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FP2級(ファイナンシャルプランナー2級)とは?試験内容・受験資格・合格への道筋を詳しく解説

FP2級(ファイナンシャルプランナー2級)の取得を目指しているあなたへ。「どんな試験内容なのか」「受験資格は何が必要なのか」「どれくらい勉強すれば合格できるのか」という疑問は、正確な情報を得ることで解決できます。

本記事では、FP(ファイナンシャルプランナー)2級の試験制度、受験資格の3つのルート、合格率と難易度、必要な勉強時間について、最新のデータを交えて詳しく解説します。この情報をもとに、FP2級合格に向けて、確実な一歩を踏み出しましょう。

この記事を読むとわかること
  • FP2級試験の内容と実施方式(学科試験・実技試験・CBT方式)
  • 3つの受験資格ルートと自分に合った取得方法
  • 合格率と難易度、必要な勉強時間の目安
  • 実技試験の選び方と効果的な学習戦略
押さえておきたい3つのポイント
  1. FP(ファイナンシャルプランナー)2級は実務レベルの国家資格:金融機関や保険会社での業務に直結する専門知識を証明でき、就職・転職で高く評価されます。
  2. 3つの受験資格ルートから選択可能:FP3級合格者、AFP認定研修修了者、実務経験2年以上のいずれかの条件を満たせば受験できます。
  3. 合格率40~60%で計画的な学習が必要:150~300時間の学習時間を確保し、学科試験と実技試験の両方に対策することが合格への近道です。

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目次

FP(ファイナンシャルプランナー)2級とは

FP(ファイナンシャルプランナー)2級は、個人の資産設計や生活設計に関する実務的な知識とスキルを証明する国家資格です。FP(ファイナンシャルプランナー)とは何かを理解したうえで、FP2級取得を目指す方が多くいます。金融・保険・不動産業界をはじめ、幅広い業種で評価される資格として、キャリアアップの重要なステップとなっています。

FP2級の位置づけと役割

FP(ファイナンシャルプランナー)資格は3級・2級・1級の3段階に分かれており、FP2級は中級レベルに位置します。FP3級が基礎知識を問う入門資格であるのに対し、FP2級は実務での活用を前提とした応用力が求められます。金融機関では、顧客へのコンサルティング業務を担当する際に、FP2級以上の資格保有を条件とするケースが増えています。

FP2級を取得することで、ライフプランニングと資金計画、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業承継の6分野にわたる専門知識を体系的に習得できます。これらの知識は、顧客の人生設計をトータルでサポートする力となります。

2級FP技能士は実務レベルの国家資格

2級FP技能士は、厚生労働大臣が認定する国家資格です。FP(ファイナンシャルプランナー)2級に合格すると、「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」という国家資格の称号を得られます。この資格は更新不要で、一度取得すれば生涯有効です。

実務レベルの知識を証明できるため、金融機関や保険会社では、FP2級以上の取得を社員に推奨しています。また、独立系FPとして活動する場合も、FP2級は顧客からの信頼を得るための重要な要素となります。

就職・転職で評価される資格

FP(ファイナンシャルプランナー)2級は、金融・保険業界だけでなく、不動産会社や企業の財務部門でも高く評価されます。特に銀行や証券会社では、FP2級取得者を優遇する採用制度を設けているケースが多く見られます。また、資格手当として月額5,000円~20,000円を支給する企業も少なくありません。

転職市場においても、FP2級は大きなアドバンテージとなります。顧客対応や資産運用アドバイスなど、付加価値の高い業務を担当できる人材として、求人企業から注目されます。

FPの基本情報に関してもっと詳しい記事はこちら
FP(ファイナンシャルプランナー)とは?資格の仕事内容・試験制度・取得メリットを徹底解説

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の試験内容

FP(ファイナンシャルプランナー)2級試験は、学科試験と実技試験の2つで構成されています。両方に合格することで、2級FP技能士の資格を取得できます。試験は年3回実施され、2024年度からはCBT方式(コンピュータ試験)も導入されており、受験機会が大幅に増えています。

学科試験の出題範囲(6分野)

学科試験は、FP(ファイナンシャルプランナー)業務に必要な6つの分野から出題されます。四答択一式のマークシート形式で、60問が出題されます。試験時間は120分で、60点満点中36点以上(正答率60%以上)で合格となります。

出題される6分野は以下の通りです。

  1. ライフプランニングと資金計画:公的年金、社会保険、住宅ローン、教育資金などの生活設計に関する知識
  2. リスク管理:生命保険、損害保険、第三分野の保険などのリスク対策
  3. 金融資産運用:株式、債券、投資信託、ポートフォリオ理論などの運用知識
  4. タックスプランニング:所得税、住民税、法人税などの税金に関する知識
  5. 不動産:不動産の取引、登記、税金、有効活用などの知識
  6. 相続・事業承継:相続税、贈与税、事業承継対策などの知識

各分野からバランスよく出題されるため、苦手分野を作らずに学習することが重要です。FP3級と比較すると、計算問題が増え、より実務的な応用力が求められます。

実技試験の内容と選択科目

実技試験は、学科試験で習得した知識を実務場面でどう活用するかを問う試験です。FP(ファイナンシャルプランナー)2級の実技試験には5種類があり、受験者は自分に合った科目を1つ選択します。

