、同じ問題が出題されるため、合格率も近い数値となります。

ただし、合格率の高い都道府県が必ずしも問題が簡単というわけではありません。受験者の準備状況や受験動機によっても合格率は変動します。自分が受験する都道府県の過去の合格率を参考にしながら、十分な準備をすることが合格への近道です。

登録販売者試験の合格率に関してもっと詳しい記事はこちら
登録販売者試験の合格率推移と合格ラインを詳しく解説

登録販売者試験当日の持ち物と注意事項

試験当日は、必要な持ち物を忘れずに持参し、時間に余裕を持って会場に到着することが大切です。

必須の持ち物(受験票・筆記用具・腕時計)

登録販売者試験当日に必ず持参する必要があるものは以下の通りです。

  • 受験票:これがないと受験できません。前日までに必ず確認しましょう。
  • 鉛筆またはシャープペンシル(HBまたはB):マークシート記入用に2~3本用意
  • 消しゴム:予備も含めて2個持参すると安心
  • 腕時計:会場に時計がない場合があるため必須(スマートウォッチや計算機能付き時計は使用不可)
  • 本人確認書類:運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど(都道府県によって要求される場合あり)

筆記用具は、ボールペンや万年筆は使用できません。必ずマークシート用の鉛筆またはシャープペンシルを持参しましょう。また、定規や分度器、計算機などは持ち込めないため、注意が必要です。

昼食の準備が必要な理由

登録販売者試験は午前と午後にわたって実施され、昼休憩が60分程度設けられます。試験会場の周辺に飲食店やコンビニが少ない場合や、多数の受験者が一斉に昼食を求めることで混雑が予想されるため、昼食を持参することを強くおすすめします。

昼休憩中に外出可能な会場もありますが、時間内に戻れるか不安がある場合は、会場内で食べられる簡単な食事を用意しておくと安心です。また、水分補給のための飲み物も忘れずに持参しましょう。試験中は集中力を保つためにも、適度な栄養補給が重要です。

試験当日のタイムスケジュール

試験当日の一般的なスケジュールは以下の通りです(都道府県によって若干異なります)。

  • 9:00~9:30:受付・着席
  • 9:30~9:45:注意事項説明
  • 9:45~12:00頃:午前の試験(第1章~第3章の途中まで)
  • 12:00~13:00頃:昼休憩
  • 13:00~15:15頃:午後の試験(第3章の続き~第5章)
  • 15:15~:退場

受付開始時刻の15~20分前には会場に到着することをおすすめします。遅刻すると受験できない場合があるため、公共交通機関の遅延なども考慮して、余裕を持って出発しましょう。試験会場の場所を事前に確認し、当日迷わないよう下見をしておくと安心です。

登録販売者試験の合格発表

試験が終了しても、合格発表まで約1ヶ月の期間があります。この期間の過ごし方と、合格後の手続きを確認しましょう。

試験実施の約1ヶ月後に発表

登録販売者試験の合格発表は、試験実施日から約1ヶ月後に行われます。例えば、9月上旬に試験を受けた場合、10月上旬頃に合格発表となります。発表日時は、受験票や試験実施機関のウェブサイトで事前に告知されます。

合格発表の日程は都道府県によって異なるため、自分が受験した都道府県の正確な発表日を確認しておきましょう。発表時刻も都道府県によって異なり、午前10時や正午に発表されることが一般的です。

都道府県のホームページで確認

合格発表は、各都道府県の試験実施機関のホームページで受験番号が掲載される形で行われます。自分の受験番号が掲載されているか確認することで、合格・不合格を知ることができます。

合格発表当日は、ホームページへのアクセスが集中し、つながりにくくなる可能性があります。時間をずらしてアクセスするか、何度か試してみることをおすすめします。また、一部の都道府県では、試験センターの掲示板にも合格者の受験番号が掲示されます。

不合格だった場合でも、得点や不合格の理由を確認できる都道府県もあります。次回の受験に向けて、どの章が弱かったのかを分析することが重要です。

合格通知書の受け取りと保管

ホームページでの合格確認後、約1~2週間で合格通知書が郵送されます。合格通知書には、氏名・生年月日・受験番号・合格日などが記載されており、登録販売者として勤務する際の販売従事登録申請に必要となります。

