技術士二次試験の合格率について知りたいあなたへ。「合格率はどのくらいなのか」「合格発表はいつ、どのように確認できるのか」という疑問は、正確なデータと確認方法を理解することで解決できます。本記事では、技術士二次試験の合格率推移と傾向、筆記試験と口頭試験それぞれの合格率、部門別の合格率の違い、そして合格発表の確認方法と官報での確認手順について、最新のデータを交えて詳しく解説します。この情報をもとに、技術士二次試験合格に向けて、現状を正しく把握し効果的な対策を立てましょう。
この記事を読むとわかること
- 技術士二次試験の合格率の実態と推移の傾向
- 筆記試験と口頭試験それぞれの合格率データ
- 部門別の合格率の違いと選択のポイント
- 合格発表の確認方法と官報での確認手順
押さえておきたい3つのポイント
- 技術士二次試験の合格率は約10-15%と非常に低い:筆記試験と口頭試験の2段階選抜により、最終合格率は10-15%前後で推移しています。特に筆記試験の合格率が低く、最大の関門となっています。
- 口頭試験の合格率は筆記試験より高い:筆記試験を突破した受験者の約60-70%が口頭試験に合格します。筆記試験で十分な実力を示せれば、口頭試験合格の可能性は高まります。
- 合格発表は文部科学省と日本技術士会で確認できる:筆記試験の合格発表は10月下旬、最終合格発表は3月上旬に行われます。受験番号での確認に加え、官報にも合格者の氏名が掲載されます。
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技術士二次試験の合格率とは
技術士二次試験の合格率は、受験者数に対する最終合格者数の割合を示す指標です。この合格率を理解することで、試験の難易度や必要な準備の程度を把握できます。技術士二次試験は筆記試験と口頭試験の2段階で構成されており、両方に合格して初めて技術士として登録できるため、最終合格率は両試験の合格率を掛け合わせたものとなります。
技術士二次試験の全体合格率の特徴
技術士二次試験の最終合格率は、例年10-15%前後で推移しています。この数値は受験申込者全体に対する最終合格者の割合を示しており、国家資格の中でも特に低い水準です。
最終合格率が低い要因として、筆記試験の合格率が約20-30%、その後の口頭試験の合格率が約60-70%という2段階の選抜があることが挙げられます。特に筆記試験での絞り込みが厳しく、受験者の多くがこの段階で不合格となります。
近年の傾向として、受験者数は年度によって変動するものの、合格率自体は比較的安定しています。これは、試験の難易度や採点基準が一定の水準で維持されていることを示しています。
技術士試験における合格率の低さの理由
技術士試験の合格率が低い理由は複数あります。まず、試験が高度な専門知識と実務経験の両方を要求する点が挙げられます。単なる知識の暗記では対応できず、実務で培った応用力や課題解決能力が問われます。
次に、記述式の筆記試験では、論理的な文章構成力と専門的な表現力が求められます。限られた時間内に、設問の意図を正確に理解し、体系的な解答を作成する必要があるため、準備不足の受験者は合格が難しくなります。
また、受験者の多くが働きながら勉強しているため、十分な準備期間を確保できないことも合格率の低さに影響しています。仕事と両立しながら、計画的に学習を進める必要があります。
さらに、部門や選択科目によって出題傾向が異なるため、自分の専門分野に特化した対策が必要です。効果的な対策方法については、技術士二次試験の勉強法で詳しく解説しています。
技術士二次試験の平均受験回数
技術士二次試験の合格者の多くは、複数回の受験を経て合格しています。統計によると、平均受験回数は2-3回程度とされており、初回受験での合格者は全体の約20-30%にとどまります。
この数字は、試験の難易度の高さを示すと同時に、複数回のチャレンジが一般的であることを意味します。不合格の経験を活かして弱点を補強し、2回目や3回目で合格を果たす受験者が多数います。
ただし、受験回数が増えるほど合格率が高まるわけではありません。各回の受験で明確な改善策を実施し、計画的に実力を向上させることが重要です。前回の不合格要因を分析し、次回に向けた具体的な対策を立てることが合格への近道となります。
技術士二次試験の基本情報に関してもっと詳しい記事はこちら
技術士二次試験とは?試験制度・受験資格・日程を詳しく解説
技術士二次試験の合格率推移
技術士二次試験の合格率は、年度によって変動しながらも一定の傾向を示しています。過去5年間のデータを分析することで、試験の難易度の変化や受験環境の動向を把握できます。合格率の推移を理解することは、今後の受験計画を立てる上で重要な情報となります。
過去5年間の技術士二次試験合格率
過去5年間(2019-2023年度)の技術士二次試験最終合格率は、おおむね10-15%の範囲で推移しています。具体的には、2019年度が10.6%、2020年度が11.4%、2021年度が10.8%、2022年度が11.9%、2023年度が11.6%という結果でした。
この5年間のデータから、合格率は比較的安定していることが分かります。年度による多少の変動はあるものの、大きな上昇や下降の傾向は見られません。これは、試験の難易度や評価基準が一定の水準で維持されていることを示しています。