試験時間は90分で、記述式を含む事例形式の問題が出題されます。50点満点中30点以上(正答率60%以上)で合格となります。実技試験の選び方については、後述の「実技試験の選び方」のセクションで詳しく解説します。

CBT方式での試験実施

2024年度から、FP(ファイナンシャルプランナー)2級試験にCBT方式が導入されました。CBT試験は全国のテストセンターでコンピュータを使って受験する方式で、従来の年3回の試験日(1月・5月・9月)に加えて、ほぼ毎日受験が可能になっています。

CBT方式のメリットは、自分の都合に合わせて受験日を選べることです。学習の進捗状況に応じて柔軟に受験スケジュールを組めるため、働きながら資格取得を目指す方に特におすすめです。試験結果もその場で確認でき、不合格の場合は短期間で再挑戦できます。

ただし、CBT試験と筆記試験(ペーパー試験)では、実技試験の選択肢が異なる点に注意が必要です。CBT試験では日本FP協会の「資産設計提案業務」のみが選択可能です。

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の受験資格

FP(ファイナンシャルプランナー)2級を受験するには、いずれかの受験資格を満たす必要があります。FP3級のように誰でも受験できるわけではなく、一定の条件をクリアすることが求められます。FP3級の試験内容と学習方法を理解したうえで、FP2級へのステップアップを計画しましょう。

3つの受験資格ルート

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の受験資格には、以下の3つのルートがあります。自分の状況に合わせて最適なルートを選びましょう。

  1. FP3級合格者:3級FP技能検定に合格している方
  2. AFP認定研修修了者:日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了した方
  3. 実務経験者:FP業務に関する2年以上の実務経験がある方

最も一般的なルートは、FP3級に合格してからFP2級を受験する方法です。段階的に知識を積み上げられるため、初めてFPを学習する方におすすめです。

FP3級合格者の受験資格

FP3級に合格すると、自動的にFP(ファイナンシャルプランナー)2級の受験資格を得られます。FP3級の合格証書や合格証明書は不要で、受験申込時に合格番号を入力するだけで受験可能です。

FP3級合格後、すぐにFP2級の学習を始めることをおすすめします。FP3級で学んだ基礎知識が新鮮なうちに、より深い内容に取り組むことで、効率的に理解を深められます。実際に、FP3級合格の3~6ヶ月後にFP2級に挑戦する受験者が多く見られます。

AFP認定研修修了者の受験資格

AFP認定研修は、日本FP協会が認定する研修プログラムです。FP(ファイナンシャルプランナー)2級試験の範囲を体系的に学習できる通信講座や通学講座が該当します。AFP認定研修を修了すると、FP3級を経由せずに直接FP2級を受験できます。

AFP認定研修のメリットは、FP2級合格後にAFP資格の登録申請ができることです。AFPは日本FP協会が認定する民間資格で、2年ごとの更新制により、常に最新の知識を維持できます。金融業界での評価も高く、キャリアアップに有利です。

AFP認定研修の受講費用は、通信講座で20,000円~60,000円程度です。FP3級を飛ばして効率的にFP2級とAFPを取得したい方に適しています。

実務経験2年以上の受験資格

金融機関や保険会社などで、FP(ファイナンシャルプランナー)業務に関する実務経験が2年以上ある方は、その経験を受験資格として活用できます。ここでいう実務経験とは、資産の設計・運用、保険の販売・相談、不動産の取引、相続・事業承継のコンサルティングなど、FP業務に直接関わる業務を指します。

実務経験を受験資格とする場合、勤務先から実務経験証明書を発行してもらう必要があります。証明書には、勤務期間、業務内容、FP業務との関連性を明記してもらいましょう。

ただし、実務経験だけで受験する場合、FP3級の基礎知識が不足していると、FP2級試験で苦戦する可能性があります。業務経験があっても、試験対策としてしっかりと学習することが重要です。

FP3級に関してもっと詳しい記事はこちら
FP3級(ファイナンシャルプランナー3級)とは?試験内容・取得メリット・学習方法を徹底解説

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FP(ファイナンシャルプランナー)2級の合格率と難易度

FP(ファイナンシャルプランナー)2級試験の合格率は、学科試験と実技試験で異なります。適切な対策を行えば十分合格可能な試験ですが、FP3級と比べると難易度は上がります。合格率の推移と難易度を理解して、効果的な学習計画を立てましょう。

合格率は40~60%

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の合格率は、学科試験が35~45%、実技試験が40~60%程度で推移しています(日本FP協会発表データ)。2023年度のデータを見ると、学科試験の合格率は42.16%、実技試験(資産設計提案業務)の合格率は53.87%でした。

実技試験の合格率が学科試験よりも高い理由は、実技試験では選択科目制のため、自分の得意分野や業務に関連する科目を選べることが影響しています。また、学科試験に合格した後に実技試験対策を集中的に行う受験者が多いことも、合格率が高くなる要因です。

試験実施団体である日本FP協会ときんざい(金融財政事情研究会)では、実技試験の合格率に差が見られます。一般的に、日本FP協会の実技試験の方が合格率が高い傾向にありますが、これは試験の難易度というより、受験者層の違いが影響していると考えられます。

