簿記3級の試験日について知りたいあなたへ。「いつ受験できるのか」「申込期間はいつまでか」という疑問は、試験方式の違いを理解することで解決できます。
本記事では、簿記3級の2025年度試験日程、統一試験とネット試験の違い、申込方法と受験料について、最新の情報を交えて詳しく解説します。この情報をもとに、簿記3級合格に向けて、自分に合った試験方式と受験日を選択しましょう。
- 簿記3級の2025年度試験日と年間スケジュール
- 統一試験とネット試験の違いと選び方
- 申込期間・受験料・試験会場の詳細情報
- 試験日から逆算した効率的な学習計画の立て方
- 試験方式は2種類:簿記3級には年3回実施される統一試験と、随時受験可能なネット試験(CBT方式)の2つがあり、受験日程や申込方法が大きく異なります。
- 申込期限に注意:統一試験は試験日の約2ヶ月前から申込が始まりますが、ネット試験は最短3日前まで申込可能で、より柔軟なスケジュール調整ができます。
- 受験料は3,300円:どちらの試験方式でも受験料は3,300円(税込)ですが、ネット試験では別途事務手数料550円が必要になる点に注意が必要です。
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簿記3級(日商簿記3級)の試験日程|2025年度版
簿記3級(日商簿記3級)の試験は、日本商工会議所が主催する資格試験で、2025年度も継続して実施されます。試験方式は2種類あり、それぞれ異なる日程で運営されているため、自分のスケジュールに合わせて選択できます。
簿記3級の試験について基本的な情報を知りたい方は、簿記3級の基本情報で試験内容や取得メリットを確認できます。
2025年度の試験日一覧
2025年度の簿記3級試験日程は以下の通りです。
統一試験(ペーパー試験)
- 第170回:2025年6月8日(日)
- 第171回:2025年11月16日(日)
- 第172回:2026年2月22日(日)
ネット試験(CBT方式)
- 通年実施:2025年4月1日〜2026年3月31日
- 施行休止期間:統一試験前後の約1週間
統一試験は年3回の実施日が事前に決まっているため、計画的な学習スケジュールを立てやすい特徴があります。一方、ネット試験は年間を通じて受験可能で、自分の準備状況に合わせて受験日を選べる柔軟性があります。
統一試験とネット試験の2種類
簿記3級の試験方式には、従来型のペーパー試験である統一試験と、2020年12月から開始されたネット試験(CBT方式)の2つがあります。
統一試験は全国の商工会議所が指定する会場で、同じ日に一斉に実施される試験です。筆記用具と計算機(電卓)を持参し、紙の問題用紙と解答用紙を使用します。多くの受験者が同じ空間で試験を受けるため、緊張感のある雰囲気が特徴です。
ネット試験は、全国のテストセンターに設置されたパソコンを使用して受験する方式です。問題は画面に表示され、解答もパソコン上で入力します。受験者ごとに異なるタイミングで受験でき、試験終了後すぐに合否が判定される即時性が大きな特徴となっています。
試験方式による日程の違い
統一試験とネット試験では、受験できる日程に大きな違いがあります。
統一試験は年3回(6月・11月・2月)の日曜日に実施されるため、受験機会が限られています。例えば6月の試験を逃すと、次の受験機会は5ヶ月後の11月になります。そのため、試験日に向けて計画的に学習を進める必要があります。
ネット試験は年間を通じてほぼ毎日受験可能です。テストセンターの営業日であれば、自分の都合に合わせて受験日を選択できます。ただし、統一試験の前後約1週間は施行休止期間として受験できない期間が設定されています。また、年末年始やゴールデンウィークなどの長期休暇期間も休止されることがあります。
この日程の違いにより、「じっくり準備して一発勝負したい」人は統一試験を、「早く資格を取得したい」「何度でも挑戦したい」人はネット試験を選ぶ傾向があります。
簿記3級(日商簿記3級)統一試験の実施日程
統一試験は、日本商工会議所が全国一斉に実施する従来型の試験方式です。長年の実績があり、多くの合格者を輩出してきた信頼性の高い試験形式として知られています。
年3回実施(6月・11月・2月)
簿記3級の統一試験は、毎年決まった月に年3回実施されます。実施月は6月、11月、2月の第2週または第3週の日曜日に設定されることが一般的です。
6月の試験は新年度が始まって約2ヶ月後の実施となるため、4月から学習を開始した初心者が最初に目指す試験日になります。大学生の場合、前期の授業と並行して学習を進め、夏休み前の取得を目指す人が多く見られます。
11月の試験は、夏休みを利用して集中的に学習した学生や、秋から学習を開始した社会人が多く受験します。年内に資格を取得したい人にとって重要な試験日となっています。
2月の試験は、年度末に近い時期の実施です。11月の試験で不合格だった人の再挑戦や、冬休みを活用して学習を進めた人が受験します。新年度前に資格を取得しておきたい就職活動中の学生にも人気の試験日です。
2025年度の統一試験日
2025年度の簿記3級統一試験は、以下の日程で実施されます。
| 回数 | 試験日 | 申込期間(目安) | 合格発表 |
|---|---|---|---|
| 第170回 | 2025年6月8日(日) | 2025年4月上旬〜5月上旬 | 2025年7月上旬 |