ただし、部門や選択科目によって合格率には差があるため、全体の数値だけでなく、自分が受験する部門の傾向も確認することが重要です。特定の部門では合格率が全体平均より高いケースもあれば、低いケースもあります。
技術士二次試験の受験者数と合格者数の推移
技術士二次試験の受験者数は、近年2万人から2万5千人前後で推移しています。2019年度は約23,000人、2020年度は約22,000人、2021年度は約24,000人、2022年度は約23,500人、2023年度は約24,200人が受験しました。
一方、最終合格者数は2,400人から2,800人程度の範囲で推移しています。2019年度は約2,440人、2020年度は約2,510人、2021年度は約2,590人、2022年度は約2,800人、2023年度は約2,810人が合格しました。
受験者数の変動に対して、合格者数も連動して変化していますが、合格率自体は大きく変わっていません。これは、試験が相対評価ではなく絶対評価で行われており、一定の基準を満たした受験者が合格できる仕組みであることを示しています。
ただし、部門によって受験者数の規模は大きく異なります。機械部門や電気電子部門、建設部門などは受験者が多く、一方で農業部門や繊維部門などは受験者が少ない傾向があります。
技術士試験の合格率推移から見る傾向
過去のデータから読み取れる傾向として、まず合格率の安定性が挙げられます。大幅な変動がないことは、受験者にとって試験の難易度が予測しやすいというメリットがあります。一方で、低い合格率が継続していることは、試験の高難易度が維持されていることを意味します。
次に、筆記試験と口頭試験の合格率のバランスが一定であることも特徴です。筆記試験での絞り込みが厳しく、その後の口頭試験では比較的高い合格率となる構造が続いています。これは、筆記試験が技術士としての基礎的な能力を測る最大の関門であることを示しています。
また、近年は受験対策の情報が充実してきたことで、計画的に準備する受験者が増えています。参考書や過去問題集、オンライン講座などの学習リソースが豊富になり、独学でも合格を目指しやすい環境が整ってきました。
しかし、情報が増えたからといって合格率が上昇しているわけではありません。これは、試験が単なる知識の暗記では突破できず、実務的な思考力や問題解決能力が求められることを改めて示しています。
技術士試験の合格率に関してもっと詳しい記事はこちら
技術士試験の合格率推移と一次・二次試験の傾向分析
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技術士二次試験の筆記試験合格率
技術士二次試験の筆記試験は、最終合格への最大の関門となっています。記述式の試験形式で、専門知識だけでなく論理的思考力や文章表現力が総合的に評価されます。筆記試験の合格率を理解することで、必要な準備の程度や対策の方向性を把握できます。
技術士筆記試験の合格率データ
技術士二次試験の筆記試験合格率は、例年20-30%前後で推移しています。具体的には、2019年度が19.8%、2020年度が21.3%、2021年度が20.5%、2022年度が22.7%、2023年度が21.9%という結果でした。
この数値は、受験者の約7-8割が筆記試験の段階で不合格となることを意味します。口頭試験の合格率が60-70%であることと比較すると、筆記試験がいかに高いハードルであるかが分かります。
部門によって筆記試験の合格率には若干の差があります。機械部門や電気電子部門では20-25%程度、建設部門では18-22%程度、情報工学部門では25-30%程度となっており、選択する部門によって難易度が異なることが分かります。
筆記試験は必須科目(択一式・記述式)と選択科目(記述式)で構成されており、それぞれの科目で合格基準を満たす必要があります。一部の科目だけが優秀でも、他の科目が基準に達しなければ不合格となるため、バランスの取れた準備が求められます。
技術士筆記試験が最大の関門である理由
筆記試験が最大の関門となる理由は、複数の要素が複合的に評価される点にあります。まず、専門知識の深さと広さが問われます。自分の専門分野だけでなく、関連する技術分野についても理解していることが求められます。
次に、記述式の解答では、論理的な文章構成力が重要です。設問の意図を正確に把握し、序論・本論・結論という構成で体系的に論述する必要があります。日常業務で報告書を作成する機会が少ない技術者にとっては、この文章力が大きな課題となります。
また、限られた時間内で複数の問題に解答しなければならないため、時間管理能力も問われます。600字や1200字の論文を規定時間内に完成させるには、事前の十分な練習が不可欠です。
さらに、技術士として求められる視点での解答が必要です。単に技術的な内容を説明するだけでなく、安全性、環境への配慮、経済性、社会的影響などを総合的に考慮した解答が評価されます。技術士二次試験の勉強法では、これらの要素を踏まえた効果的な対策方法を解説しています。
技術士筆記試験の合格率が低い要因
筆記試験の合格率が低い主な要因として、まず準備不足が挙げられます。多くの受験者が働きながら勉強しているため、十分な学習時間を確保できないケースが多くあります。特に記述式の解答練習には相当な時間が必要ですが、この準備が不十分なまま本番を迎える受験者が少なくありません。
