衛生管理者試験について詳しく知りたいあなたへ。「試験はいつどこで受けられるのか」「申込方法はどうすればいいのか」という疑問は、正確な試験情報を把握することで解決できます。本記事では、衛生管理者試験の概要と実施機関、試験日程と申込方法、受験資格と必要書類について、公式データを交えて詳しく解説します。この情報をもとに、衛生管理者試験の受験に向けて、確実な準備を進めましょう。
この記事を読むとわかること
- 衛生管理者試験の実施機関と受験資格の詳細
- 試験日程・申込期間・受験料などの具体的な情報
- オンライン申請と郵送申請の手順と必要書類
- 試験当日の持ち物と注意事項、合格発表から免許申請までの流れ
押さえておきたい3つのポイント
- 試験は年間を通じて複数回実施:衛生管理者試験は全国の安全衛生技術センターで毎月開催されており、受験者は自分のスケジュールに合わせて受験日を選択できます。ただし、センターごとに試験日程が異なるため、早めの確認が重要です。
- 申込方法はオンラインと郵送の2種類:受験申請は安全衛生技術試験協会のウェブサイトからのオンライン申請と、郵送による申請の2つの方法があります。オンライン申請の方が手続きが簡単で、受験票の到着も早いためおすすめです。
- 受験資格には実務経験が必要:衛生管理者試験を受験するには、学歴に応じた一定期間の実務経験が必要です。大卒で1年以上、高卒で3年以上など、学歴別に要件が定められているため、事前の確認が欠かせません。
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衛生管理者試験とは?
衛生管理者試験は、職場の労働衛生管理を担う専門家を認定する国家資格試験です。常時50人以上の労働者を使用する事業場では、衛生管理者の選任が労働安全衛生法で義務付けられており、企業からのニーズが非常に高い資格となっています。
試験は第一種衛生管理者と第二種衛生管理者の2種類があり、それぞれ選任できる事業場の業種が異なります。第一種は全業種に対応できる一方、第二種は有害業務を含まない業種に限定されます。衛生管理者とはの基本情報を理解したうえで、自分に適した種別を選択することが重要です。
衛生管理者試験の概要と実施機関
衛生管理者試験は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が実施する国家資格試験です。同協会は厚生労働省の指定を受けた唯一の試験実施機関であり、全国7か所の安全衛生技術センターを拠点として試験を運営しています。
試験は紙ベースのマークシート方式で実施され、CBT(コンピュータ試験)方式は採用されていません。試験時間は第一種が3時間、第二種が3時間で、関係法令、労働衛生、労働生理の3科目から出題されます。合格基準は各科目40%以上かつ総合60%以上の得点が必要です。
受験者数は年間を通じて安定しており、2023年度のデータでは第一種が約45,000人、第二種が約20,000人が受験しています。これは企業における衛生管理者の需要の高さを反映した数字と言えるでしょう。
第一種・第二種衛生管理者試験の違い
第一種衛生管理者試験と第二種衛生管理者試験の最も大きな違いは、選任できる事業場の業種範囲です。第一種は全業種に対応できるのに対し、第二種は情報通信業、金融・保険業、卸売・小売業など、有害業務を含まない業種に限定されます。
試験科目の違いとしては、第一種では「有害業務に係る科目」が含まれるため、労働衛生の出題範囲が第二種より広くなります。具体的には、化学物質や粉じん、放射線などの有害要因に関する知識が問われます。一方、第二種はこれらの有害業務に関する出題がないため、学習範囲が限定的です。
衛生管理者1種2種の違いについて詳しく理解したうえで、自分の業種や今後のキャリアプランに合わせて選択することをおすすめします。製造業や建設業など有害業務を含む業種で働く方は、第一種の取得が必須となります。
衛生管理者試験の受験者数と需要の高さ
衛生管理者試験の受験者数は年々増加傾向にあり、企業における労働衛生管理の重要性が高まっていることを示しています。2023年度のデータでは、第一種衛生管理者試験の受験者数が約45,000人、第二種が約20,000人となっており、合計で年間65,000人以上が受験する人気資格です。
受験者の属性を見ると、企業の人事担当者や安全衛生担当者が中心ですが、近年では若手社員のキャリアアップ資格としても注目されています。特に製造業、建設業、運輸業などの業界では、衛生管理者資格の保有が昇進や昇給の条件となっているケースも少なくありません。
企業側の需要も高く、常時50人以上の労働者を使用する事業場では必ず1名以上の衛生管理者を選任しなければなりません。事業場の規模が大きくなるほど必要な衛生管理者の数も増えるため、資格保有者は就職・転職市場でも有利な立場にあります。
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衛生管理者とは?なるには?資格の役割・取得方法を徹底解説
衛生管理者試験の受験資格
衛生管理者試験を受験するには、労働安全衛生法で定められた実務経験の要件を満たす必要があります。単に試験勉強をするだけでは受験できず、実際に労働衛生の実務に関わった経験が求められる点が特徴です。
受験資格は学歴によって必要な実務経験年数が異なり、大学卒業者は1年以上、高校卒業者は3年以上など、細かく規定されています。また、実務経験として認められる業務内容も明確に定義されているため、事前の確認が欠かせません。
衛生管理者試験に必要な実務経験
衛生管理者試験の受験資格として認められる実務経験とは、労働衛生の実務に従事した経験を指します。具体的には、健康診断の実施事務、作業環境の測定、衛生教育の企画実施、労働者の健康管理、労働衛生保護具の点検・管理などが該当します。
人事部や総務部で健康診断の日程調整や結果管理を担当していた経験、工場で作業環境の巡視や改善提案を行っていた経験なども実務経験として認められます。ただし、単なる事務作業や清掃業務などは実務経験に含まれないため注意が必要です。