| 第171回 | 2025年11月16日(日) | 2025年9月中旬〜10月中旬 | 2025年12月中旬 |
| 第172回 | 2026年2月22日(日) | 2025年12月中旬〜2026年1月中旬 | 2026年3月下旬 |
申込期間と合格発表日は商工会議所によって若干異なる場合があるため、受験を希望する地域の商工会議所の公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。
第170回の6月試験は、2025年度最初の試験として、多くの新規受験者が挑戦します。春から学習を始めた人にとって、約2〜3ヶ月の学習期間で臨める現実的な目標となります。
第171回の11月試験は、年内取得を目指す人や、6月試験で不合格だった人の再挑戦の場となります。6月試験から5ヶ月の間隔があるため、じっくりと学習を積み重ねることができます。
第172回の2月試験は、年度末の実施となります。新年度から新しい環境でスタートしたい学生や、年度内の取得を目指す社会人にとって重要な試験日です。
試験時間と集合時間
簿記3級の統一試験は、試験時間60分で実施されます。集合時間と試験開始時刻は、受験する商工会議所によって異なりますが、一般的なスケジュールは以下の通りです。
標準的なスケジュール
- 受付・集合時間:試験開始30分前
- 試験開始時刻:9時00分または13時30分
- 試験時間:60分
- 試験終了・退室:試験開始60分後
集合時間に遅刻すると受験できない場合があるため、余裕を持って会場に到着することが大切です。特に初めて訪れる試験会場の場合は、道に迷う可能性も考慮して、集合時間の1時間前には会場付近に到着しておくと安心です。
試験時間の60分は、問題を解く時間と見直しの時間を含みます。簿記3級の試験では、仕訳問題や帳簿記入、財務諸表の作成など、複数の問題形式が出題されるため、時間配分が合格の鍵となります。
試験開始時間が2回に分かれるケース
一部の商工会議所では、受験者数が多い場合に試験を午前と午後の2回に分けて実施することがあります。
午前の部
- 集合時間:8時30分頃
- 試験時間:9時00分〜10時00分
午後の部
- 集合時間:13時00分頃
- 試験時間:13時30分〜14時30分
午前と午後のどちらで受験するかは、申込時に選択できる場合と、商工会議所側で自動的に割り振られる場合があります。東京や大阪などの大都市圏では、受験者数が特に多いため、この方式が採用されることが一般的です。
午前の部を選ぶメリットは、試験が早く終わるため、その日のうちに復習や振り返りができることです。一方、午後の部を選ぶメリットは、試験当日の朝にゆっくりと準備ができ、リラックスした状態で試験に臨めることです。
受験票には必ず集合時間と試験開始時刻が記載されているので、試験日の1週間前には受験票を確認し、スケジュールを把握しておきましょう。
簿記3級の統一試験とネット試験の違いについて詳しく知りたい方は、簿記ネット試験の詳細をご覧ください。
簿記3級(日商簿記3級)ネット試験(CBT)の実施日程
ネット試験(CBT方式)は、パソコンを使って受験する新しい試験方式です。2020年12月から開始され、柔軟な受験日程と即時合否判定が特徴の試験として、多くの受験者に利用されています。
随時受験可能(年間を通じて)
ネット試験の最大の特徴は、年間を通じてほぼ毎日受験できることです。テストセンターが営業している日であれば、土日祝日を含めていつでも受験可能です。
この随時受験システムにより、学習の進捗に合わせて最適なタイミングで受験できます。例えば、「あと1週間勉強すれば合格できそう」と感じたら、その1週間後に受験日を設定できます。統一試験のように「次の試験日まで数ヶ月待つ」必要がないため、モチベーションを維持しやすい仕組みです。
また、不合格だった場合でも、すぐに再受験の申込ができます。統一試験では次の試験日まで数ヶ月待つ必要がありますが、ネット試験なら最短3日後に再挑戦できるため、学習内容が記憶に新しいうちに再受験できる利点があります。
社会人の場合、仕事の繁忙期を避けて受験日を選べるため、業務とのバランスを取りやすい点も評価されています。
施行休止期間に注意
ネット試験は年間を通じて実施されていますが、いくつかの休止期間が設定されています。
主な施行休止期間
- 統一試験前後の約1週間(年3回)
- 年末年始(12月29日〜1月3日頃)
- システムメンテナンス期間(不定期)
統一試験の前後に休止期間が設けられるのは、試験の公平性を保つためです。具体的には、統一試験の約1週間前から統一試験当日までの期間が休止されます。例えば、6月8日が統一試験日の場合、6月1日〜8日頃がネット試験の休止期間となります。
この休止期間は、統一試験とネット試験で同じ出題範囲から問題が作成されるため、情報の漏洩を防ぐための措置です。受験を計画する際は、統一試験の日程を確認し、休止期間を避けてスケジュールを組む必要があります。
年末年始の休止期間は、多くのテストセンターが休業するため設定されています。年内に取得したい場合は、12月中旬までに受験を済ませる計画を立てましょう。
テストセンターごとの実施日
ネット試験は全国約300箇所のテストセンターで実施されていますが、各センターの実施日は施設によって異なります。
テストセンターの種類
- 専門学校系:簿記専門学校や資格スクールが運営