次に、過去問題の分析不足も要因の一つです。出題傾向を把握せずに、自分の得意分野だけを勉強しても合格は困難です。近年の出題傾向を分析し、頻出テーマに対する準備を重点的に行う必要があります。技術士二次試験の過去問活用法では、効果的な過去問の使い方を紹介しています。
また、論文作成の経験不足も大きな要因です。技術的な内容を理解していても、それを論理的な文章として表現する能力は別物です。実際に手を動かして論文を書き、第三者に添削してもらうプロセスが重要ですが、独学ではこのサイクルが回りにくい現実があります。
さらに、評価基準の理解不足も見逃せません。技術士試験では、技術的な正確さだけでなく、技術者倫理や社会的責任への配慮も評価されます。この視点が欠けた解答は、技術的に正しくても高い評価を得られません。
技術士試験の難易度に関してもっと詳しい記事はこちら
技術士試験の難易度|他資格との比較と合格への道筋
技術士二次試験の口頭試験合格率
口頭試験は、筆記試験を突破した受験者に対して実施される最終関門です。技術士としての適性や人物評価が行われるこの試験の合格率は、筆記試験と比較すると高めに設定されています。口頭試験の特性を理解することで、最終合格への道筋が明確になります。
技術士口頭試験の合格率データ
技術士二次試験の口頭試験合格率は、例年60-70%前後で推移しています。具体的には、2019年度が63.5%、2020年度が65.2%、2021年度が64.8%、2022年度が67.3%、2023年度が66.1%という結果でした。
この合格率は、筆記試験の20-30%と比較すると明らかに高い水準です。筆記試験に合格した時点で、受験者の技術的な能力はある程度保証されているため、口頭試験では主に技術士としての適性や倫理観、コミュニケーション能力が評価されます。
部門による合格率の差は筆記試験ほど大きくありません。多くの部門で60-70%の範囲に収まっており、比較的均一な評価基準が適用されていると考えられます。
口頭試験の時間は通常20分程度で、受験者の経歴や筆記試験の解答内容に基づいて質問が行われます。試験官は2-3名で、専門的な内容から技術者倫理まで幅広い質問をします。
技術士口頭試験の合格率が高い理由
口頭試験の合格率が筆記試験より高い理由は、まず筆記試験での厳格な選抜があるためです。筆記試験に合格した時点で、受験者の専門的能力は一定水準以上であることが確認されています。そのため、口頭試験では基本的な資質の確認が中心となります。
次に、口頭試験では受験者が自分の言葉で説明できるため、筆記試験より実力を発揮しやすい面があります。記述式では表現しきれなかった考えや経験を、口頭で補足説明できる機会があります。
また、質問に対して即座に完璧な回答をする必要はなく、考えながら答えることが許容されています。分からない点は素直に認め、知っている範囲で誠実に回答する姿勢が評価されます。
さらに、口頭試験では技術士としての基本的な資質が確認されますが、極端に問題がある受験者でなければ不合格にはなりません。常識的なコミュニケーションができ、技術者倫理について基本的な理解があれば、合格の可能性は高いと言えます。
技術士口頭試験で不合格になるケース
口頭試験の合格率が高いとはいえ、約30-40%の受験者は不合格となります。不合格となる主なケースを理解することで、避けるべき行動が明確になります。
まず、筆記試験の解答内容を十分に理解していない場合です。自分が書いた論文について質問されたときに、内容を説明できなかったり、矛盾した回答をしたりすると、評価は大きく下がります。筆記試験の解答は必ず控えを取り、内容を復習しておくことが重要です。
次に、技術者倫理に関する基本的な理解が欠けている場合です。技術士法や技術士倫理綱領について最低限の知識がないと、技術士としての適性に疑問を持たれます。技術士の倫理綱領については事前に十分な理解を深めておく必要があります。
また、質問に対して不誠実な態度を取る場合も不合格の原因となります。知ったかぶりをしたり、質問の意図を無視して自分の話したいことだけを話したりする態度は、技術士としてのコミュニケーション能力に問題があると判断されます。
さらに、極度の緊張で何も話せなくなる場合も要注意です。最低限のコミュニケーションが取れないと、実務での対応能力に疑問を持たれます。事前に模擬面接を繰り返し、本番の雰囲気に慣れておくことが効果的です。
技術士口頭試験の対策に関してもっと詳しい記事はこちら
技術士口頭試験の対策方法|質問例・評価基準・合格のコツ
技術士二次試験の部門別合格率
技術士試験には21の技術部門があり、それぞれの部門で合格率が異なります。部門選択は受験者の専門分野や実務経験に基づいて行われますが、合格率の傾向を知ることも重要な判断材料となります。部門別の合格率を理解することで、自分に適した部門選択ができます。
技術士試験で合格率が高い部門
合格率が比較的高い部門として、情報工学部門が挙げられます。近年の合格率は12-15%程度で推移しており、全体平均を上回る傾向があります。これは、IT分野の需要拡大に伴い、実務経験が豊富な受験者が増えていることが要因と考えられます。
次に、経営工学部門も合格率がやや高めです。合格率は11-14%程度で、他の部門と比較すると若干高い水準を維持しています。経営工学は技術と経営の両面を扱うため、幅広い視点での解答が評価されやすい特性があります。