実務経験の証明には、勤務先の事業者による証明書が必要となります。事業者証明書には、従事した業務内容と期間を詳細に記載してもらう必要があるため、受験申込の数週間前には会社の人事部門に依頼しておくことをおすすめします。
学歴別の実務経験年数の要件
衛生管理者試験の受験に必要な実務経験年数は、学歴によって以下のように定められています。大学または高等専門学校を卒業した方は1年以上、高等学校または中等教育学校を卒業した方は3年以上の実務経験が必要です。
中学校卒業またはそれ以外の学歴の方は10年以上の実務経験が求められます。また、大学や高等専門学校で理科系統の学科を専攻した方は、6か月以上の実務経験で受験資格が得られるという特例もあります。
学歴の証明には卒業証明書や在学証明書が必要となるため、母校に発行を依頼する必要があります。卒業から年数が経過している場合でも、大学の事務局に問い合わせれば証明書を発行してもらえます。発行には1〜2週間かかることもあるため、早めの手配が重要です。
衛生管理者試験の受験資格を証明する書類
受験資格を証明するために必要な書類は、事業者証明書と卒業証明書(または在学証明書)の2種類です。事業者証明書は、実務経験の内容と期間を勤務先の事業主に証明してもらう書類で、安全衛生技術試験協会の指定様式を使用します。
事業者証明書には、会社の代表者印または人事担当者印の押印が必要です。複数の会社で実務経験を積んだ場合は、それぞれの会社から証明書を取得し、合計の実務経験年数が受験資格の要件を満たすようにします。
卒業証明書は、最終学歴の学校から発行してもらいます。現在大学に在学中の方は在学証明書でも代用できます。外国の学校を卒業した方は、卒業証明書の日本語訳を添付する必要があります。これらの書類は原本の提出が求められるため、コピーではなく正式な証明書を準備しましょう。
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衛生管理者試験の日程とスケジュール
衛生管理者試験は年間を通じて複数回実施されており、受験者は自分のスケジュールに合わせて受験日を選択できます。全国7か所の安全衛生技術センターごとに試験日程が設定されているため、最寄りのセンターの日程を確認することが重要です。
試験日程は毎年4月から翌年3月までの年度単位で公表されており、各センターで月に1〜4回程度の試験が実施されています。ただし、申込状況によっては定員に達して受付が終了することもあるため、早めの申込が推奨されます。
衛生管理者試験の年間開催回数
衛生管理者試験の開催回数は、安全衛生技術センターごとに異なります。東京や大阪などの大都市圏のセンターでは月に3〜4回程度の試験が実施されており、年間で40回以上の受験機会があります。一方、地方のセンターでは月に1〜2回程度の実施となっています。
例えば、関東安全衛生技術センター(千葉県市原市)では、ほぼ毎週末に試験が実施されているため、平日は仕事で忙しい方でも受験しやすい環境が整っています。中部安全衛生技術センター(愛知県東海市)や近畿安全衛生技術センター(兵庫県加古川市)でも同様に、高頻度で試験が開催されています。
受験機会が多いことは、不合格だった場合でもすぐに再受験できるというメリットがあります。ただし、同じ種別の試験(第一種または第二種)を短期間に何度も受験する場合は、前回の試験から一定期間を空ける必要がある場合もあるため、センターに確認することをおすすめします。
全国各センターの試験日程の確認方法
各センターの詳細な試験日程は、安全衛生技術試験協会の公式ウェブサイトで確認できます。トップページの「試験日程」のリンクから、全国7か所のセンターごとの日程表を閲覧することが可能です。日程表には、試験日、申込期間、受験料の振込期限などが記載されています。
試験日程は年度初めに1年分が公表されますが、申込状況によっては追加の試験日が設定されることもあります。また、年末年始やゴールデンウィークなどの長期休暇期間は試験が実施されないため、これらの時期を避けてスケジュールを組む必要があります。
試験日程を確認する際は、複数の候補日を検討しておくことをおすすめします。第一希望の日程が定員に達していた場合でも、予備の日程があればスムーズに申込を進められます。また、試験日の約2か月前には申込期間が終了するセンターもあるため、早めの確認と申込が重要です。
衛生管理者試験の申込期間と締切日
衛生管理者試験の申込期間は、試験日の約2か月前から約2週間前までに設定されています。例えば、10月15日に実施される試験の場合、申込期間は8月15日から10月1日までというイメージです。ただし、センターや試験日によって申込期間は異なるため、必ず公式サイトで確認してください。
申込締切日は厳守されており、締切日を過ぎると一切の受付ができなくなります。郵送申請の場合は、締切日の消印有効ではなく必着となるケースが多いため、余裕を持った送付が必要です。オンライン申請の場合も、締切日の午後5時までに申請を完了させる必要があります。
また、受験料の振込期限は申込期限よりも数日早く設定されていることがあります。先に申込手続きを済ませてから受験料を振り込もうとすると、振込期限を過ぎてしまう可能性があるため、申込と振込を同時に進めることをおすすめします。
衛生管理者試験の会場と場所
衛生管理者試験は、全国7か所の安全衛生技術センターで実施されています。受験者は、自宅や勤務先から最も近いセンターを選択して受験することになります。ただし、各センターの所在地は都市部から離れた場所にあることが多いため、事前のアクセス確認が重要です。
一部のセンターでは、遠隔地の受験者のために出張試験も実施されています。出張試験は年に数回、主要都市の会議室やホテルなどで開催されるため、普段は受験が難しい地域の方にとって貴重な機会となっています。
全国の安全衛生技術センター一覧
全国7か所の安全衛生技術センターは、北海道、東北、関東、中部、近畿、中国四国、九州の各地域に設置されています。北海道安全衛生技術センターは北海道恵庭市、東北安全衛生技術センターは宮城県岩沼市に所在しています。