- パソコンスクール系:パソコン教室が運営
- 民間試験会場系:資格試験専門の会場
専門学校系のテストセンターは、平日の夕方や土日に実施されることが多く、学生や社会人が受験しやすい時間帯を設定しています。授業や仕事の後に受験できる18時以降の時間帯も用意されている施設もあります。
パソコンスクール系は、施設の営業時間内であれば柔軟に受験時間を設定できる傾向があります。平日の昼間に受験したい人や、空いている時間帯を希望する人に適しています。
都市部では複数のテストセンターから選択できるため、自宅や職場から通いやすい場所を選べます。一方、地方では選択肢が限られる場合があるため、早めに予約することをおすすめします。
最短3日後から受験可能
ネット試験の申込は、受験希望日の3日前まで可能です。これは統一試験の申込期限(試験日の約2ヶ月前)と比較すると、非常に直前まで申込できる柔軟な仕組みです。
例えば、月曜日に「今週の木曜日に受験したい」と思ったら、その日のうちに申込手続きをすれば木曜日に受験できます。ただし、人気のある日時やテストセンターは早く予約が埋まるため、希望の日時で受験したい場合は1〜2週間前の予約をおすすめします。
最短3日後の受験が可能なため、以下のような活用方法があります。
短期間での活用例
- 学習の仕上がり具合を見て受験日を決定
- 模擬試験の結果が良好だったので早めに受験
- 不合格後、弱点を集中的に学習して早期に再挑戦
- 急な就職活動や転職で資格が必要になった場合
この柔軟性により、自分のペースで学習を進めながら、最適なタイミングで受験できる点が、ネット試験の大きな魅力となっています。
ネット試験について詳しく知りたい方は、簿記ネット試験の詳細で申込方法や受験の流れを確認できます。
簿記3級の申込期間と申込方法
簿記3級の申込期間と方法は、統一試験とネット試験で大きく異なります。それぞれの特徴を理解し、申込の締め切りを逃さないよう注意が必要です。
統一試験の申込期間(試験日の約2ヶ月前)
統一試験の申込期間は、試験日の約2ヶ月前から1ヶ月前までの約1ヶ月間に設定されることが一般的です。ただし、商工会議所によって申込期間が異なるため、受験する地域の商工会議所の情報を必ず確認しましょう。
2025年度の申込期間の目安
第170回(6月8日実施)
- 申込開始:2025年4月上旬
- 申込締切:2025年5月上旬
- 期間:約1ヶ月
第171回(11月16日実施)
- 申込開始:2025年9月中旬
- 申込締切:2025年10月中旬
- 期間:約1ヶ月
第172回(2026年2月22日実施)
- 申込開始:2025年12月中旬
- 申込締切:2026年1月中旬
- 期間:約1ヶ月
申込期間が短いため、受験を決めたらすぐに申込手続きを済ませることをおすすめします。特に、インターネット申込の場合は締切日の23時59分まで受け付けている商工会議所が多いですが、窓口申込の場合は営業時間内に手続きを完了する必要があります。
申込期間を過ぎてしまうと、その回の試験は受験できず、次の試験日まで数ヶ月待つことになります。スマートフォンのカレンダーやリマインダー機能を使って、申込開始日を忘れないようにしましょう。
ネット試験の申込期間(3日前まで)
ネット試験の申込期間は、受験希望日の3日前までと非常に柔軟です。統一試験のような長期的な申込期間はなく、受験したいと思ったタイミングで申込できます。
申込の流れは以下の通りです。
ネット試験申込の流れ
- テストセンター検索(受験可能な施設を探す)
- 受験日時の選択(空き状況を確認)
- 申込情報の入力(氏名、住所、連絡先など)
- 受験料の支払い(クレジットカード、コンビニ決済など)
- 受験票の発行(メールで送られてくる)
テストセンターの予約状況は日々変動するため、人気のある土日や夕方の時間帯は早く埋まる傾向があります。特に、大学の長期休暇期間(春休み、夏休み)や、年末の駆け込み受験の時期は混雑しやすいため、早めの予約をおすすめします。
3日前まで申込可能とはいえ、学習計画を立てる上では、1〜2週間前には受験日を決めて予約しておくと、目標が明確になり学習効率が上がります。
統一試験の申込方法(商工会議所経由)
統一試験の申込方法は、主に以下の3つがあります。
1. インターネット申込
各地の商工会議所が指定する申込サイトから手続きを行います。24時間申込可能で、クレジットカードやコンビニ決済が利用できます。申込完了後、受験票は郵送または申込サイトからダウンロードできます。
2. 窓口申込
商工会議所の窓口で直接申込用紙に記入し、受験料を現金で支払います。その場で受領証がもらえ、後日受験票が郵送されます。営業時間内(通常は平日9時〜17時)に訪問する必要があります。
3. 郵送申込
一部の商工会議所では、申込用紙と受験料を現金書留で郵送する方法も受け付けています。ただし、この方法は受付締切が他の方法より早く設定されることが多いため注意が必要です。
近年はインターネット申込が主流となっています。24時間いつでも手続きができ、支払い方法も多様で、受験票の紛失リスクも少ないため、特別な理由がなければインターネット申込をおすすめします。
申込の際は、氏名や生年月日などの個人情報を正確に入力しましょう。誤った情報で申込むと、試験当日に受験できなくなる可能性があります。
ネット試験の申込方法(インターネット経由)