合格通知書は再発行されないか、再発行に時間と費用がかかる場合が多いため、大切に保管してください。紛失を防ぐため、コピーを取っておくことをおすすめします。また、就職活動の際に合格通知書のコピーの提出を求められることもあるため、すぐに取り出せる場所に保管しましょう。

登録販売者試験合格後の手続き

登録販売者試験に合格しただけでは、すぐに登録販売者として働けるわけではありません。必要な手続きを理解しておきましょう。

販売従事登録申請が必要

登録販売者試験に合格後、実際に登録販売者として医薬品の販売業務に従事するためには、都道府県知事に対して「販売従事登録」の申請を行う必要があります。この登録を行うことで、正式に登録販売者として認められます。

販売従事登録の申請には、合格通知書、戸籍謄本または戸籍抄本、医師の診断書(精神機能の障害の有無に関するもの)、雇用証明書などの書類が必要です。申請手数料は都道府県によって異なりますが、5,000円~10,000円程度が一般的です。

就職先が決まってから申請

販売従事登録は、実際に登録販売者として勤務する都道府県で行う必要があります。そのため、多くの場合、就職先が決まってから登録申請を行います。就職先が決まる前に登録することも可能ですが、実務上は就職先の店舗情報が必要となるケースが多いです。

登録申請から登録証の交付までには、通常2~4週間程度かかります。登録証が交付されて初めて、正式に登録販売者として医薬品の販売業務に従事できます。就職が決まったら、できるだけ早く登録申請の手続きを進めましょう。

登録販売者として働き始めるまでの流れ

登録販売者試験に合格してから実際に働き始めるまでの一般的な流れは以下の通りです。

  1. 登録販売者試験に合格
  2. ドラッグストアや薬局に就職活動
  3. 就職先が決定
  4. 勤務先の都道府県で販売従事登録申請
  5. 登録証の交付(2~4週間)
  6. 登録販売者として業務開始

合格後、実務経験が不足している場合は、店舗管理者や薬剤師の指導の下で業務に従事することになります。一定の実務経験を積むことで、独立して医薬品を販売できる「店舗管理者」の要件を満たせるようになります。

登録販売者の実務経験に関してもっと詳しい記事はこちら
登録販売者の実務経験とは?要件と実務経験なしの対処法

登録販売者試験の過去問入手と活用法

登録販売者試験の合格には、過去問演習が非常に効果的です。過去問の入手方法と活用法を知っておきましょう。

各都道府県のサイトで無料公開

登録販売者試験の過去問は、各都道府県の試験実施機関のウェブサイトで無料公開されています。多くの都道府県では、過去3~5年分の試験問題と正答が掲載されています。これらは誰でも自由にダウンロードして学習に活用できます。

ブロック試験を実施している地域では、同じ問題が複数の都道府県で出題されるため、1つの都道府県のサイトから入手すれば、同じブロック内の他の都道府県の過去問も入手できたことになります。自分が受験する都道府県だけでなく、他の都道府県の過去問も解くことで、より多くの問題に触れることができます。

過去問に解説がない点に注意

各都道府県のサイトで公開されている過去問には、正答は記載されていますが、詳しい解説は付いていません。そのため、間違えた問題について、なぜその答えが正しいのかを自分で調べる必要があります。

市販の過去問題集には詳しい解説が付いているものが多いため、独学で学習する場合は、解説付きの過去問題集を購入することをおすすめします。解説を読むことで、単に正解を覚えるだけでなく、その背景にある知識を理解することができます。

過去問演習の効果的な進め方

過去問を効果的に活用するためには、以下のような進め方がおすすめです。

  1. まずテキストで各章の内容を一通り学習
  2. 章ごとに過去問を解いて理解度を確認
  3. 間違えた問題はテキストに戻って復習
  4. 全章の学習が終わったら、年度別の過去問を時間を計って解く
  5. 本番と同じ時間配分で解答する練習を繰り返す

過去問は最低でも3年分、できれば5年分以上解くことをおすすめします。同じ問題を繰り返し解くことで、出題傾向や頻出テーマを把握できます。特に、複数年度で出題されている内容は重要なポイントとして優先的に学習しましょう。

登録販売者試験の過去問活用法に関してもっと詳しい記事はこちら
登録販売者試験の過去問活用法|入手方法と効果的な解き方

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登録販売者試験に関連するよくある質問(FAQ)

登録販売者試験は年に何回実施されますか?