関東安全衛生技術センターは千葉県市原市にあり、東京都内からは電車とバスを乗り継いで約1時間30分の距離です。中部安全衛生技術センターは愛知県東海市、近畿安全衛生技術センターは兵庫県加古川市に位置しています。
中国四国安全衛生技術センターは岡山県倉敷市、九州安全衛生技術センターは福岡県久留米市にあります。いずれのセンターも最寄り駅からはバスやタクシーでの移動が必要となるため、初めて受験する方は事前に下見をしておくと安心です。
衛生管理者試験の出張試験会場
出張試験は、安全衛生技術センターから離れた地域に住む受験者の利便性を高めるために実施されています。主に北海道、東北、九州地方の主要都市で開催されることが多く、札幌市、旭川市、函館市、青森市、秋田市、盛岡市、郡山市、鹿児島市、宮崎市、長崎市、大分市などで実施実績があります。
出張試験の日程は、通常の試験日程とは別に公表されます。年に1〜2回程度の開催となるため、受験を希望する方は安全衛生技術試験協会のウェブサイトで出張試験の情報を定期的にチェックすることをおすすめします。
出張試験の会場は、各都市の公共施設や貸会議室、ホテルの宴会場などが使用されます。通常のセンターでの試験と同様に、申込期間や受験料、試験内容に違いはありません。ただし、出張試験は定員が限られているため、早めの申込が特に重要です。
受験会場までのアクセスと注意点
各安全衛生技術センターは、公共交通機関でのアクセスがやや不便な場所にあることが多いため、事前のルート確認が欠かせません。多くのセンターでは、最寄り駅から無料または有料の送迎バスが運行されていますが、本数が限られているため時刻表の確認が重要です。
マイカーで来場する場合は、センターの駐車場を利用できますが、試験日には多くの受験者が集まるため、満車になる可能性もあります。特に午前中に試験が集中する場合は、早めの到着を心がけましょう。
試験当日は、受付開始時刻の30分前には会場に到着していることが推奨されます。遅刻すると受験できなくなる可能性があるため、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。また、会場周辺には飲食店やコンビニが少ないことが多いため、昼食や飲み物は事前に準備しておくことをおすすめします。
衛生管理者試験の申込方法
衛生管理者試験の申込方法には、オンライン申請と郵送申請の2種類があります。近年ではオンライン申請が推奨されており、手続きが簡単で受験票の到着も早いというメリットがあります。ただし、郵送申請も引き続き利用可能です。
どちらの方法を選択する場合でも、必要書類の準備と受験料の支払いを期限内に完了させる必要があります。特に事業者証明書や卒業証明書などの書類は、取得に時間がかかることがあるため、早めの準備が重要です。
オンライン申請の手順と流れ
オンライン申請は、安全衛生技術試験協会の公式ウェブサイトから行います。まず、サイトのトップページから「受験申請」のページにアクセスし、「オンライン申請」のボタンをクリックします。初めて利用する方は、メールアドレスとパスワードを登録してアカウントを作成する必要があります。
アカウント作成後、ログインして受験したい試験の種別(第一種または第二種)と受験希望日、受験センターを選択します。次に、氏名、生年月日、住所、連絡先などの個人情報を入力し、学歴と実務経験の内容を記入します。
必要事項の入力が完了したら、事業者証明書と卒業証明書をスキャンまたは撮影してアップロードします。画像ファイルはJPEGまたはPDF形式で、ファイルサイズは1枚あたり5MB以内に収める必要があります。全ての情報と書類のアップロードが完了したら、申請内容を確認して送信します。
申請送信後、登録したメールアドレスに受験料の振込案内が届きます。指定された銀行口座に受験料を振り込むと、申込手続きが完了します。その後、試験日の約1週間前に受験票が郵送で届くため、試験当日まで大切に保管してください。
郵送申請の方法と必要書類
郵送申請を選択する場合は、まず受験申請書を入手する必要があります。受験申請書は安全衛生技術試験協会のウェブサイトからダウンロードするか、各安全衛生技術センターの窓口で直接受け取ることができます。また、郵送での取り寄せも可能です。
受験申請書に必要事項を黒のボールペンで記入します。記入項目は、氏名、生年月日、住所、連絡先、受験希望日、受験センター、学歴、実務経験の内容などです。修正液や修正テープの使用は認められていないため、記入ミスがないよう慎重に記入しましょう。
記入済みの受験申請書に、事業者証明書の原本、卒業証明書(または在学証明書)の原本、受験用写真1枚(縦4.5cm×横3.5cm、6か月以内撮影)を同封します。受験料の振込を済ませた後、振込受付証明書のコピーも同封する必要があります。
これらの書類を角形2号(A4サイズが入る大きさ)の封筒に入れ、安全衛生技術試験協会の本部または各安全衛生技術センター宛てに簡易書留で郵送します。申込期間の締切日必着となるため、締切日の3日前までには投函することをおすすめします。
衛生管理者試験申込時の注意点
申込時の最も重要な注意点は、提出書類の原本とコピーを間違えないことです。事業者証明書と卒業証明書は必ず原本の提出が求められます。コピーを提出した場合は受付されず、書類の再提出と受験料の再振込が必要となってしまいます。
受験用写真は、運転免許証やパスポート用の写真と同じ規格(縦4.5cm×横3.5cm)である必要があります。スナップ写真を切り取ったものや、証明写真機で撮影してから6か月以上経過したものは使用できません。また、帽子やサングラスを着用した写真、カラーコンタクトレンズを装着した写真も不可とされています。
受験料の振込は、必ず本人名義で行う必要があります。家族や会社の経理担当者が代わりに振り込む場合でも、振込依頼人名は受験者本人の氏名にしてください。氏名が異なると、受験料の照合ができず申込が受理されない可能性があります。
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衛生管理者試験の必要書類