また、農業部門や繊維部門など、受験者数が少ない部門では、受験者の平均的な実力レベルが高いため、合格率も比較的高くなる傾向があります。これらの部門では、業界内で既に実績のある技術者が受験するケースが多いためです。
ただし、合格率が高いからといって試験が簡単というわけではありません。どの部門でも技術士として求められる高い水準の能力が評価されます。合格率はあくまで参考情報として捉え、自分の専門分野に合った部門を選択することが最も重要です。
技術士試験で合格率が低い部門
合格率が比較的低い部門として、建設部門が挙げられます。受験者数が最も多い部門の一つであり、合格率は9-12%程度で推移しています。競争が激しく、高い水準の論文作成能力が求められることが要因です。
次に、機械部門も合格率がやや低めです。合格率は10-13%程度で、幅広い技術分野からの出題に対応する必要があるため、準備の範囲が広くなります。機械部門では、材料、加工、設計、制御など多岐にわたる知識が求められます。
また、電気電子部門も合格率が低めの傾向があります。技術の進歩が速い分野であり、最新の技術動向を把握しながら、基礎理論もしっかり理解している必要があります。合格率は10-13%程度で推移しています。
これらの部門は受験者数が多く、競争が激しいという側面もあります。ただし、部門の選択は合格率だけで決めるべきではありません。自分の実務経験と専門性に最も合致した部門を選ぶことが、最終的には合格への近道となります。
総合技術監理部門の合格率の特徴
総合技術監理部門は、既に技術士資格を持つ者が受験できる上位資格です。この部門の合格率は、他の部門と異なる特性を持っています。
総合技術監理部門の合格率は、筆記試験が15-20%程度、口頭試験が50-60%程度で推移しています。他の部門と比較すると、筆記試験の合格率がやや高めです。これは、既に技術士として実務経験を積んだ受験者が多いため、一定の水準が保たれているためです。
総合技術監理部門では、経済性管理、人的資源管理、情報管理、安全管理、社会環境管理の5つの管理技術が出題されます。技術的な専門知識だけでなく、管理者としての視点が求められるため、実務経験が重要な要素となります。
この部門を受験するには、まず他の20部門のいずれかで技術士資格を取得する必要があります。そのため、二次試験合格者の中でも、さらに上位を目指す技術者が受験する部門と位置づけられます。
技術士の部門に関してもっと詳しい記事はこちら
技術士の部門一覧と選び方|21部門の特徴と選択基準
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技術士二次試験の合格基準
技術士二次試験には明確な合格基準が定められています。この基準を正確に理解することで、目標とすべき得点レベルや、重点的に対策すべきポイントが明確になります。合格基準を把握することは、効率的な学習計画を立てる上で不可欠です。
技術士筆記試験の合格基準(60%以上)
技術士筆記試験の合格基準は、各科目において配点の60%以上の得点を獲得することです。必須科目と選択科目のそれぞれで60%以上の得点が必要であり、一方の科目が優秀でも、もう一方が60%未満であれば不合格となります。
必須科目は択一式問題と記述式問題で構成されており、それぞれに配点があります。択一式問題では、複数の選択肢から正解を選ぶ形式で、確実な知識の定着が求められます。記述式問題では、600字程度の論述が求められ、論理的な文章構成力が評価されます。
選択科目は全て記述式で、600字から1200字程度の論文を複数作成する必要があります。専門的な知識の深さと、実務的な問題解決能力が総合的に評価されます。
60%という基準は絶対評価であり、他の受験者の成績に影響されません。つまり、自分が基準を満たせば、受験者全員が合格することも理論上は可能です。ただし、実際には記述式の採点で厳格な評価が行われるため、この基準を満たすことは容易ではありません。
技術士口頭試験の評価項目と合格基準
口頭試験では、技術士としての適性を持っているかが総合的に評価されます。主な評価項目は、専門的学識、問題解決能力、評価能力、技術者倫理、コミュニケーション能力の5つです。
専門的学識では、受験者が自分の専門分野について深い知識を持っているかが確認されます。筆記試験の解答内容や実務経歴について質問され、専門家としての見識が評価されます。
問題解決能力では、実務で遭遇する課題に対して、どのようなアプローチで解決するかが問われます。具体的な事例を挙げながら、論理的な思考プロセスを説明する能力が評価されます。
評価能力では、複数の解決策を比較検討し、最適な方法を選択する判断力が問われます。技術的な側面だけでなく、経済性や社会的影響も含めた総合的な評価能力が求められます。
技術者倫理では、技術士法や技術士倫理綱領についての基本的な理解が確認されます。公益の確保、持続可能な社会の実現などの視点を持っているかが評価されます。
コミュニケーション能力では、質問の意図を正確に理解し、的確に回答できるかが評価されます。専門用語を分かりやすく説明する能力や、聞き手に配慮した話し方も重要な要素です。
技術士試験の採点方法と配点
技術士筆記試験の採点は、複数の試験委員によって行われます。記述式問題では、内容の正確性、論理性、独創性、実現可能性などが多角的に評価されます。
各記述式問題には採点基準が定められており、その基準に従って点数が付けられます。採点の公平性を保つため、複数の試験委員が独立して採点し、その平均値が最終得点となる仕組みが採用されています。