登録販売者試験は、各都道府県で年1回実施されます。ただし、試験日が異なる都道府県であれば、同じ年に複数回受験することが可能です。例えば、9月に関東ブロックで受験し、11月に九州ブロックで再受験するといった方法が選択できます。複数回の受験チャンスを活用することで、合格の可能性を高めることができます。

登録販売者試験は他の都道府県でも受験できますか?

はい、住所地以外の都道府県でも受験可能です。受験資格に居住地の制限はないため、試験日程や会場の都合に合わせて、どの都道府県でも受験できます。ただし、合格後に登録販売者として勤務する際は、勤務先の都道府県で販売従事登録を行う必要があります。受験する都道府県と登録する都道府県が異なっても問題ありません。

登録販売者試験の受験料はいくらですか?

登録販売者試験の受験料は、都道府県によって異なりますが、12,800円~18,100円程度が一般的です。例えば、東京都は13,600円、大阪府は15,600円、福岡県は13,000円といった具合です。受験料は願書提出時に指定された方法で納付する必要があり、一度納付した受験料は原則として返金されません。受験を希望する都道府県の正確な受験料を事前に確認しましょう。

登録販売者試験の勉強時間はどれくらい必要ですか?

登録販売者試験の合格に必要な勉強時間は、一般的に200~400時間程度とされています。1日2時間の学習で3~6ヶ月、1日3時間の学習で2~4ヶ月が目安です。医薬品や人体に関する知識が全くない初学者の場合は、400時間以上の学習時間を確保することをおすすめします。効率的な学習方法や時間配分については、登録販売者試験に必要な勉強時間|効率的な学習法も解説しています。

登録販売者試験に独学で合格できますか?

登録販売者試験は独学でも十分に合格可能です。市販のテキストと過去問を活用することで、多くの方が独学で合格しています。ただし、医薬品の専門知識が必要なため、計画的な学習が重要です。独学に不安がある方は、通信講座やeラーニングの活用も検討すると良いでしょう。登録販売者は独学で合格できる?勉強法とおすすめ教材では、独学での効果的な学習方法を詳しく解説しています。

登録販売者試験の合格通知書を紛失した場合はどうすればいいですか?

合格通知書を紛失した場合、試験を実施した都道府県の試験実施機関に連絡して、再交付の手続きを行う必要があります。再交付には手数料(1,000円~3,000円程度)がかかり、時間もかかるため、合格通知書は大切に保管しましょう。一部の都道府県では再交付に対応していない場合もあるため、合格後すぐにコピーを取っておくことをおすすめします。

登録販売者試験の願書はいつから配布されますか?

登録販売者試験の願書配布開始時期は都道府県によって異なりますが、一般的に申込受付開始日の1~2週間前から配布が始まります。試験日の約3~4ヶ月前には配布が開始されることが多いです。配布開始日は各都道府県の試験実施機関のウェブサイトで公表されるため、受験を希望する都道府県のサイトをこまめにチェックすることをおすすめします。

まとめ:登録販売者試験の日程確認と計画的な準備が合格の鍵

本記事では、登録販売者試験の日程・申込方法・合格までの流れについて詳しく解説しました。重要なポイントを改めて確認しましょう。

  1. 試験は都道府県ごとに実施される:8月~12月の間に各都道府県が実施し、試験日が異なる地域であれば複数回の受験が可能です。受験を希望する都道府県の試験日程を早めに確認し、計画的に準備を進めることが重要です。
  2. 申込期間は短く締切厳守:申込受付期間は通常2週間~1ヶ月程度と短く、締切は厳格に守られます。願書の入手から提出までには時間がかかるため、申込開始日を見逃さず、余裕を持って手続きを行いましょう。
  3. 計画的な学習と過去問演習が合格への近道:試験は5章構成で120問出題され、総合7割以上かつ各章で基準点以上の得点が必要です。効率的なテキスト学習と過去問演習を組み合わせることで、合格率を高めることができます。

登録販売者試験の全体像を理解できたら、次は具体的な学習計画を立てましょう。登録販売者試験に必要な勉強時間|効率的な学習法も解説登録販売者のおすすめテキスト|参考書・問題集を厳選紹介を参考に、自分に合った学習方法を選択することをおすすめします。

本記事を通じて、登録販売者試験の申込から合格までの流れを理解いただけたはずです。これらの情報を活用して、登録販売者試験合格に向けて一歩を踏み出しましょう。

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