衛生管理者試験の申込には、複数の書類を準備する必要があります。これらの書類は、受験資格の証明と本人確認のために必須となるため、不備がないよう事前にしっかりと準備することが重要です。
書類の取得には時間がかかるものもあるため、受験を決めたら早めに手配を始めることをおすすめします。特に事業者証明書は会社の手続きに時間を要することがあるため、申込期限の1か月以上前から準備を始めるのが理想的です。
受験申請書の入手方法
受験申請書は、安全衛生技術試験協会の公式ウェブサイトからPDF形式でダウンロードできます。ウェブサイトのトップページから「申請書・様式ダウンロード」のページにアクセスし、「第一種衛生管理者免許試験受験申請書」または「第二種衛生管理者免許試験受験申請書」を選択してダウンロードします。
ダウンロードした申請書は、A4サイズの白色用紙に印刷して使用します。両面印刷は不可で、必ず片面印刷にする必要があります。また、印刷の際は用紙の拡大・縮小を行わず、100%の倍率で印刷してください。
インターネット環境がない方や、ダウンロードした申請書の印刷が難しい方は、各安全衛生技術センターの窓口で申請書を直接受け取ることができます。また、返信用封筒(角形2号に120円切手を貼付)を同封して郵送で取り寄せることも可能です。郵送の場合は到着まで1週間程度かかるため、早めに請求しましょう。
事業者証明書の作成と記載内容
事業者証明書は、受験に必要な実務経験を勤務先の事業主に証明してもらう書類です。安全衛生技術試験協会が指定する様式があり、ウェブサイトからダウンロードして使用します。証明書には、会社の名称、所在地、事業内容、証明者(代表者または人事担当者)の氏名と役職を記入します。
最も重要な記載事項は、受験者が従事した実務の内容と期間です。実務内容の欄には、「健康診断の実施事務」「作業環境の測定・評価」「労働者の健康管理」「安全衛生教育の企画・実施」など、具体的な業務内容を記載してもらいます。単に「労働衛生の実務」とだけ記載するのでは不十分です。
実務期間の欄には、実務に従事していた開始年月日と終了年月日(または現在も従事中の場合は「現在に至る」)を記入します。複数の部署で実務に従事した場合は、それぞれの期間を合算して記載してもらいます。証明書には会社の代表者印または人事担当者印の押印が必要です。
事業者証明書の作成には、会社の承認プロセスが必要となるため、時間がかかることがあります。特に大企業では稟議や承認に数週間を要することもあるため、受験を決めたら速やかに人事部門に依頼することをおすすめします。
卒業証明書・在学証明書の準備
卒業証明書は、最終学歴の学校(大学、高等専門学校、高等学校など)から発行してもらう書類です。卒業してから年数が経過していても、母校に問い合わせれば発行してもらえます。多くの学校では、ウェブサイトや電話で証明書の発行を申し込むことができます。
証明書の発行には、本人確認のための書類(運転免許証のコピーなど)と、発行手数料(300円〜1,000円程度)が必要です。郵送で受け取る場合は、返信用封筒と切手代も必要となります。発行には通常1週間程度かかりますが、学校によっては2週間以上かかることもあるため、早めに申請しましょう。
現在大学に在学中の方は、卒業証明書の代わりに在学証明書を使用できます。在学証明書は大学の学生課や教務課で発行してもらえ、通常は即日または数日で受け取れます。発行手数料は無料または数百円程度の学校が多いです。
外国の学校を卒業した方は、卒業証明書の日本語訳を添付する必要があります。翻訳は公的機関や翻訳会社に依頼するか、自分で翻訳したものに翻訳者の署名を付けたものでも認められる場合があります。詳細は安全衛生技術試験協会に問い合わせることをおすすめします。
衛生管理者試験の受験料と支払方法
衛生管理者試験の受験料は、第一種・第二種ともに6,800円(非課税)です。この受験料には、試験の実施費用、受験票の発行費用、合格証明書の発行費用などが含まれています。一度支払った受験料は、原則として返還されません。
受験料の支払い方法は、銀行振込のみとなっており、現金の持参やクレジットカード決済は利用できません。振込の際には、振込手数料が別途かかるため、実際に支払う金額は6,800円に手数料を加えた額となります。
衛生管理者試験の受験料(6,800円)
衛生管理者試験の受験料は、第一種衛生管理者試験、第二種衛生管理者試験のいずれも同額の6,800円です。この金額は国が定めた額であり、全国どこの安全衛生技術センターで受験しても変わりません。また、出張試験でも同じ受験料です。
受験料6,800円には、試験問題の作成費用、試験監督の人件費、試験会場の使用料、答案の採点費用、合格証明書の発行費用などが含まれています。試験実施機関である安全衛生技術試験協会は公益財団法人であり、受験料は非営利で適正に運用されています。
他の国家資格と比較すると、衛生管理者試験の受験料は比較的低額に設定されています。例えば、宅地建物取引士試験は8,200円、社会保険労務士試験は15,000円、公認会計士試験は19,500円であることを考えると、受験しやすい価格設定と言えるでしょう。
受験料の支払方法と注意点
受験料の支払いは、安全衛生技術試験協会が指定する銀行口座への振込のみとなっています。振込先の口座情報は、オンライン申請の場合は申請完了後に届くメール、郵送申請の場合は受験案内に記載されています。振込の際は、必ず受験者本人の名義で振り込むことが重要です。
振込手数料は受験者の負担となります。手数料は金融機関によって異なりますが、通常は数百円程度です。インターネットバンキングを利用すると、店頭での振込よりも手数料が安くなることが多いため、活用を検討してみてください。
振込が完了したら、必ず振込受付証明書(ATMから出力される明細票や、インターネットバンキングの画面印刷など)を保管してください。郵送申請の場合は、この証明書のコピーを申請書類と一緒に郵送する必要があります。オンライン申請の場合は郵送不要ですが、念のため保管しておくことをおすすめします。