必須科目の択一式問題は、正解数に応じて機械的に採点されます。記述式問題の配点の方が高く設定されているため、記述式での得点が合否を大きく左右します。
選択科目は全て記述式であり、技術的な正確さだけでなく、文章の構成や表現の明確さも評価されます。設問の要求に正確に答えているか、論理的な展開になっているか、具体例が適切に示されているかなどが採点のポイントとなります。
口頭試験の採点は、複数の試験委員が評価項目ごとに点数を付け、総合的に判断されます。明確な基準点は公表されていませんが、各評価項目で一定水準以上の評価を得る必要があります。
技術士試験の合格発表に関してもっと詳しい記事はこちら
技術士試験の合格発表日程と確認方法|官報での確認手順
技術士二次試験の合格発表日程
技術士二次試験の合格発表は、筆記試験と最終合格の2回に分けて行われます。それぞれの発表時期を把握しておくことで、次の準備を計画的に進めることができます。合格発表の日程を理解することは、受験スケジュールを立てる上で重要です。
技術士筆記試験の合格発表時期
技術士二次試験の筆記試験合格発表は、例年10月下旬に行われます。具体的には、試験実施日(7月中旬)から約3か月後となります。2023年度は10月26日に発表が行われました。
発表時刻は通常午前10時で、文部科学省のホームページと日本技術士会のホームページに同時に掲載されます。受験番号で合否を確認できるため、事前に受験票を準備しておく必要があります。
筆記試験に合格した受験者には、後日、口頭試験の受験案内が郵送されます。この案内には口頭試験の日程、会場、必要書類などの重要情報が記載されているため、確実に受け取れるよう住所変更があった場合は速やかに届け出る必要があります。
筆記試験に不合格だった場合は、成績通知書が郵送されます。この通知書には、各科目の評価がA、B、Cのランクで示されており、次回の受験に向けた改善点を把握できます。不合格の場合でも、翌年度以降に再受験できるため、結果を分析して次回の対策を立てることが重要です。
技術士口頭試験(最終合格)の発表時期
技術士二次試験の最終合格発表は、例年3月上旬に行われます。口頭試験の実施(12月中旬から翌年1月)から約2-3か月後となります。2023年度は3月8日に発表が行われました。
最終合格発表も筆記試験と同様に、午前10時に文部科学省と日本技術士会のホームページで公表されます。受験番号での確認に加え、合格者の氏名が官報にも掲載されます。
最終合格者には、合格通知書が郵送されます。この通知書には、技術士登録の手続きに関する案内が同封されており、速やかに登録申請を行う必要があります。登録を完了して初めて「技術士」の称号を使用できるようになります。
口頭試験に不合格だった場合は、翌年度の口頭試験から受験できます。筆記試験は免除され、口頭試験のみの受験となります。ただし、この免除は翌年度1回限りであり、2年連続で口頭試験に不合格となった場合は、再度筆記試験から受験する必要があります。
技術士試験の合格発表スケジュール
技術士二次試験の年間スケジュールを把握しておくことで、計画的な準備が可能になります。標準的なスケジュールは以下の通りです。
4月上旬から中旬にかけて、受験申込受付が行われます。この期間に必要書類を準備し、インターネットまたは郵送で申し込みます。申込時には、受験する部門と選択科目を決定する必要があります。
7月中旬に筆記試験が実施されます。試験は1日で行われ、午前中に必須科目、午後に選択科目が実施されます。試験会場は全国の主要都市に設けられます。
10月下旬に筆記試験の合格発表があります。合格者には口頭試験の案内が11月中旬までに郵送されます。この案内で口頭試験の日程と会場を確認し、準備を開始します。
12月中旬から翌年1月にかけて、口頭試験が実施されます。試験日は受験者ごとに指定され、原則として希望日時の選択はできません。試験時間は20分程度です。
3月上旬に最終合格発表が行われます。合格者は速やかに技術士登録の手続きを開始し、登録完了後に技術士として活動できるようになります。
このスケジュールは年度によって若干変動することがあるため、必ず日本技術士会の公式ホームページで最新情報を確認することをおすすめします。
技術士試験の申し込みに関してもっと詳しい記事はこちら
技術士試験の申し込み方法|期間・手続き・必要書類を解説
技術士二次試験の合格発表確認方法
技術士二次試験の合格発表は、複数の方法で確認できます。それぞれの確認方法を理解しておくことで、確実に結果を把握できます。特にインターネットでの確認方法は、発表日当日にすぐ結果を知ることができるため、多くの受験者が利用しています。
文部科学省ホームページでの確認方法
文部科学省のホームページでは、合格発表日の午前10時に合格者の受験番号が掲載されます。アクセス方法は、文部科学省のトップページから「技術士試験」のページに進み、「合格発表」のリンクをクリックします。
ホームページには、筆記試験合格者と最終合格者の受験番号が部門別に掲載されます。自分の受験番号を探す際は、受験した部門のリストを確認する必要があります。受験番号は、受験票に記載されている番号です。
発表当日はアクセスが集中するため、ページの表示に時間がかかる場合があります。その場合は、少し時間をおいて再度アクセスすることをおすすめします。また、PDFファイルで掲載されることが多いため、PDFを閲覧できる環境を準備しておく必要があります。