FP3級との難易度の違い

FP3級と比較すると、FP(ファイナンシャルプランナー)2級の難易度は明らかに上がります。主な違いは以下の通りです。

まず、出題範囲は同じ6分野ですが、FP2級では各分野の内容が深く掘り下げられます。FP3級が基本的な用語や制度の理解を問うのに対し、FP2級では計算問題や応用問題が増え、実務での活用力が試されます。

学科試験では、FP3級が三答択一式(3つの選択肢から選ぶ)であるのに対し、FP2級は四答択一式(4つの選択肢から選ぶ)となり、正解を絞り込むのが難しくなります。計算問題の難易度も上がり、複数の知識を組み合わせて解く必要があります。

実技試験でも、FP3級は比較的単純な事例問題が中心ですが、FP2級では複雑な家族構成や資産状況を想定した総合的な問題が出題されます。記述式の問題も含まれるため、正確な知識と論理的な説明力が求められます。

他の国家資格との比較

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の難易度を他の国家資格と比較すると、日商簿記2級や宅地建物取引士(宅建)と同程度とされています。これらの資格も、150~300時間程度の学習時間で合格を目指せる中級レベルの資格です。

FP2級は6分野と範囲が広いものの、各分野の深さは専門資格ほど深くありません。例えば、不動産分野は宅建ほど詳細ではなく、税金分野は税理士試験ほど複雑ではありません。FP試験の特徴は、幅広い分野を浅く学ぶことにあります。

ただし、範囲の広さゆえに、全体を網羅的に学習する必要があり、計画的な勉強が欠かせません。苦手分野を作らないことが、FP2級合格のカギとなります。

FP(ファイナンシャルプランナー)2級に必要な勉強時間

FP(ファイナンシャルプランナー)2級試験に合格するために必要な勉強時間は、受験者の前提知識によって異なります。効率的な学習スケジュールを立てることで、無理なく合格を目指せます。FP2級の勉強時間の詳細では、より具体的な学習計画を解説しています。

150~300時間が目安

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の合格に必要な勉強時間は、一般的に150~300時間が目安とされています。ただし、この時間は受験者の状況によって大きく変わります。

FP3級合格者の場合、既に基礎知識があるため、150~200時間程度の学習で合格を目指せます。1日2時間の学習なら3~4ヶ月、1日3時間なら2~3ヶ月で合格レベルに到達できます。

一方、AFP認定研修を修了してFP2級から始める方や、実務経験を活かして受験する方は、FP3級の内容も含めて学習する必要があるため、250~300時間程度かかることがあります。特に、金融の知識がない方は、基礎から丁寧に学ぶ時間が必要です。

金融機関勤務などで実務知識がある方は、100~150時間程度の学習でも合格できるケースがあります。ただし、試験対策としての知識整理と過去問演習は欠かせません。

FP3級との勉強時間の違い

FP3級の合格に必要な勉強時間が80~150時間であるのに対し、FP(ファイナンシャルプランナー)2級は150~300時間と約2倍の時間が必要です。これは、出題範囲の深さと難易度の違いを反映しています。

FP3級では基本的な用語や制度を覚えることが中心ですが、FP2級では計算問題や応用問題が増えるため、理解を深める時間が必要です。また、実技試験の対策にも時間をかけることが重要です。

FP3級合格後にFP2級を目指す場合、連続して学習することで効率が上がります。FP3級の知識が新鮮なうちにFP2級の学習を始めれば、基礎の復習時間を短縮でき、応用的な内容に集中できます。

効率的な学習スケジュール

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の効率的な学習スケジュールは、インプット期間とアウトプット期間を明確に分けることがポイントです。

インプット期間(全体の40~50%):テキストを使った基礎学習に専念します。6分野を順番に学習し、各分野の重要ポイントを理解します。1分野あたり1~2週間かけて、じっくり読み込みましょう。

アウトプット期間(全体の50~60%):過去問演習と問題集を繰り返し解きます。最低でも過去5回分(約1,500問)は解くことをおすすめします。間違えた問題は必ずテキストに戻って復習しましょう。

試験直前の1~2週間は、苦手分野の集中対策と実技試験の過去問演習に充てます。学科試験と実技試験の両方に対応できるよう、バランスよく学習することが大切です。

働きながら学習する場合、平日は1~2時間、休日は3~4時間の学習時間を確保できれば、3~4ヶ月で合格レベルに到達できます。無理のないペース配分で、継続的に学習を進めましょう。

FP2級の勉強時間に関してもっと詳しい記事はこちら
FP2級に必要な勉強時間|3級保持者・初学者別の学習時間と計画の立て方

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の実技試験の選び方

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の実技試験には5種類の選択科目があり、受験者は自分に最適な科目を選ぶことができます。選択科目によって出題内容や難易度が異なるため、自分の得意分野や業務内容に合わせて選びましょう。

5種類の実技試験の概要

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の実技試験は、日本FP協会ときんざい(金融財政事情研究会)の2つの団体が実施しています。合計で5種類の実技試験があり、それぞれ出題傾向が異なります。

日本FP協会実施(1種類)

  • 資産設計提案業務

きんざい実施(4種類)