受験料の振込期限は、申込期限と同じか、それよりも数日早く設定されていることがあります。申込手続きを先に済ませて、振込は後回しにしようと考えていると、振込期限を過ぎてしまう可能性があるため注意が必要です。申込と振込は同時に進めることを強くおすすめします。
受験料の返還条件
衛生管理者試験の受験料は、原則として返還されません。申込後に都合が悪くなって受験できなくなった場合でも、受験料の返金は受けられないのが基本ルールです。そのため、申込前に試験日のスケジュールをしっかりと確認することが重要です。
ただし、例外的に受験料が返還されるケースがあります。それは、試験実施機関側の都合で試験が中止または延期された場合です。例えば、自然災害(地震、台風、大雪など)により試験会場が使用できなくなった場合や、試験実施に重大な支障が生じた場合などです。
この場合、受験者には後日、試験の振替実施または受験料の返還について通知が届きます。振替試験を受験するか、受験料の返還を選択するかは受験者が選べます。返還を選択した場合は、指定の手続きに従って銀行口座を届け出ると、数週間後に受験料が振り込まれます。
また、申込後に受験資格を満たしていないことが判明した場合(例:実務経験年数の計算ミス、書類の不備など)は、試験を受験できません。この場合も原則として受験料は返還されませんが、試験実施機関に相談することで、次回以降の試験への振替が認められることもあります。
衛生管理者試験の科目と試験時間
衛生管理者試験は、労働安全衛生に関する専門知識を問う筆記試験です。試験科目は3つの分野に分かれており、関係法令、労働衛生、労働生理についての知識が問われます。合格には各科目で一定以上の得点が必要です。
第一種と第二種では、出題範囲と試験時間に違いがあります。第一種は有害業務に関する問題も含まれるため、試験範囲が広く、より深い知識が求められます。試験形式はマークシート方式で、5つの選択肢から正解を選ぶ形式です。
衛生管理者試験の出題科目(関係法令・労働衛生・労働生理)
衛生管理者試験の出題科目は、大きく3つに分かれています。第一の科目は「労働安全衛生法およびこれに基づく命令に関する知識(関係法令)」です。この科目では、労働安全衛生法の条文、衛生管理者の選任基準、安全衛生管理体制、健康診断、作業環境測定などに関する法令知識が問われます。
第二の科目は「労働衛生」で、職場の衛生環境を維持するための知識が問われます。具体的には、職業性疾病の予防、作業環境管理、作業管理、健康管理、労働衛生教育などのテーマが出題されます。第一種では、有害業務(化学物質、粉じん、放射線、騒音など)に関する問題も含まれます。
第三の科目は「労働生理」で、人体の基本的な仕組みと労働による影響について問われます。呼吸器系、循環器系、消化器系、神経系、代謝系などの生理機能や、疲労とストレス、作業環境による健康影響などが出題範囲です。この科目は医学的な基礎知識が必要ですが、専門的すぎる内容は出題されません。
各科目の出題数は、第一種が関係法令10問、労働衛生10問(有害業務5問、有害業務以外5問)、労働生理10問の合計30問です。第二種は関係法令10問、労働衛生10問、労働生理10問の合計30問で、有害業務に関する問題は含まれません。
第一種・第二種の試験時間の違い
衛生管理者試験の試験時間は、第一種衛生管理者試験が3時間、第二種衛生管理者試験も3時間となっています。いずれも午前または午後の半日で試験が実施され、途中での休憩時間はありません。ただし、トイレに行くことは試験監督の許可を得れば可能です。
試験開始時刻は、午前実施の場合は9時30分または10時、午後実施の場合は13時30分または14時が一般的です。ただし、センターや試験日によって開始時刻が異なることがあるため、受験票に記載された時刻を必ず確認してください。
3時間という試験時間は、30問の問題を解くには十分な時間です。1問あたり平均6分使えるため、じっくりと問題を読み、考えて解答することができます。多くの受験者は試験開始から1時間30分〜2時間程度で全問題を解き終え、残りの時間を見直しに使っています。
試験開始後30分を経過すれば、途中退出(試験の放棄)が可能です。ただし、途中退出した場合は再入室できず、残りの問題には解答できません。また、試験終了時刻の10分前からは途中退出が認められないため、最後まで試験会場に留まる必要があります。
衛生管理者試験の出題形式
衛生管理者試験の出題形式は、五肢択一のマークシート方式です。各問題には5つの選択肢(1〜5)が用意されており、その中から正解または最も適切なものを1つ選んでマークします。記述式の問題や論述問題は一切ありません。
問題文のパターンには、「正しいものはどれか」「誤っているものはどれか」「最も適切なものはどれか」「最も不適切なものはどれか」などがあります。問題文をしっかりと読み、何を問われているのかを正確に理解することが重要です。特に「誤っているものはどれか」という問題で、正しいものを選んでしまうミスが多いため注意が必要です。
解答はマークシート用紙に記入します。HBまたはBの鉛筆を使用し、所定の欄を濃く塗りつぶします。シャープペンシルの使用も可能ですが、芯が折れやすいため鉛筆の方が推奨されます。消しゴムで修正する場合は、完全に消してから新しい解答をマークしてください。
マークミスは不正解扱いとなるため、問題番号と解答欄の番号が一致しているか、常に確認しながら進めることが大切です。衛生管理者過去問の活用法でマークシート方式の試験に慣れておくと、本番でスムーズに解答できます。
衛生管理者試験の難易度や合格率に関してもっと詳しい記事はこちら
衛生管理者試験の難易度と合格率|1種2種別の傾向分析
衛生管理者試験当日の流れと持ち物
衛生管理者試験当日は、時間に余裕を持って会場に到着し、落ち着いて試験に臨むことが大切です。試験開始前には受付や本人確認、試験の説明などがあるため、受験票に記載された集合時刻を厳守する必要があります。
当日の持ち物や会場での注意事項を事前に確認しておくことで、余計な不安を感じることなく試験に集中できます。特に必要な持ち物を忘れると受験できない場合もあるため、前日までにしっかりと準備しましょう。