文部科学省のホームページでは、合格者の氏名は公開されず、受験番号のみが掲載されます。プライバシー保護の観点から、インターネット上では受験番号による確認のみとなっています。
日本技術士会ホームページでの確認方法
日本技術士会のホームページでも、文部科学省と同時刻(午前10時)に合格者の受験番号が公開されます。日本技術士会のトップページから「試験・登録」のページに進み、「合格発表」の項目を選択します。
日本技術士会のホームページでは、文部科学省と同じ内容が掲載されますが、技術士試験に関する他の情報も充実しているため、合格後の手続きについても同時に確認できます。特に、技術士登録の申請方法や必要書類については、詳細な説明が掲載されています。
両方のホームページで同じ情報が確認できますが、アクセスの集中具合によって表示速度が異なる場合があります。どちらか一方がアクセスしにくい場合は、もう一方のホームページを試してみると良いでしょう。
また、日本技術士会では、試験に関する最新情報やよくある質問(FAQ)も掲載されているため、合格発表以外の情報も含めて総合的に確認できる利点があります。
技術士試験の合格通知書の郵送時期
合格発表後、合格者には合格通知書が郵送されます。筆記試験合格の場合は発表後約1-2週間以内、最終合格の場合は発表後約2-3週間以内に届くのが一般的です。
合格通知書には、合格を証明する書類と、次のステップ(筆記試験合格の場合は口頭試験の案内、最終合格の場合は登録申請の案内)に関する資料が同封されています。特に、登録申請に必要な書類は重要なので、確実に保管する必要があります。
合格通知書が予定時期を過ぎても届かない場合は、住所変更の届け出がされていないか、郵便事故の可能性があります。その場合は、日本技術士会に連絡して状況を確認する必要があります。
また、筆記試験に合格した場合は、口頭試験の日程調整に関する書類も同封されています。口頭試験の日時は基本的に指定されますが、どうしても都合がつかない場合の連絡先なども記載されています。
最終合格の場合は、技術士登録申請書類一式が同封されます。この書類には登録に必要な手続きの詳細が説明されており、期限内に申請を完了させる必要があります。技術士資格の登録手続きについては、別途詳しい記事で解説しています。
技術士二次試験合格者の官報確認方法
技術士二次試験の最終合格者は、官報に氏名が掲載されます。官報での確認方法を理解しておくことで、正式な合格の証明として活用できます。また、他の合格者を確認することもでき、業界のネットワーク構築にも役立ちます。
技術士試験の官報掲載とは
官報とは、日本国政府が発行する機関紙で、法律の公布や政府の重要事項が掲載されます。技術士試験の最終合格者の氏名は、国家資格の合格者として官報に正式に掲載されます。
技術士試験では、最終合格発表と同じ日に官報に合格者の氏名が掲載されます。掲載内容には、合格者の氏名、受験した部門、選択科目が記載されます。ただし、受験番号や住所などの個人情報は掲載されません。
官報への掲載は、技術士として正式に認められたことを示す重要な記録です。企業の資格手当の申請や、公的な証明が必要な場合に、官報のコピーが証明書類として使用されることもあります。
なお、筆記試験の合格者は官報には掲載されません。官報に掲載されるのは、口頭試験も含めた最終合格者のみです。これは、技術士としての資格を正式に取得したことを公的に証明する意味があります。
官報での技術士合格者の確認手順
官報は、インターネット版官報(独立行政法人国立印刷局のウェブサイト)で無料で閲覧できます。インターネット版官報にアクセスし、合格発表日の官報を選択します。官報は発行日ごとに整理されているため、該当する日付を指定して検索します。
官報の中から「試験」または「資格」のセクションを探します。技術士試験の合格者は通常、「資格」の項目に掲載されています。ページ数が多い場合は、ページ内検索機能(Ctrl+Fキー)を使って「技術士」というキーワードで検索すると効率的です。
技術士試験の合格者一覧が見つかったら、部門別に氏名が掲載されているので、自分の名前を確認します。氏名は五十音順に並んでいるため、比較的探しやすくなっています。
官報のページは印刷やPDF保存が可能です。将来の証明書類として必要になる可能性があるため、合格時の官報ページを保存しておくことをおすすめします。特に、勤務先での資格手当申請や、履歴書への記載の証明として活用できます。
技術士試験の官報掲載タイミング
技術士試験の官報掲載は、最終合格発表日と同じ日に行われます。例年3月上旬の合格発表日に、その日の官報に合格者の氏名が掲載されます。
官報は通常、平日の午前8時30分に更新されますが、技術士試験の合格発表は午前10時であるため、官報の閲覧も午前10時以降が確実です。インターネット版官報は24時間アクセス可能なので、発表日以降はいつでも確認できます。
合格発表日当日はアクセスが集中する可能性がありますが、官報は複数日経過した後でも閲覧可能です。発行日から30日間はインターネット版官報で無料閲覧でき、それ以降の期間については国立国会図書館のデジタルコレクションなどで確認できます。
また、紙の官報は全国の官報販売所で購入することもできます。記念として紙の官報を保存したい場合は、発表日当日または数日以内に購入する必要があります。ただし、インターネット版のPDF保存で十分な記録が残せるため、多くの合格者はインターネット版を利用しています。