  • 個人資産相談業務
  • 生保顧客資産相談業務
  • 損保顧客資産相談業務
  • 中小事業主資産相談業務

どの実技試験を選んでも、合格すれば2級FP技能士の資格が取得できます。実技試験の種類によって資格の価値が変わることはありません。

日本FP協会の資産設計提案業務

資産設計提案業務は、FP(ファイナンシャルプランナー)2級で最も受験者が多い実技試験です。全体の約60~70%の受験者がこの科目を選択しています。

この科目の特徴は、6分野全体から幅広く出題されることです。学科試験の内容と重複する部分が多いため、学科試験対策をしっかり行っていれば対応しやすいというメリットがあります。総合的なFP知識を身につけたい方や、独立系FPを目指す方におすすめです。

出題形式は、個人や家族の資産状況に基づいた事例問題が中心です。キャッシュフロー表の作成、ライフプランの提案、相続対策など、実務に即した問題が出題されます。

また、CBT試験で受験できる唯一の実技試験であるため、受験日を柔軟に選びたい方にも適しています。

きんざいの4種類の実技試験

きんざいが実施する4種類の実技試験は、それぞれ特定の業務分野に特化しています。FP(ファイナンシャルプランナー)として働く業界や担当業務に応じて選択できます。

個人資産相談業務は、銀行や証券会社など、個人の資産運用に関わる業務を担当する方に適しています。相続税や贈与税、金融資産運用、不動産の有効活用などが中心的な出題テーマです。

生保顧客資産相談業務は、生命保険会社の営業担当者や代理店に最適です。生命保険を活用した資産形成や相続対策、保障設計などが出題されます。

損保顧客資産相談業務は、損害保険会社の営業担当者向けです。損害保険の知識に加えて、リスク管理や事業継続計画などが問われます。受験者数は比較的少なく、専門性の高い科目です。

中小事業主資産相談業務は、税理士事務所や企業の財務担当者に向いています。中小企業の事業承継や法人税、役員退職金などの知識が必要です。

自分に合った実技試験の選択基準

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の実技試験を選ぶ際は、以下の基準を参考にしましょう。

現在の業務内容で選ぶ:金融機関勤務なら個人資産相談業務、保険会社勤務なら生保顧客資産相談業務または損保顧客資産相談業務が有利です。日常業務で扱う内容と重複するため、実務経験を活かして効率的に学習できます。

将来のキャリアで選ぶ:独立系FPを目指すなら、幅広い知識が求められる資産設計提案業務がおすすめです。AFP資格の取得も視野に入れている方は、この科目を選ぶとスムーズです。

得意分野で選ぶ:学科試験の学習で得意になった分野がある場合、その分野が中心となる実技試験を選ぶと合格しやすくなります。

受験のしやすさで選ぶ:CBT試験で受験したい場合は、自動的に資産設計提案業務を選ぶことになります。筆記試験(ペーパー試験)を希望する場合は、5種類すべてから選択可能です。

迷った場合は、受験者数が最も多い資産設計提案業務を選ぶことをおすすめします。過去問や参考書も豊富で、情報収集がしやすいというメリットがあります。

FP(ファイナンシャルプランナー)2級試験の実施団体

FP(ファイナンシャルプランナー)2級試験は、日本FP協会ときんざいの2つの団体が実施しています。学科試験は共通ですが、実技試験の内容が異なるため、自分に合った団体を選ぶことが重要です。

日本FP協会ときんざいの違い

日本FP協会ときんざい(金融財政事情研究会)は、それぞれ独立した試験実施団体です。FP(ファイナンシャルプランナー)試験を実施する権限を持ち、合格証書もそれぞれの団体から発行されます。

日本FP協会は、FPの普及と資質向上を目的とする公益社団法人です。AFP・CFPという民間資格の認定も行っており、FP資格の専門団体として広く認知されています。

きんざいは、金融・財政に関する調査研究や人材育成を行う一般社団法人です。金融機関向けの研修や資格試験を多数実施しており、銀行や保険会社との結びつきが強い団体です。

どちらの団体で受験しても、取得できる2級FP技能士の資格は同じ国家資格です。合格証書の発行元が異なるだけで、資格の価値や効力に差はありません。

学科試験は共通・実技試験が異なる

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の学科試験は、日本FP協会ときんざいで共通の問題が使用されます。同じ日の同じ時間に、全国一斉に同じ問題で実施されます。したがって、学科試験に関しては、どちらの団体で受験しても内容は同じです。

一方、実技試験は団体ごとに異なる問題が出題されます。日本FP協会は「資産設計提案業務」の1種類、きんざいは「個人資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」「損保顧客資産相談業務」「中小事業主資産相談業務」の4種類を実施しています。

学科試験と実技試験は、別々の団体で受験することも可能です。例えば、学科試験を日本FP協会で受験し、実技試験をきんざいで受験するといったことができます。ただし、申し込み手続きはそれぞれ別に行う必要があります。

学科試験のみ合格した場合、その合格は一部合格として扱われ、次回以降の試験で学科試験が免除されます。この一部合格の有効期限は、合格した試験の翌々年度末までです。つまり、学科試験に合格してから約2年以内に実技試験に合格すればよいことになります。

合格率の違いと選び方

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の合格率は、日本FP協会ときんざいで若干の差が見られます。一般的に、日本FP協会の実技試験(資産設計提案業務)の合格率が50~60%程度であるのに対し、きんざいの実技試験は30~50%程度と、やや低い傾向にあります。