衛生管理者試験当日の持ち物リスト
試験当日の必須持ち物は、受験票、本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)、HBまたはBの鉛筆(シャープペンシル可)、消しゴムの4点です。受験票は必ず原本を持参し、コピーでは受験できません。万が一受験票を紛失した場合は、試験前日までに試験実施機関に連絡して再発行の手続きを取る必要があります。
本人確認書類は、顔写真付きのものが求められます。運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、住民基本台帳カード(写真付き)、在留カードなどが該当します。学生証や社員証は本人確認書類として認められない場合があるため、公的な証明書を用意してください。
鉛筆は2〜3本、消しゴムは予備も含めて2個持参することをおすすめします。鉛筆削りも持参しておくと安心です。シャープペンシルを使う場合は、替え芯を忘れずに持っていきましょう。ボールペンや万年筆での解答は認められません。
その他、推奨する持ち物として、腕時計(スマートウォッチ不可)、飲み物、軽食、常備薬などがあります。試験会場には時計がない場合もあるため、腕時計を持参すると時間配分がしやすくなります。ただし、スマートウォッチやアラーム機能付きの時計は使用できないため、シンプルなアナログまたはデジタル時計を選んでください。
試験開始時刻と受付時間
試験当日の受付開始時刻は、試験開始時刻の1時間前から30分前までに設定されていることが多いです。例えば、午前9時30分に試験開始の場合、受付は8時30分から9時までとなります。受付時刻は受験票に明記されているため、必ず確認してください。
受付では、受験票と本人確認書類を提示し、本人確認を受けます。その後、試験会場(試験室)の座席番号を案内されるため、指定された席に着席します。座席は受験番号順に配置されており、自由に選ぶことはできません。
試験開始時刻の10分前までには着席を完了させる必要があります。この時間以降に到着した場合、遅刻として扱われ、受験できない可能性があります。特に初めて訪れる試験会場の場合は、道に迷うことも考慮して、受付開始時刻の30分以上前には会場に到着しているのが理想的です。
試験開始後も、最初の30分までは入室が認められる場合がありますが、その場合でも試験時間の延長はありません。遅刻による不利益は受験者の責任となるため、絶対に遅刻しないよう時間管理を徹底してください。
衛生管理者試験会場での注意事項
試験会場では、スマートフォンや携帯電話は必ず電源を切ってカバンにしまう必要があります。机の上に置くことは一切認められません。試験中にスマートフォンの音が鳴ったり、操作している様子が見られた場合は、不正行為とみなされて失格となります。
試験中の私語は厳禁です。質問がある場合は、手を挙げて試験監督の指示を待ちます。また、試験中にトイレに行く場合も、手を挙げて試験監督の許可を得る必要があります。トイレに行っている間も試験時間は進行するため、試験開始前にトイレを済ませておくことをおすすめします。
机の上に置けるものは、受験票、本人確認書類、筆記用具、消しゴム、腕時計のみです。テキストやノート、参考資料などは一切持ち込めません。飲み物はペットボトルや水筒であれば持ち込めますが、蓋を開けたままにしておくと解答用紙を汚す可能性があるため、飲む時以外は蓋を閉めておきましょう。
試験終了の合図があったら、直ちに筆記用具を置き、解答用紙の記入を中止する必要があります。試験終了後も記入を続けた場合は不正行為となり、失格となる可能性があります。試験監督の指示に従い、解答用紙を提出してから退室してください。
衛生管理者試験の合格発表
衛生管理者試験の合格発表は、試験日からわずか7日後という迅速さが特徴です。他の多くの国家資格試験が1〜2か月後に合格発表を行うのに比べて、非常に早く結果がわかるため、受験者にとっては安心できるシステムとなっています。
合格発表は、インターネット上での確認と、郵送による合格通知書の送付の2つの方法で行われます。インターネットでの確認は発表日当日から可能ですが、郵送による通知は数日後になるため、早く結果を知りたい方はインターネットでの確認がおすすめです。
衛生管理者試験の合格発表日(試験日から7日後)
衛生管理者試験の合格発表は、試験実施日から7日後に行われます。例えば、10月15日(日)に試験を受けた場合、合格発表は10月22日(日)となります。ただし、7日後が土曜日、日曜日、祝日の場合は、その翌営業日に発表されることもあります。
合格発表日は受験票にも記載されていますが、安全衛生技術試験協会の公式ウェブサイトでも確認できます。試験日程のページに各試験日の合格発表予定日が掲載されているため、事前に確認しておくとよいでしょう。
合格発表の時刻は、多くの場合午前9時または午前10時に設定されています。インターネットでの合格者発表は、この時刻から閲覧可能となります。アクセスが集中して一時的につながりにくくなることもありますが、その場合は時間をおいて再度アクセスしてみてください。
合格発表日には、合格者の受験番号が安全衛生技術試験協会のウェブサイトに掲載されます。氏名は公表されず、受験番号のみの発表となるため、プライバシーは保護されます。自分の受験番号が掲載されているかを確認することで、合否を知ることができます。
インターネットでの合格確認方法
インターネットでの合格確認は、安全衛生技術試験協会の公式ウェブサイトから行います。トップページの「合格発表」または「合格者番号照会」のリンクをクリックし、該当する試験の種別(第一種または第二種)と試験実施日を選択します。
次に、合格者受験番号一覧のページが表示されるため、自分の受験番号を探します。受験番号は数字のみで表示されており、例えば「123456」のような形式です。リスト上で自分の番号を見つけたら合格、見つからなければ不合格ということになります。