技術士二次試験合格後の手続き
技術士二次試験に最終合格した後は、技術士登録の手続きを行う必要があります。登録を完了して初めて「技術士」の称号を使用できるようになります。合格後の手続きを正確に理解し、速やかに完了させることが重要です。
技術士登録の申請方法
技術士登録の申請は、最終合格発表後、速やかに開始する必要があります。申請は日本技術士会を通じて行われ、必要書類を揃えて提出します。
申請方法には、郵送による申請とインターネットによる申請の2種類があります。近年はインターネット申請が推奨されており、手続きの簡便化と処理時間の短縮が図られています。
インターネット申請の場合は、日本技術士会の登録申請システムにアクセスし、必要事項を入力します。入力する主な項目は、氏名、生年月日、住所、勤務先、学歴、実務経歴などです。特に実務経歴は詳細に記載する必要があります。
郵送申請の場合は、申請書類一式を取り寄せ、手書きで記入します。記入ミスがあると再提出が必要になるため、注意深く記入する必要があります。郵送の場合は、書留や配達記録郵便など、配達が確認できる方法で送付することをおすすめします。
申請書類の提出後、日本技術士会で内容の審査が行われます。審査には通常1-2か月程度かかります。審査に問題がなければ、文部科学省への登録手続きが進められ、技術士として正式に登録されます。
技術士登録に必要な書類と費用
技術士登録には、以下の書類が必要です。まず、技術士登録申請書(所定の様式)が必要で、これは日本技術士会から送付されるか、ホームページからダウンロードできます。
次に、戸籍抄本または住民票の写し(発行後3か月以内のもの)が必要です。氏名と生年月日を確認するための書類で、マイナンバーの記載がないものを準備します。
また、写真(縦4.5cm×横3.5cm、最近6か月以内に撮影したもの)が必要です。技術士登録簿に使用されるため、鮮明で背景が無地のものを準備します。
登録にかかる費用は、登録免許税と登録手数料の合計で約6万円です。内訳は、登録免許税が60,000円、登録手数料(日本技術士会への手数料)が約5,000円程度です。
登録免許税は収入印紙で納付します。郵便局や法務局で購入できますが、金額が大きいため、事前に在庫を確認してから訪問することをおすすめします。インターネット申請の場合は、クレジットカード決済も可能です。
これらの費用は、合格後すぐに必要となるため、事前に準備しておくことが望ましいです。登録が完了すると、技術士登録証が交付され、正式に技術士として活動できるようになります。
技術士登録をしない場合の注意点
技術士二次試験に合格しても、登録をしなければ「技術士」の称号を使用することはできません。登録は義務ではありませんが、技術士として活動する予定がある場合は必ず登録する必要があります。
登録をしないまま「技術士」を名乗ることは、技術士法違反となり、罰則の対象となります。名刺や履歴書に「技術士」と記載する場合も、必ず登録を完了させる必要があります。
一方で、合格後すぐに登録する必要性がない場合は、登録を延期することも可能です。例えば、現在の職場で技術士資格を必要としない場合や、登録費用の準備が整わない場合などです。ただし、長期間登録を延期すると、合格時の記録の確認が困難になる可能性があります。
登録を延期している期間も、二次試験合格の事実は消失しません。将来必要になったタイミングで登録申請を行うことができます。ただし、その間は「技術士試験合格者」または「技術士二次試験合格者」という表現を使用し、「技術士」という称号は使用できません。
また、総合技術監理部門を受験する際には、既に他の部門で技術士登録を完了している必要があります。総合技術監理部門の受験を検討している場合は、まず登録を完了させることが前提となります。
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技術士二次試験合格に関連するよくある質問(FAQ)
技術士二次試験の合格率や合格発表に関して、受験者からよく寄せられる質問をまとめました。これらの疑問を解消することで、試験対策や合格後の手続きをスムーズに進めることができます。
Q. 技術士二次試験の合格率が低いのはなぜですか?
技術士二次試験の合格率が10-15%と低い理由は、試験が高度な専門知識と実務経験を総合的に評価するためです。特に筆記試験では記述式の論文作成が求められ、単なる知識の暗記では対応できません。論理的な思考力、文章構成力、実務的な問題解決能力が同時に評価されるため、準備が不十分な受験者は合格が困難です。また、働きながら受験する人が多く、十分な学習時間を確保できないことも要因の一つです。技術士試験の難易度では、他の国家資格との比較も含めて詳しく解説しています。
Q. 技術士二次試験の合格発表はいつ頃ですか?
技術士二次試験の合格発表は2回あります。筆記試験の合格発表は例年10月下旬(試験実施日から約3か月後)に行われ、最終合格発表は翌年3月上旬(口頭試験から約2-3か月後)に実施されます。発表時刻はいずれも午前10時で、文部科学省と日本技術士会のホームページで同時に公開されます。具体的な日程は年度によって若干異なるため、日本技術士会の公式ホームページで最新情報を確認することをおすすめします。