この合格率の差は、必ずしも試験の難易度の違いを示すものではありません。受験者層の違いが大きく影響しています。日本FP協会は初学者や独学者が多く、きんざいは金融機関の社員など業務上の理由で受験する方が多い傾向があります。

団体選びのポイントは以下の通りです。

日本FP協会を選ぶべき人

  • 独立系FPを目指す方
  • AFP資格の取得を視野に入れている方
  • CBT試験で柔軟に受験日を選びたい方
  • 総合的なFP知識を身につけたい方

きんざいを選ぶべき人

  • 金融機関や保険会社に勤務している方
  • 特定の業務分野に特化した知識が必要な方
  • 会社から指定された実技試験を受験する必要がある方

迷った場合は、まず実技試験の内容を比較して、自分の得意分野や興味のある分野に合致する科目を選ぶことをおすすめします。

FP(ファイナンシャルプランナー)2級とFP3級の違い

FP(ファイナンシャルプランナー)2級とFP3級は、同じFP技能士資格ですが、難易度と実務での活用範囲に大きな違いがあります。段階的にスキルアップするために、両者の違いを理解しておきましょう。

試験内容の違い

FP(ファイナンシャルプランナー)2級とFP3級の試験内容は、出題範囲は同じ6分野ですが、問われる知識の深さが大きく異なります。

FP3級は、各分野の基本的な用語や制度を理解しているかを問う試験です。公的年金の種類、生命保険の基本的な保障内容、所得税の計算方法など、入門レベルの知識が中心です。計算問題も基本的なものが多く、公式を覚えていれば解ける問題がほとんどです。

一方、FP2級は実務レベルの応用力が求められます。複数の知識を組み合わせて解く計算問題や、事例に基づいて判断する問題が増えます。例えば、相続税の計算では、配偶者控除や小規模宅地等の特例を考慮した総合的な計算が必要になります。

学科試験の問題数は、FP3級が60問、FP2級も60問と同じですが、FP2級の方が1問あたりの難易度が高くなっています。試験時間も、FP3級の120分に対してFP2級は120分と同じですが、問題を解くのに要する時間は長くなります。

出題形式の違い

FP(ファイナンシャルプランナー)3級の学科試験は、○×形式(正誤問題)と三答択一式の2部構成です。○×形式では、明らかに誤りのある選択肢を排除しやすく、消去法でも正解を導きやすいという特徴があります。

FP2級の学科試験は、すべて四答択一式です。選択肢が4つあるため、正解を絞り込むのが難しくなります。また、「最も適切なもの」や「最も不適切なもの」を選ぶ問題が多く、微妙な違いを理解していないと正解できません。

実技試験も、FP3級は比較的単純な事例問題が中心ですが、FP2級では複雑な家族構成や資産状況を想定した総合問題が出題されます。記述式の問題も含まれるため、正確な計算力と論理的な説明力が必要です。

実務での活用範囲の違い

FP(ファイナンシャルプランナー)3級は、自分自身や家族の生活設計に役立てる知識としては十分ですが、仕事で顧客にアドバイスするレベルには達していません。金融機関では、FP3級は「基礎知識がある」という評価にとどまります。

FP2級を取得すると、実務で顧客へのコンサルティングを行える水準と認められます。多くの金融機関では、FP2級以上の取得を顧客対応業務の必須条件としています。また、資格手当の支給対象もFP2級以上とする企業が一般的です。

独立系FPとして活動する場合も、FP2級以上の資格保有が信頼の証となります。顧客は専門家としてのアドバイスを求めているため、FP3級だけでは説得力に欠けます。

FP2級取得後は、さらに上級資格であるFP1級やCFPを目指すことができます。FP3級から始めてFP2級、そしてFP1級へとステップアップすることで、プロフェッショナルなFPとして活躍できます。

FP3級に関してもっと詳しい記事はこちら
FP3級(ファイナンシャルプランナー3級)とは?試験内容・取得メリット・学習方法を徹底解説

FP(ファイナンシャルプランナー)2級とAFP資格の関係

FP(ファイナンシャルプランナー)2級とAFP資格は密接に関連しています。両方の資格を取得することで、国家資格と民間資格の両方のメリットを享受でき、キャリアの選択肢が広がります。

AFP資格の概要

AFP(アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー)は、日本FP協会が認定する民間資格です。FP(ファイナンシャルプランナー)2級と同等のレベルとされていますが、更新制という点で大きく異なります。

AFP資格は2年ごとに更新が必要で、継続教育単位を15単位以上取得することが更新の条件です。研修やセミナーへの参加、通信教育の受講などで単位を取得します。この継続教育システムにより、常に最新の法改正や金融情報を学び続けることができます。

2級FP技能士が一度取得すれば生涯有効な資格であるのに対し、AFP資格は定期的な知識更新が求められるため、プロフェッショナルとしての信頼性が高いとされています。金融業界では、AFP資格の方が評価される傾向があります。