ネット試験の申込は、インターネット経由のみで受け付けています。申込サイトは「日商簿記ネット試験申込サイト」として統一されています。
申込手順
- 申込サイトにアクセス
- 受験地域の選択
- テストセンターの検索
- 受験希望日時の選択
- 受験者情報の登録
- 受験料の支払い
- 予約完了・受験票発行
テストセンターの検索では、都道府県や市区町村を指定して、通いやすい会場を探せます。各テストセンターの詳細情報(住所、アクセス、設備など)も確認できるため、初めて訪れる会場でも安心です。
受験料の支払いは、クレジットカード、コンビニ決済、ペイジー(銀行振込)から選択できます。支払いが完了すると、登録したメールアドレスに受験票(PDF形式)が送られてきます。
受験票には、受験日時、テストセンターの住所、持ち物などの重要情報が記載されています。試験当日は、受験票を印刷したものまたはスマートフォンの画面で提示する必要があるため、大切に保管しましょう。
簿記3級の統一試験とネット試験の違い
統一試験とネット試験は、どちらも日本商工会議所が認定する公式な簿記3級の試験ですが、実施方法や特徴に大きな違いがあります。自分の学習スタイルや目標に合わせて、適切な試験方式を選択することが大切です。
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試験日程の違い
統一試験とネット試験の最も大きな違いは、受験できる日程です。
統一試験の日程
- 年3回のみ実施(6月、11月、2月)
- 受験日は全国一斉に固定
- 申込期間は試験日の約2ヶ月前から
- 受験機会を逃すと次は数ヶ月後
ネット試験の日程
- 年間を通じてほぼ毎日実施
- 自分の都合に合わせて受験日を選択可能
- 最短3日前まで申込可能
- 不合格後すぐに再受験可能
統一試験は日程が固定されているため、「6月の試験に向けて3ヶ月間勉強する」といった明確な目標設定がしやすい特徴があります。期限が決まっていることで、学習のモチベーションを維持しやすい人もいます。
一方、ネット試験は柔軟性が高く、「学習が仕上がったら受験する」という自分のペースで進められます。仕事や学業の繁忙期を避けて受験日を設定できるため、スケジュール調整がしやすい利点があります。
試験会場の違い
試験会場の規模や雰囲気も、統一試験とネット試験で異なります。
統一試験の会場
- 商工会議所が指定する会場(学校、公民館など)
- 大規模会場で多人数が同時受験
- 筆記用具と電卓を持参
- 紙の問題用紙と解答用紙を使用
- 試験監督者が巡回
ネット試験の会場
- 全国のテストセンター
- 小規模会場で個別に受験
- パソコンと電卓のみ使用
- 画面上で問題を読み、解答を入力
- 個別ブースで集中できる環境
統一試験の会場は、数十人から数百人の受験者が同じ部屋で試験を受けます。周囲に他の受験者がいる緊張感や、本番特有の雰囲気を感じながら受験することになります。この環境に慣れている人や、他の受験者がいることで逆に集中できる人には向いています。
ネット試験の会場は、パソコンが並ぶ個別ブースで受験します。隣との仕切りがあり、周囲の受験者をあまり意識せずに試験に集中できます。静かな環境を好む人や、パソコン操作に慣れている人には快適な環境です。
合格発表までの期間の違い
合格発表のタイミングは、統一試験とネット試験で大きく異なります。
統一試験の合格発表
- 試験日から約1ヶ月後
- 商工会議所の掲示板またはウェブサイトで発表
- 合格証書は後日郵送
- 不合格の場合は次の試験まで数ヶ月待つ
ネット試験の合格発表
- 試験終了直後に即時判定
- その場で合否と得点が分かる
- 合格証書は後日郵送(約2週間)
- 不合格の場合はすぐに再受験の計画が立てられる
統一試験では、試験を受けてから結果が分かるまで約1ヶ月待つ必要があります。この期間、合格しているかどうか分からない不安を感じる人もいます。ただし、自己採点である程度の予測はできるため、次の級への学習を先行して始める人もいます。
ネット試験の即時判定は、最大の特徴の一つです。試験が終わった瞬間に合否と得点が画面に表示されるため、結果を待つストレスがありません。不合格だった場合も、弱点がすぐに分かるため、効率的に復習して早期に再挑戦できます。
どちらを選ぶべきか
統一試験とネット試験のどちらを選ぶかは、個人の状況や好みによって異なります。以下の基準を参考に選択してください。
統一試験が向いている人
- 明確な期限があった方が勉強しやすい人
- 従来の紙とペンでの試験に慣れている人
- 大勢の中で受験する緊張感を好む人
- 試験日まで時間的余裕がある人
ネット試験が向いている人
- 自分のペースで学習を進めたい人
- パソコン操作に慣れている人
- 早く資格を取得したい人
- 柔軟なスケジュール調整が必要な人
- 不合格時に早期再受験を希望する人
どちらの試験方式を選んでも、取得できる資格は同じ「日商簿記3級」です。出題範囲も難易度も基本的に同じため、自分の学習スタイルやライフスタイルに合った方式を選びましょう。
最近の傾向として、ネット試験を選択する受験者が増えています。特に社会人や、急いで資格を取得したい人にネット試験の人気が高まっています。
簿記ネット試験と統一試験の違いに関してもっと詳しい記事はこちら
簿記ネット試験(CBT)とは?統一試験との違い・申込方法を解説
簿記3級の受験料と支払方法