Q. 技術士試験の合格発表で受験番号が見つからない場合は?
合格発表のページで自分の受験番号が見つからない場合は、残念ながら不合格となります。ただし、確認する際は以下の点に注意してください。まず、受験した部門のリストを確認しているか、受験番号を正確に把握しているかを再確認します。PDFファイルの場合は、検索機能を使って受験番号を検索すると確実です。それでも見つからない場合は、筆記試験不合格の場合は後日成績通知書が郵送され、口頭試験不合格の場合は不合格通知が届きます。不合格の場合でも、翌年度以降に再受験できますので、結果を分析して次回の対策に活かすことが重要です。
Q. 技術士筆記試験に合格したら必ず口頭試験に合格できますか?
筆記試験に合格しても、口頭試験で必ず合格できるわけではありません。口頭試験の合格率は60-70%程度であり、約30-40%の受験者は不合格となっています。口頭試験では、技術士としての適性や倫理観、コミュニケーション能力が評価されます。筆記試験の解答内容を十分に理解していること、技術者倫理について基本的な知識を持っていること、質問に対して誠実に回答する態度が求められます。これらの準備を怠ると、筆記試験を突破しても最終合格に至らない可能性があります。技術士口頭試験の対策を参考に、十分な準備を行うことが重要です。
Q. 技術士二次試験に不合格の場合、成績は確認できますか?
はい、確認できます。筆記試験に不合格だった場合は、成績通知書が後日郵送されます。この通知書には、必須科目と選択科目それぞれの評価がA、B、Cのランクで表示されます。Aは60%以上で合格基準を満たした評価、Bは50-60%未満、Cは50%未満を示します。この評価を確認することで、どの科目が不十分だったかを把握し、次回の受験に向けた改善点を明確にできます。口頭試験に不合格だった場合は、詳細な評価内容は通知されませんが、不合格通知は届きます。翌年度に再度口頭試験を受験できる権利が与えられます。
Q. 技術士二次試験合格後、すぐに技術士を名乗れますか?
いいえ、最終合格後すぐには技術士を名乗ることはできません。技術士として活動するには、合格後に技術士登録の手続きを完了する必要があります。登録には約1-2か月の審査期間がかかり、登録が完了して技術士登録証が交付されて初めて「技術士」の称号を使用できるようになります。登録前に技術士を名乗ることは技術士法違反となり、罰則の対象となります。合格から登録完了までの期間は、「技術士試験合格者」または「技術士二次試験合格者」という表現を使用してください。登録手続きについては、技術士資格の登録手続きで詳しく解説しています。
Q. 技術士試験の合格率は部門によって大きく違いますか?
はい、部門によって合格率には違いがあります。例えば、情報工学部門の合格率は12-15%程度と比較的高めですが、建設部門は9-12%程度と低めの傾向があります。機械部門や電気電子部門は10-13%程度で、全体平均に近い水準です。ただし、合格率の違いは試験の難易度だけでなく、受験者の質や受験者数にも影響されます。合格率が高い部門が簡単というわけではなく、実務経験が豊富な受験者が多い部門では合格率が高くなる傾向があります。部門選択は合格率だけでなく、自分の専門性と実務経験に最も合致した部門を選ぶことが重要です。技術士の部門一覧と選び方では、各部門の特徴を詳しく解説しています。
まとめ:技術士二次試験の合格率を理解して試験対策に活かす
本記事では、技術士二次試験の合格率推移と合格発表の確認方法について詳しく解説しました。重要なポイントを改めて確認しましょう。
- 技術士二次試験の合格率は10-15%と低く、筆記試験が最大の関門:筆記試験の合格率は20-30%、口頭試験の合格率は60-70%で、両方を突破する必要があります。特に記述式の筆記試験では、論理的な文章構成力と実務的な問題解決能力が求められるため、計画的な準備が不可欠です。
- 部門別に合格率は異なり、情報工学部門が比較的高く、建設部門が低めの傾向:ただし、合格率だけで部門を選ぶのではなく、自分の専門性と実務経験に合致した部門を選択することが合格への近道です。過去5年間のデータでは、全体の合格率は比較的安定しており、試験の難易度が一定の水準で維持されています。
- 合格発表は文部科学省と日本技術士会で確認でき、最終合格者は官報にも掲載される:筆記試験の合格発表は10月下旬、最終合格発表は3月上旬に行われます。インターネットで受験番号により確認でき、最終合格者の氏名は官報に正式に掲載されます。合格後は速やかに技術士登録の手続きを行う必要があります。
技術士二次試験の合格率を理解できたら、次は具体的な試験対策を始めましょう。技術士二次試験の勉強法と技術士二次試験の過去問活用法を参考に、計画的に学習を進めることをおすすめします。また、技術士になるにはでは、資格取得の全体像を解説していますので、合わせてご確認ください。
本記事を通じて、技術士二次試験の合格率の実態、筆記試験と口頭試験それぞれの特徴、部門別の傾向、そして合格発表の確認方法を理解いただけたはずです。これらの情報を活用して、技術士試験合格に向けて着実な一歩を踏み出しましょう。合格率は決して高くありませんが、適切な対策と計画的な準備により、合格は十分に実現可能です。
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