FP2級合格後のAFP取得ルート

FP(ファイナンシャルプランナー)2級に合格した後、AFP資格を取得するには、AFP認定研修を修了し、日本FP協会に入会する必要があります。

AFP取得の流れは以下の通りです。

  1. AFP認定研修の修了:日本FP協会認定の研修プログラムを受講します。すでにFP2級に合格している場合は、「AFP認定研修(技能士課程)」という短縮コースを受講できます。通信講座で10,000円~30,000円程度、学習期間は1~3ヶ月程度です。
  2. 提案書の作成:研修の一環として、実際の事例に基づいたファイナンシャル・プランニング提案書を作成します。これにより、実務的なスキルを身につけられます。
  3. 日本FP協会への入会:AFP認定研修修了後、日本FP協会に入会申請を行います。入会金10,000円、年会費12,000円(いずれも2024年度)が必要です。
  4. AFP資格の登録:審査を経て、AFP資格が正式に登録されます。

FP2級合格後にAFPを取得することで、実務能力の高さを対外的にアピールできます。名刺にAFPと記載することで、顧客からの信頼も得やすくなります。

AFP認定研修の活用方法

AFP認定研修には、FP(ファイナンシャルプランナー)2級受験前に受講する「基本課程」と、FP2級合格後に受講する「技能士課程」の2種類があります。

基本課程を受講すると、FP3級を経由せずに直接FP2級を受験できます。基本課程の受講費用は20,000円~60,000円程度で、学習期間は3~6ヶ月程度です。FP2級試験の内容を体系的に学べるため、初学者でも効率的に合格を目指せます。

基本課程を修了してFP2級に合格すれば、そのまま日本FP協会に入会することでAFP資格を取得できます。FP3級を受験する時間を省略できるため、早期にFP2級とAFPの両方を取得したい方におすすめです。

技能士課程は、すでにFP2級に合格している方が、AFP資格を追加取得するための短縮コースです。提案書作成を中心とした実践的な内容で、短期間でAFP資格の要件を満たせます。

AFP認定研修では、実際の顧客面談を想定したロールプレイングや、ケーススタディを通じた実務スキルの習得ができます。FP知識を実際の業務にどう活かすかを学べるため、金融機関勤務の方や独立を考えている方には特に有益です。

FP(ファイナンシャルプランナー)2級取得のメリット

FP(ファイナンシャルプランナー)2級を取得することで、キャリアアップや実務能力の向上など、多くのメリットが得られます。投資した時間と労力に見合う価値のある資格です。FP1級の試験内容と受験資格を理解することで、さらなるステップアップも視野に入れられます。

就職・転職での強みになる

FP(ファイナンシャルプランナー)2級は、金融業界への就職・転職で大きな武器となります。銀行、証券会社、保険会社、不動産会社などでは、FP2級取得者を優遇する採用制度を設けている企業が増えています。

新卒採用では、FP2級を取得している学生は、金融知識への関心が高く、自己研鑽能力があると評価されます。他の応募者との差別化ができ、内定獲得の可能性が高まります。

中途採用では、FP2級は即戦力の証として評価されます。特に、顧客へのコンサルティング業務を担当するポジションでは、FP2級以上の資格保有が応募条件となっているケースも少なくありません。

また、金融業界以外でも、企業の財務部門や総務部門、不動産会社などで、FP2級の知識が活かせます。従業員の資産形成支援や福利厚生制度の企画など、幅広い業務で専門性を発揮できます。

実務で活かせる知識とスキル

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の学習を通じて、実務で直接活用できる知識とスキルが身につきます。顧客へのアドバイスだけでなく、自分自身のライフプランニングにも大いに役立ちます。

金融機関で働く方は、顧客の資産運用相談や住宅ローンの提案、相続対策のアドバイスなど、FP2級で学んだ知識を日々の業務で活用できます。顧客からの信頼も得やすくなり、営業成績の向上にもつながります。

保険会社の営業担当者は、生命保険や損害保険を単に販売するだけでなく、顧客の人生設計全体を考えた提案ができるようになります。保険以外の資産運用や税金対策も含めた総合的なアドバイスにより、顧客満足度が高まります。

不動産会社では、物件の紹介だけでなく、住宅ローンの選び方、不動産投資の税務、相続時の不動産活用など、付加価値の高いサービスを提供できます。

一般企業の財務部門や総務部門でも、FP2級の知識は重宝されます。社内の退職金制度の見直し、確定拠出年金の導入支援、従業員向けの資産形成セミナーの企画など、多様な場面で専門性を発揮できます。

資格手当と昇進への影響

FP(ファイナンシャルプランナー)2級を取得すると、多くの企業で資格手当が支給されます。金融機関では、月額5,000円~20,000円程度の資格手当を設定している企業が一般的です。年間にすると60,000円~240,000円の収入増になります。

保険会社や証券会社では、FP2級取得が昇進の要件となっているケースもあります。管理職や特定のポジションへの昇格条件として、FP2級以上の資格保有を求める企業が増えています。

また、FP2級を取得することで、社内での評価が高まり、重要なプロジェクトへのアサインや、顧客対応業務の拡大につながることもあります。専門知識を持つ人材として、キャリアアップのチャンスが広がります。

独立系FPとして活動する場合も、FP2級は顧客獲得の重要な要素です。名刺やウェブサイトに資格を明記することで、専門家としての信頼性が高まります。さらにAFP資格も取得すれば、より高い評価を得られます。

FP1級・CFPへのステップ

FP(ファイナンシャルプランナー)2級は、さらなる上級資格への重要なステップです。FP2級を取得した後、FP1級やCFP(サーティファイド ファイナンシャル プランナー)を目指すことで、プロフェッショナルなFPとしてのキャリアを築けます。