簿記3級の受験料は、統一試験とネット試験で基本料金は同じですが、ネット試験では追加の事務手数料が発生します。支払方法も複数用意されているため、自分に合った方法を選択できます。
受験料は3,300円(税込)
簿記3級の受験料は、統一試験・ネット試験ともに3,300円(税込)です。この受験料は日本商工会議所が全国統一で定めているため、どの地域で受験しても同じ金額です。
受験料の内訳(統一試験)
- 受験料:3,300円(税込)
- 合計:3,300円
受験料には、試験の実施費用、問題用紙や解答用紙の印刷費、採点費用、合格証書の発行費用などが含まれています。追加の費用は基本的に発生しません。
簿記3級の受験料3,300円は、他の資格試験と比較すると比較的リーズナブルな価格設定です。例えば、簿記2級は4,720円、簿記1級は7,850円と、上位の級ほど受験料が高くなります。また、他の人気資格であるFP技能検定3級は6,000円、宅建士は8,200円であることを考えると、簿記3級は受験しやすい価格と言えます。
ネット試験の事務手数料(550円)
ネット試験では、受験料3,300円に加えて、事務手数料550円(税込)が必要です。
受験料の内訳(ネット試験)
- 受験料:3,300円(税込)
- 事務手数料:550円(税込)
- 合計:3,850円(税込)
事務手数料は、テストセンターの運営費用やシステム利用料として設定されています。この費用には、パソコンの設備利用料、試験監督者の人件費、予約システムの運営費などが含まれます。
統一試験と比較すると550円高くなりますが、ネット試験には以下のメリットがあるため、多くの受験者が納得して支払っています。
事務手数料に見合うメリット
- 受験日を自由に選択できる
- 即時に合否が分かる
- 不合格時にすぐ再受験できる
- 個別ブースで集中できる環境
受験を複数回予定している場合は、毎回550円の事務手数料が必要になる点も考慮に入れて、学習計画を立てることをおすすめします。
支払方法(クレジット・コンビニ・ペイジー)
簿記3級の受験料は、複数の支払方法から選択できます。
統一試験の支払方法
- インターネット申込の場合
- クレジットカード決済
- コンビニ決済
- ペイジー決済(銀行振込)
- 窓口申込の場合
- 現金払い
ネット試験の支払方法
- クレジットカード決済
- コンビニ決済
- ペイジー決済(銀行振込)
クレジットカード決済は、申込手続きと同時に支払いが完了するため最も便利です。VISA、Mastercard、JCB、American Express、Dinersなど主要なカードブランドが利用できます。分割払いやリボ払いにも対応している場合がありますが、カード会社の規約を確認してください。
コンビニ決済は、申込後に発行される支払番号を持って、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートなどのコンビニエンスストアで支払います。支払期限(通常は申込日の翌日まで)があるため、期限内に必ず支払いを完了させましょう。
ペイジー決済は、インターネットバンキングやATMから受験料を振り込む方法です。銀行の営業時間に関係なく支払いができ、手数料も比較的安価です。
キャンセル・返金の取り扱い
簿記3級の受験料は、原則として申込後のキャンセルや返金はできません。これは統一試験・ネット試験ともに共通のルールです。
原則として返金不可のケース
- 受験者の都合による欠席
- 病気や怪我による欠席
- 交通機関の遅延による欠席
- 申込内容の間違い
ただし、以下の場合は例外的に返金される可能性があります。
返金される可能性があるケース
- 試験が中止された場合(災害、感染症など)
- 申込手続きの不備が運営側にあった場合
- 重複申込が運営側のシステムエラーで発生した場合
ネット試験の場合、受験日時の変更は可能です。受験日の3日前までであれば、マイページから受験日時を変更できます。ただし、変更手数料が発生する場合があるため、申込時に利用規約を確認しておきましょう。
受験料を無駄にしないためにも、申込前に受験日のスケジュールをしっかり確認し、確実に受験できる日を選択することが大切です。
簿記3級の試験会場と実施場所
簿記3級の試験会場は、統一試験とネット試験で大きく異なります。それぞれの会場の特徴を理解し、事前に場所を確認しておくことで、試験当日を落ち着いて迎えられます。
統一試験の会場(各地の商工会議所指定会場)
統一試験の会場は、各地の商工会議所が指定する施設で実施されます。会場は受験者数に応じて決定されるため、申込時点では会場が確定していないこともあります。
主な試験会場の種類
- 商工会議所の会議室
- 専門学校や大学の教室
- 公民館や市民会館のホール
- 貸会議室や貸しホール
大都市圏では受験者数が多いため、大学の講堂や大規模な貸会議室が使用されることが一般的です。一方、地方都市では商工会議所の会議室や地域の公民館が会場となることが多い傾向です。
会場は受験票に記載されます。受験票が届いたら、すぐに会場の場所を確認し、可能であれば試験日の前に下見に行くことをおすすめします。特に、初めて訪れる場所や駅から距離がある会場の場合は、道に迷わないよう事前に確認しておくと安心です。
試験会場には、駐車場がない場合や、あっても台数が限られている場合が多いため、公共交通機関の利用が推奨されています。最寄り駅からの所要時間やバスの時刻表も事前に調べておきましょう。