受験番号一覧は、番号順に並んでいるため、自分の番号の近くを探せば効率的に確認できます。また、ブラウザの検索機能(Ctrl+FまたはCommand+F)を使って、自分の受験番号を入力して検索することもできます。
合格者番号一覧のページは、合格発表日から一定期間(通常は3か月程度)掲載されています。期間が過ぎると閲覧できなくなるため、結果の証明が必要な場合は、ページを印刷またはPDF保存しておくことをおすすめします。ただし、このページは公式な合格証明書ではないため、正式な証明が必要な場合は合格通知書を使用してください。
合格通知書の郵送と到着時期
合格通知書は、合格発表日から数日後に、受験申込時に記載した住所宛てに普通郵便で送付されます。到着時期は発送から2〜5日程度が目安で、合格発表日から1週間以内には届くことが多いです。ただし、遠隔地や離島の場合は、もう少し時間がかかることもあります。
合格通知書は、A4サイズの公式な書類で、受験者の氏名、生年月日、受験番号、試験種別、試験実施日、合格年月日などが記載されています。この通知書は、免許申請の際に必要となる重要な書類ですので、大切に保管してください。
万が一、合格発表から2週間以上経過しても合格通知書が届かない場合は、郵便事故の可能性があります。その場合は、安全衛生技術試験協会に連絡して再発行の手続きを依頼してください。再発行には本人確認書類の提出が必要となる場合があります。
不合格だった場合は、合否通知書が送付されません。インターネットで合格者番号一覧に自分の番号が掲載されていなければ不合格ということになります。不合格の場合でも、試験結果の詳細(各科目の得点など)を知りたい場合は、試験実施機関に問い合わせることで教えてもらえる場合があります。
衛生管理者免許の申請手続き
衛生管理者試験に合格しても、それだけでは衛生管理者として業務を行うことはできません。合格後に免許の申請手続きを行い、衛生管理者免許証の交付を受ける必要があります。免許申請は合格後速やかに行うことが推奨されます。
免許申請の手続きは、必要書類を揃えて東京労働局免許証発行センターに郵送する形で行います。申請から免許証の交付までには一定の期間がかかるため、計画的に手続きを進めることが重要です。
免許申請に必要な書類
衛生管理者免許の申請に必要な書類は、以下の5点です。第一に、免許申請書(安全衛生技術試験協会のウェブサイトからダウンロード可能)を、第二に、合格通知書の原本、第三に、免許用写真1枚(縦3.0cm×横2.4cm、6か月以内撮影、白黒・カラーどちらでも可)が必要です。
第四に、本籍地記載の住民票の写し(発行後6か月以内のもの、マイナンバーの記載がないもの)、第五に、免許申請手数料1,500円分の収入印紙(郵便局で購入可能)を準備します。収入印紙は免許申請書の所定欄に貼り付けます。
免許用写真は、受験時の写真とは異なるサイズ(縦3.0cm×横2.4cm)であるため、新たに撮影する必要があります。証明写真機で撮影する際は、サイズを間違えないよう注意してください。また、写真の裏面には氏名を記入しておきます。
住民票の写しは、市区町村の役所または証明書発行サービス(コンビニ交付など)で取得できます。マイナンバーカードを持っている方は、コンビニのマルチコピー機で簡単に取得できるため便利です。手数料は通常200円〜400円程度です。
東京労働局免許証発行センターへの申請方法
免許申請は、必要書類を揃えて東京労働局免許証発行センター宛てに郵送します。申請書類は、角形2号(A4サイズが入る大きさ)の封筒に入れ、簡易書留または特定記録郵便で送付することをおすすめします。普通郵便でも受け付けられますが、郵便事故のリスクを考慮すると、記録が残る方法が安心です。
東京労働局免許証発行センターの住所は、〒112-8573 東京都文京区後楽1-9-20 飯田橋合同庁舎8階です。封筒の表面に「衛生管理者免許申請書在中」と朱書きしておくと、受付がスムーズになります。
申請書類を郵送する際は、必ずコピーを取っておくことをおすすめします。特に合格通知書は原本を送付するため、万が一の郵便事故に備えてコピーを手元に残しておくと安心です。また、郵送の際の控え(レシート)も保管しておきましょう。
申請書類に不備があった場合は、免許証発行センターから連絡があります。連絡先として記載した電話番号には、必ず連絡が取れるようにしておいてください。不備の修正や追加書類の提出が必要になった場合は、速やかに対応することで交付までの期間を短縮できます。
衛生管理者免許の交付までの期間
免許申請書類が東京労働局免許証発行センターに到着してから、免許証が交付されるまでの期間は、通常2〜4週間程度です。申請が集中する時期(例:年度末や試験の合格発表直後)は、これより長くかかることもあります。
免許証の交付は、申請時に記載した住所宛てに簡易書留郵便で送付されます。免許証はカード型ではなく、A4サイズの賞状のような形式の書類です。氏名、生年月日、免許番号、免許の種類(第一種衛生管理者または第二種衛生管理者)、交付年月日などが記載されています。
免許証を受け取ったら、記載内容に誤りがないか確認してください。氏名の漢字や生年月日などに間違いがあった場合は、速やかに免許証発行センターに連絡して訂正の手続きを行います。免許証は職場に提出したり、額縁に入れて掲示したりすることになるため、大切に保管しましょう。
免許証を紛失した場合や、氏名が変わった場合(結婚などで改姓した場合)は、再交付または書換えの申請が必要です。これらの手続きも東京労働局免許証発行センター宛てに申請書類を郵送して行います。再交付や書換えには別途手数料がかかります。
衛生管理者試験に関連するよくある質問(FAQ)
衛生管理者試験の受験を検討している方や、これから申込を行う方からよく寄せられる質問をまとめました。試験の受験回数、申込時期、会場選択、再受験の可否、受験票の到着時期など、実際の受験に関わる重要な情報を解説します。
これらの疑問を事前に解消しておくことで、スムーズに受験準備を進められます。不明な点がある場合は、安全衛生技術試験協会に直接問い合わせることもできますが、まずはここで紹介する情報を確認してみてください。
- 衛生管理者試験は年に何回受けられますか?