FP1級は、FP資格の最高峰です。FP2級合格後、1年以上の実務経験を積むか、AFP認定者として一定期間活動することで受験資格が得られます。FP1級を取得すれば、高度な専門知識を持つFPとして、より複雑な案件にも対応できるようになります。

CFPは、国際的に認められたFP資格です。世界26カ国・地域で認定されており、グローバルに活躍したい方に最適です。AFP資格取得後、CFP資格審査試験に合格し、一定の実務経験を積むことでCFP資格を取得できます。

FP2級からFP1級やCFPへとステップアップすることで、収入アップやキャリアの幅が大きく広がります。FP業界でのネットワークも構築でき、独立開業や転職の際にも有利に働きます。

FP1級に関してもっと詳しい記事はこちら
FP1級(ファイナンシャルプランナー1級)とは?試験内容・受験資格・実技試験を完全ガイド

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の効果的な勉強方法

FP(ファイナンシャルプランナー)2級試験に効率的に合格するには、戦略的な学習方法が重要です。限られた時間を最大限に活用し、確実に合格レベルに到達するためのポイントを解説します。FP試験の過去問活用法も参考にして、実践的な学習を進めましょう。

FP3級合格後すぐに学習開始

FP3級に合格したら、できるだけ早くFP(ファイナンシャルプランナー)2級の学習を始めることをおすすめします。FP3級で学んだ基礎知識が新鮮なうちに、より深い内容に取り組むことで、効率的に理解を深められます。

理想的なスケジュールは、FP3級合格の1~2週間後にFP2級の学習をスタートすることです。長期間空けてしまうと、FP3級の知識が薄れてしまい、基礎から復習する時間が必要になります。

FP3級とFP2級の試験は、年3回(1月・5月・9月)実施されます。例えば、1月のFP3級試験に合格したら、5月または9月のFP2級試験を目指すというスケジュールが現実的です。3~6ヶ月の学習期間があれば、働きながらでも十分に合格を目指せます。

過去問演習の重要性

FP(ファイナンシャルプランナー)2級試験では、過去問演習が最も効果的な学習方法です。過去問を繰り返し解くことで、出題傾向を把握し、試験に必要な実践力を養えます。

過去問演習のポイントは、最低でも過去5回分(約1,500問)を3周以上解くことです。1周目は時間を気にせず、丁寧に解答と解説を読みながら進めます。2周目は時間を意識して解き、3周目は本番と同じ時間配分で取り組みます。

間違えた問題は必ずテキストに戻って復習しましょう。なぜ間違えたのか、正解を導くにはどの知識が必要だったのかを確認することが重要です。間違えた問題だけをまとめたノートを作成すると、直前期の復習に役立ちます。

過去問は、日本FP協会ときんざいの公式サイトから無料でダウンロードできます。また、市販の過去問題集を購入すれば、詳しい解説付きで学習できます。FP過去問道場などの無料ウェブサイトも、スキマ時間の学習に活用できます。

独学と通信講座の選び方

FP(ファイナンシャルプランナー)2級は、独学でも十分合格可能な資格です。ただし、効率的に学習したい方や、確実に合格したい方は、通信講座の利用も検討する価値があります。

独学のメリットは、費用を抑えられることです。テキストと問題集で5,000円~10,000円程度、受験料の11,700円と合わせても、20,000円以内で資格取得を目指せます。自分のペースで学習できる自由度も魅力です。

独学で合格するためには、計画的な学習スケジュールを立て、それを守る自己管理能力が必要です。分からないことがあっても、自分で調べて解決する姿勢が求められます。FP3級に独学で合格した経験がある方なら、FP2級も独学で十分対応できます。

通信講座のメリットは、効率的なカリキュラムと専門講師のサポートです。講義動画で理解を深め、質問サポートで疑問を解消できます。学習の進捗管理機能があるため、計画的に学習を進めやすくなります。

通信講座の費用は、20,000円~60,000円程度です。AFP認定研修を兼ねた講座を選べば、FP2級合格後にAFP資格も取得できます。忙しい方や、確実に一発合格を目指す方には、通信講座の利用をおすすめします。

人気の通信講座には、スタディング、フォーサイト、ユーキャンなどがあります。各社の講座内容や費用を比較して、自分に合ったものを選びましょう。

FP試験の過去問に関してもっと詳しい記事はこちら
FP(ファイナンシャルプランナー)試験の過去問活用法|入手方法・効果的な解き方・学習のポイント

FP(ファイナンシャルプランナー)2級に関連するよくある質問(FAQ)

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の受験や学習に関して、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。受験を検討している方の疑問解消にお役立てください。

Q. FP2級は独学で合格できますか?

FP(ファイナンシャルプランナー)2級は、独学でも十分合格できる資格です。実際に、多くの合格者が独学で資格を取得しています。市販のテキストと過去問題集を使って計画的に学習すれば、150~300時間程度の勉強時間で合格レベルに到達できます。

独学のポイントは、早い段階から過去問演習を取り入れることです。テキストを一通り読んだら、すぐに過去問に取り組み、間違えた箇所をテキストで復習するというサイクルを繰り返しましょう。FP3級に独学で合格した経験があれば、FP2級も同じ方法で対応できます。