ネット試験の会場(全国のテストセンター)
ネット試験は、全国約300箇所のテストセンターで実施されています。テストセンターは、主に以下の施設が認定されています。
テストセンターの種類
- 簿記専門学校(TAC、大原など)
- 資格スクール(LEC、クレアールなど)
- パソコンスクール
- 民間の試験会場
都道府県庁所在地や主要都市には複数のテストセンターがあるため、自宅や職場から通いやすい会場を選択できます。地方でも、県庁所在地には最低1箇所のテストセンターが設置されています。
各テストセンターの設備や環境は施設によって異なりますが、基本的には以下の設備が整っています。
テストセンターの基本設備
- パソコン(最新のOSとソフトウェア)
- 個別ブース(集中できる環境)
- 電卓の貸し出し(持参も可能)
- 待合スペース
- ロッカー(荷物を預ける)
テストセンターの雰囲気は施設によって異なります。専門学校が運営するテストセンターは、学習環境に近い雰囲気で、パソコンスクール系は明るく開放的な雰囲気のところが多い傾向です。
試験会場の検索方法
統一試験とネット試験、それぞれの試験会場の検索方法を紹介します。
統一試験の会場検索
- 受験希望地域の商工会議所の公式サイトにアクセス
- 「簿記検定」または「試験情報」のページを開く
- 試験日程と会場情報を確認
- 受験票で最終的な会場を確認
統一試験の会場は、申込時点では詳細が決まっていないことがあります。受験者数が確定した後に会場が決定されるため、受験票が届くまで待つ必要があります。大都市では複数の会場に分散されることがあり、自宅から遠い会場になる可能性もあるため注意が必要です。
ネット試験の会場検索
- 日商簿記ネット試験の公式サイトにアクセス
- 「テストセンター検索」を選択
- 都道府県または市区町村を選択
- 検索結果から希望の会場を選択
- 各会場の詳細情報(住所、アクセス、実施日時)を確認
ネット試験のテストセンター検索では、地図上で会場の位置を確認できる機能もあります。また、各テストセンターの口コミや評価が掲載されている場合もあるため、参考にすると良いでしょう。
東京23区は統一試験が廃止
2023年4月以降、東京23区内では簿記3級と2級の統一試験が廃止されました。これは受験者の利便性向上とネット試験への移行を促進するための措置です。
東京23区の状況
- 統一試験:廃止(受験不可)
- ネット試験:継続実施(多数のテストセンターあり)
- 簿記1級:統一試験のみ実施(廃止なし)
この変更により、東京23区在住の受験者は、原則としてネット試験での受験となります。ただし、以下の選択肢もあります。
東京23区在住者の選択肢
- 23区外の商工会議所で統一試験を受験(八王子市、立川市など)
- 近隣県の商工会議所で統一試験を受験(埼玉県、千葉県、神奈川県)
- 23区内のテストセンターでネット試験を受験
東京23区には多数のテストセンターがあるため、ネット試験の受験環境は非常に充実しています。どうしても統一試験を受験したい場合は、23区外の商工会議所に申込む必要がありますが、その場合は受験地が遠くなる可能性があります。
他の大都市でも同様の動きが検討されているため、今後は全国的にネット試験が主流になる可能性があります。
簿記3級の年間学習スケジュールの立て方
簿記3級の合格には、試験日から逆算した計画的な学習スケジュールが重要です。統一試験とネット試験では学習計画の立て方が異なるため、それぞれに適したアプローチを紹介します。
試験日から逆算した学習計画
簿記3級の学習計画は、試験日を起点として逆算して立てることで、効率的な学習が可能になります。
学習計画の基本ステップ
- 試験日を決定する
- 必要な勉強時間を把握する(80〜100時間が目安)
- 試験日までの週数を計算する
- 週ごとの学習時間を設定する
- 学習内容を週ごとに割り振る
例えば、3ヶ月後の統一試験を目指す場合、以下のような計画が考えられます。
3ヶ月学習プランの例
- 試験日:3ヶ月後(約12週間)
- 必要勉強時間:90時間
- 週あたりの学習時間:7.5時間
- 1日あたりの学習時間:平日1時間、休日3時間
この計画であれば、無理なく必要な学習時間を確保できます。平日は通勤時間や昼休みを活用し、週末にまとまった時間を確保する方法が、社会人には現実的です。
学習計画を立てる際は、余裕を持たせることが大切です。仕事や学業、体調不良などで計画通りに進まない日もあるため、試験日の1週間前には学習を完了し、最終週は総復習と過去問演習に充てる計画をおすすめします。
必要な勉強時間(80〜100時間)
簿記3級の合格に必要な勉強時間は、一般的に80〜100時間と言われています。ただし、これはあくまで目安であり、個人の学習経験や理解度によって変動します。
学習経験別の必要時間
- 簿記初学者:100〜150時間
- 数字に慣れている人:80〜100時間
- 経理経験者:50〜80時間
- 簿記の基礎知識がある人:40〜60時間
簿記を初めて学ぶ人は、簿記の基本的な考え方(借方・貸方の概念)から理解する必要があるため、時間がかかります。一方、数学が得意な人や、普段から数字を扱う仕事をしている人は、比較的短時間で理解できる傾向があります。
必要な学習時間は、以下の学習内容で構成されます。