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衛生管理者試験は年間を通じて複数回実施されており、受験回数に制限はありません。全国7か所の安全衛生技術センターで毎月複数回の試験が開催されているため、受験者は自分のスケジュールに合わせて何度でも受験できます。 ただし、同一種別の試験(例:第一種衛生管理者試験)に何度も短期間で受験する場合は、前回の試験から一定期間を空ける必要がある場合があります。具体的な期間制限はセンターによって異なるため、連続して受験したい場合は事前に確認することをおすすめします。 不合格だった場合でも、すぐに次の試験日程に申し込むことができるため、できるだけ早く合格したい方には有利なシステムです。
ただし、十分な準備をせずに連続して受験しても合格は難しいため、一度不合格になった場合は弱点を分析し、しっかりと対策を立ててから再受験することが重要です。
- 衛生管理者試験の申込はいつから始まりますか?
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衛生管理者試験の申込は、各試験日の約2か月前から開始されます。例えば、12月15日に実施される試験の申込は、10月中旬頃から開始されるイメージです。ただし、試験日やセンターによって申込開始日は異なるため、必ず安全衛生技術試験協会の公式ウェブサイトで確認してください。 年度初め(4月頃)には、その年度の全試験日程と申込期間が一括して公表されます。受験を計画している方は、年度初めに年間スケジュールを確認し、自分の都合に合う試験日を複数ピックアップしておくことをおすすめします。
申込開始と同時に定員に達してしまうことは稀ですが、人気の試験日(週末や連休前など)は早めに定員に達することもあります。希望する日程で確実に受験するには、申込開始日から1週間以内に申し込むのが安全です。
- 衛生管理者試験の会場は自由に選べますか?
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衛生管理者試験の会場は、全国7か所の安全衛生技術センターおよび出張試験会場の中から、受験者が自由に選択できます。自宅や勤務先から最も近い会場を選ぶこともできますし、出張や旅行の予定に合わせて別の地域の会場を選ぶことも可能です。 ただし、各センターで実施される試験日程は異なるため、希望する日程と会場の組み合わせが必ずしも一致するとは限りません。
例えば、「10月15日に受験したい」と考えた場合、その日に試験を実施しているセンターを選ぶ必要があります。 出張試験は、通常のセンターでの試験に比べて開催回数が少なく、定員も限られているため、早めの申込が特に重要です。居住地から最寄りのセンターまでの距離が遠い方は、出張試験の日程を優先的に確認することをおすすめします。
- 衛生管理者試験に落ちた場合、すぐに再受験できますか?
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衛生管理者試験に不合格だった場合でも、すぐに次の試験日程に申し込んで再受験することが可能です。再受験までの待機期間は特に定められていないため、極端な話、1週間後の試験を受けることもできます。ただし、一部のセンターでは短期間での連続受験を制限している場合もあるため、念のため確認することをおすすめします。 再受験の申込手続きは、初回受験と全く同じです。再度、受験申請書を提出し、事業者証明書や卒業証明書などの必要書類を揃え、受験料6,800円を支払う必要があります。初回受験時の書類を流用することはできないため、改めて全ての書類を準備してください。
不合格になった場合は、まず試験結果を分析することが重要です。どの科目が不合格だったのか、どの分野の問題が苦手だったのかを把握し、その部分を重点的に復習してから再受験しましょう。衛生管理者過去問の活用法を参考に、効果的な対策を立てることが合格への近道です。
- 衛生管理者試験の受験票はいつ届きますか?
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衛生管理者試験の受験票は、試験日の約1週間前に申込時に記載した住所宛てに郵送されます。例えば、10月15日に試験がある場合、受験票は10月8日頃に発送され、10月10日前後には到着するイメージです。ただし、郵便事情によって前後することもあります。 オンライン申請をした場合でも、受験票は郵送で届きます。電子メールでの受験票送付やオンライン上での受験票表示は行われていないため、必ず郵便で届くのを待つ必要があります。郵送申請の場合も同様に、紙の受験票が郵送されます。 試験日の3日前になっても受験票が届かない場合は、安全衛生技術試験協会または受験予定の安全衛生技術センターに連絡してください。郵便事故の可能性や、住所の記載ミスなどが考えられます。連絡が早ければ、試験日までに受験票の再発行や代替措置が取られることもあります。
受験票には、受験番号、氏名、試験日時、試験会場、受付時間、合格発表日などの重要情報が記載されています。届いたらすぐに内容を確認し、誤りがないかチェックしてください。また、受験票は試験当日に必ず持参する必要があるため、紛失しないよう大切に保管しましょう。
まとめ:衛生管理者試験の申込から合格までの流れを把握しよう
本記事では、衛生管理者試験の全体像から申込方法、当日の流れ、合格発表、免許申請まで、受験に必要な情報を包括的に解説しました。重要なポイントを改めて確認しましょう。
- 試験は年間を通じて複数回実施され、計画的な受験が可能:全国7か所の安全衛生技術センターで毎月複数回の試験が開催されており、受験者は自分のスケジュールに合わせて受験日を選択できます。申込は試験日の約2か月前から開始されるため、早めの準備と申込が合格への第一歩です。
- 受験資格には学歴に応じた実務経験が必要:大卒で1年以上、高卒で3年以上など、学歴別に定められた実務経験の要件を満たす必要があります。事業者証明書と卒業証明書の準備には時間がかかるため、受験を決めたら速やかに手配を始めましょう。
- 申込はオンラインが便利で、合格発表は試験日から7日後:オンライン申請なら手続きが簡単で受験票の到着も早くなります。合格発表は試験日から7日後とスピーディーで、インターネット上で即座に結果を確認できます。合格後は東京労働局に免許申請を行い、免許証の交付を受けましょう。
衛生管理者試験の全体像を理解できたら、次は衛生管理者試験の難易度と合格率と衛生管理者過去問の活用法を参考に、実際の試験対策を始めましょう。適切な準備と計画的な学習を進めることで、着実に合格に近づけます。
本記事を通じて、衛生管理者試験の申込から合格、免許取得までの流れを把握いただけたはずです。これらの情報を活用して、衛生管理者資格取得に向けて確実な一歩を踏み出しましょう。
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