ただし、金融の知識がまったくない方や、短期間で確実に合格したい方は、通信講座の利用も検討する価値があります。

Q. FP3級を飛ばしてFP2級から受験できますか?

FP3級を飛ばしてFP(ファイナンシャルプランナー)2級から受験することは可能です。AFP認定研修を修了するか、FP業務の実務経験が2年以上あれば、FP2級の受験資格を得られます。

AFP認定研修を受講する方法が最も一般的です。通信講座で20,000円~60,000円程度の費用がかかりますが、3~6ヶ月でFP2級の受験資格を得られます。また、FP2級合格後にAFP資格も取得できるため、効率的にステップアップできます。

ただし、金融の知識がまったくない初学者の場合、FP3級から始めた方が基礎を固められます。FP3級は比較的短期間で合格できるため、時間的な余裕があればFP3級から順番に取得することをおすすめします。

Q. FP2級の実技試験はどれを選ぶべきですか?

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の実技試験は、自分の業務内容や将来のキャリアに合わせて選ぶことをおすすめします。最も受験者が多いのは、日本FP協会の「資産設計提案業務」です。この科目は6分野全体から幅広く出題されるため、総合的なFP知識を身につけたい方に適しています。

金融機関勤務の方は、きんざいの「個人資産相談業務」が業務内容と重なりやすいでしょう。保険会社勤務の方は、「生保顧客資産相談業務」または「損保顧客資産相談業務」が有利です。

迷った場合は、「資産設計提案業務」を選ぶことをおすすめします。過去問や参考書が豊富で、情報収集がしやすいというメリットがあります。また、CBT試験で受験したい場合は、自動的にこの科目になります。

Q. FP2級とAFPはどちらを取得すべきですか?

可能であれば、FP(ファイナンシャルプランナー)2級とAFPの両方を取得することをおすすめします。FP2級は生涯有効な国家資格、AFPは2年ごとに更新が必要な民間資格という違いがあります。

FP2級だけでも十分評価されますが、AFP資格を追加取得することで、継続的に最新の知識を学ぶ機会が得られます。金融業界では、AFPの方が高く評価される傾向があるため、キャリアアップを目指す方にはAFPも取得する価値があります。

FP2級合格後、AFP認定研修(技能士課程)を受講すれば、比較的短期間・低費用でAFPを取得できます。日本FP協会の会員になることで、研修やセミナーへのアクセスも広がります。

Q. FP(ファイナンシャルプランナー)2級の合格率が低い理由は?

FP(ファイナンシャルプランナー)2級の合格率が40~60%と、FP3級の70~80%と比べて低い理由は、試験の難易度が高いためです。FP2級では、計算問題や応用問題が増え、複数の知識を組み合わせて解く必要があります。

また、学科試験が四答択一式になり、選択肢が増えることで正解を絞り込むのが難しくなります。実技試験でも、より複雑な事例問題が出題され、記述式の問題も含まれます。

ただし、適切な対策を行えば十分合格できる試験です。過去問演習を繰り返し、苦手分野を作らないように学習すれば、確実に合格レベルに到達できます。合格率が50%前後ということは、しっかり準備すれば半数以上が合格できるということです。

Q. FP2級の有効期限はありますか?

FP(ファイナンシャルプランナー)2級(2級FP技能士)には有効期限がありません。一度合格すれば、生涯にわたって有効な国家資格です。更新手続きや継続教育の義務もありません。

ただし、AFP資格を取得した場合は、2年ごとの更新が必要です。継続教育単位を15単位以上取得することが更新の条件となります。AFP資格は更新制であるため、常に最新の知識を維持でき、プロフェッショナルとしての信頼性が高まります。

FP2級は更新不要で生涯有効、AFPは更新制で最新知識を維持できるという特徴を理解して、自分のキャリアプランに合わせて選択しましょう。

まとめ:FP(ファイナンシャルプランナー)2級は実務に必須の資格

本記事では、FP(ファイナンシャルプランナー)2級の試験内容、受験資格、合格率、勉強方法について詳しく解説しました。重要なポイントを改めて確認しましょう。

  1. FP2級は実務レベルの国家資格:金融機関や保険会社での業務に直結する専門知識を証明でき、就職・転職で高く評価されます。2級FP技能士として、顧客へのコンサルティング業務を担当できる水準です。
  2. 3つの受験資格ルート:FP3級合格者、AFP認定研修修了者、実務経験2年以上のいずれかの条件を満たせば受験できます。最も一般的なのは、FP3級から始めて段階的にステップアップする方法です。
  3. 効率的な学習で合格可能:150~300時間の学習時間を確保し、過去問演習を中心に学習すれば、働きながらでも3~6ヶ月で合格を目指せます。独学でも十分合格できますが、通信講座の利用も効果的です。

FP(ファイナンシャルプランナー)2級を取得できたら、次はFP1級の試験内容と受験資格を確認して、さらなるステップアップを検討しましょう。また、FP2級の勉強時間の詳細を参考に、具体的な学習計画を立てることをおすすめします。

本記事を通じて、FP2級試験の全体像と効果的な学習方法を理解いただけたはずです。これらの情報を活用して、FP(ファイナンシャルプランナー)2級合格に向けて一歩を踏み出しましょう。実務に活かせる専門知識を身につけ、キャリアアップを実現してください。

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