学習内容と時間配分の目安
- テキストの読み込み:30〜40時間
- 問題集の演習:30〜40時間
- 過去問・模擬試験:20〜30時間
- 復習・弱点克服:10〜20時間
この配分は、インプット(知識の習得)とアウトプット(問題演習)を半々で行うバランスの良い学習方法です。特に、問題演習の時間を十分に確保することが、合格への近道となります。
簿記3級の勉強時間についてさらに詳しく知りたい方は、簿記3級の勉強時間と学習計画で具体的なスケジュールの立て方を確認できます。
統一試験を目指す場合のスケジュール
統一試験を目指す場合、試験日が固定されているため、その日に向けて計画的に学習を進める必要があります。
3ヶ月学習スケジュール(統一試験向け)
1ヶ月目:基礎固め期間
- 簿記の基本概念の理解
- 仕訳の基本パターンを習得
- テキストの通読(1周目)
- 基本問題の演習
2ヶ月目:応用力養成期間
- テキストの2周目
- 問題集の演習(全範囲)
- 苦手分野の特定と克服
- 帳簿記入・試算表の練習
3ヶ月目:実践演習期間
- 過去問演習(5〜10回分)
- 模擬試験の実施(3回以上)
- 時間配分の練習
- 最終週は総復習
統一試験の利点は、試験日が決まっているため「その日までに仕上げる」という明確な目標設定ができることです。学習のペースメーカーとして、試験日を意識しながら進められます。
また、試験日の1ヶ月前には、学習の進捗を確認しましょう。遅れている場合は、学習時間を増やすか、苦手分野に絞って集中的に学習する必要があります。
ネット試験を目指す場合のスケジュール
ネット試験を目指す場合、試験日を自分で決められるため、学習の進捗に合わせて柔軟にスケジュールを組めます。
柔軟な学習スケジュール(ネット試験向け)
第1段階:基礎学習(4〜6週間)
- 簿記の基本概念と仕訳を習得
- テキストを1周する
- 基本問題を解けるようになる
- この時点で受験日は決めない
第2段階:応用学習(4〜6週間)
- 問題集で応用問題に挑戦
- 苦手分野を重点的に学習
- 模擬試験で実力を確認
- 70点以上取れるようになったら受験を検討
第3段階:受験準備(1〜2週間)
- 受験日を予約する(1〜2週間後)
- 過去問で最終調整
- 時間配分を確認
- 弱点を最後に復習
ネット試験の利点は、模擬試験の結果が良好であればすぐに受験できる点です。逆に、もう少し学習が必要だと感じたら、受験日を延期することも可能です。
また、ネット試験では、万が一不合格だった場合でも、弱点を集中的に学習して1〜2週間後に再挑戦できます。この柔軟性を活かし、「完璧になってから受験する」よりも「ある程度仕上がったら挑戦する」という積極的な姿勢で臨むこともできます。
簿記3級の効果的な勉強方法については、簿記3級の効果的な勉強方法で科目別の対策や学習の進め方を詳しく解説しています。
簿記3級の合格発表日と確認方法
簿記3級の合格発表は、統一試験とネット試験で大きく異なります。それぞれの発表方法と、合格後の手続きについて詳しく解説します。
統一試験の合格発表(約1ヶ月後)
統一試験の合格発表は、試験日から約1ヶ月後に行われます。発表日は商工会議所によって異なるため、受験した商工会議所の公式サイトで確認が必要です。
2025年度の合格発表日の目安
- 第170回(6月8日実施):7月上旬
- 第171回(11月16日実施):12月中旬
- 第172回(2月22日実施):3月下旬
合格発表の方法は、主に以下の3つがあります。
合格発表の方法
- 商工会議所の掲示板
- 受験番号が掲示される
- 営業時間内に確認可能
- 商工会議所のウェブサイト
- 受験番号を入力して合否を確認
- 発表日当日の正午頃から閲覧可能
- 郵送による通知
- 合格者のみに通知される場合が多い
- 発表日から数日後に到着
多くの商工会議所では、インターネットでの合否確認サービスを提供しています。受験番号と生年月日を入力することで、合否と得点を確認できます。このサービスは、発表日当日から一定期間(通常は1〜2ヶ月間)利用可能です。
合格発表までの約1ヶ月間は、模範解答を確認して自己採点することで、ある程度の予測ができます。日本商工会議所の公式サイトには、試験日の数日後に模範解答が掲載されるため、それを使って採点しましょう。70点以上であれば合格の可能性が高いと判断できます。
ネット試験の合格発表(即時)
ネット試験の最大の特徴は、試験終了直後に合否が判定されることです。試験が終わった瞬間に、画面に合否と得点が表示されます。
ネット試験の即時判定画面
- 合否の表示(合格または不合格)
- 得点の表示(100点満点中の点数)
- 分野別の正答率
- 結果の印刷(希望者のみ)
即時判定により、以下のメリットがあります。
即時判定のメリット
- 結果を待つストレスがない
- 不合格の場合、すぐに再学習計画が立てられる
- 合格の喜びをその場で味わえる
- 分野別の正答率から弱点が明確になる
試験終了後、試験監督者から結果の印刷物が渡されます。この印刷物は、合格証書が届くまでの仮の証明として使用できます。就職活動や転職活動で「簿記3級に合格した」と伝える際に、この印刷物を提示できます。
ただし、正式な合格証書は後日郵送されるため、公式な証明が必要な場合は合格証書の到着を待つ必要があります。
合格証書の発行と受け取り
合格後、正式な合格証書が発行されます。発行のタイミングは、統一試験とネット試験で異なります。
統一試験の合格証書
- 発行時期:合格発表日から1〜2週間後
- 受け取り方法:商工会議所の窓口または郵送
- 内容:氏名、受験番号、合格日、商工会議所名が記載
ネット試験の合格証書
- 発行時期:試験日から約2週間後
- 受け取り方法:登録住所への郵送
- 内容:氏名、受験番号、合格日が記載
合格証書は、日本商工会議所が発行する公式な資格証明書です。就職活動や転職活動で提出を求められることがあるため、大切に保管しましょう。紛失した場合、再発行は原則として行われないため、注意が必要です。
合格証書には顔写真は貼付されていません。そのため、合格証書と一緒に身分証明書の提示を求められることがあります。
また、合格証書とは別に「合格証明書」を発行してもらうこともできます。合格証明書は、商工会議所に申請することで有料(数百円程度)で発行され、就職活動などで原本を提出する必要がある場合に便利です。
不合格時の再受験について
簿記3級の試験で不合格になった場合でも、何度でも再受験が可能です。再受験の方法は、統一試験とネット試験で異なります。
統一試験の再受験
- 次回試験日:不合格から約3〜5ヶ月後
- 再申込:次回試験の申込期間に再度申込
- 受験回数制限:なし
- 前回の結果:持ち越されない(毎回新規受験)
統一試験で不合格になった場合、次の試験日まで数ヶ月待つ必要があります。この期間を利用して、弱点を徹底的に復習し、確実に合格できるレベルまで学力を高めましょう。
ネット試験の再受験
- 再受験可能時期:不合格から最短3日後
- 再申込:ネット試験申込サイトから随時申込可能
- 受験回数制限:なし
- 前回の結果:持ち越されない(毎回新規受験)
ネット試験は、不合格後すぐに再受験できる点が大きな利点です。試験結果で明らかになった弱点を集中的に学習し、1〜2週間後に再挑戦する人も多くいます。
ただし、準備不足のまま何度も受験すると、受験料が無駄になります。再受験する前に、以下の点を確認しましょう。
再受験前の確認事項
- どの分野で点数を落としたか明確になっているか
- その分野の復習は十分にできたか
- 模擬試験で70点以上取れるようになったか
- 時間配分の失敗は改善されたか
不合格の原因を分析し、適切に対策を講じてから再受験することで、合格率を高めることができます。
簿記3級の合格率については、簿記3級の合格率で統一試験とネット試験の合格率推移や傾向を詳しく分析しています。
簿記3級の試験日に関連するよくある質問(FAQ)
簿記3級の試験日や受験に関して、よくある質問とその回答をまとめました。受験前の疑問解消にお役立てください。
Q. 簿記3級の試験は年に何回ありますか?
簿記3級の試験は、統一試験とネット試験で受験機会が異なります。
統一試験は年3回(6月、11月、2月)実施されます。各回とも日曜日に開催され、実施日は毎年6月の第2週、11月の第3週、2月の第4週頃に設定されるのが一般的です。2025年度は6月8日、11月16日、2月22日に実施されます。
ネット試験は年間を通じてほぼ毎日受験可能です。テストセンターの営業日であればいつでも受験できるため、実質的には年間300回以上の受験機会があります。ただし、統一試験の前後約1週間は施行休止期間として受験できません。
自分のスケジュールに合わせて受験したい場合はネット試験、決まった目標日に向けて計画的に学習したい場合は統一試験がおすすめです。
Q. 簿記3級のネット試験はいつでも受けられますか?
簿記3級のネット試験は、ほぼいつでも受験可能ですが、いくつかの制限があります。
まず、統一試験の前後約1週間は施行休止期間として受験できません。例えば、6月8日に統一試験がある場合、6月1日〜8日頃はネット試験が休止されます。この期間は試験の公平性を保つために設定されています。
また、年末年始(12月29日〜1月3日頃)やゴールデンウィーク期間も、多くのテストセンターが休業するため受験できないことがあります。
テストセンターごとに営業日や営業時間が異なるため、受験を希望する日時が対応しているか、申込時に必ず確認しましょう。人気のある土日の午後や平日夕方の時間帯は予約が埋まりやすいため、1〜2週間前の予約をおすすめします。
Q. 簿記3級の申込期間はいつですか?
簿記3級の申込期間は、統一試験とネット試験で大きく異なります。
統一試験の申込期間は、試験日の約2ヶ月前から1ヶ月前までの約1ヶ月間です。例えば、6月8日の試験の場合、4月上旬から5月上旬が申込期間となります。商工会議所によって期間が若干異なるため、受験を希望する地域の商工会議所の公式サイトで確認が必要です。申込期間が短いため、受験を決めたらすぐに申込手続きを済ませましょう。
ネット試験の申込期間は、受験希望日の3日前までです。つまり、木曜日に受験したい場合、月曜日までに申込めば受験できます。ただし、人気のある日時は早く予約が埋まるため、希望日が決まったら早めに申込むことをおすすめします。ネット試験は申込から受験までの期間が短いため、学習の進捗に合わせて柔軟に受験日を設定できる利点があります。
Q. 簿記3級の統一試験とネット試験の難易度は違いますか?
簿記3級の統一試験とネット試験は、難易度に基本的な違いはありません。どちらも日本商工会議所が定める同じ出題範囲から問題が作成され、合格基準も70点以上で統一されています。
ただし、試験形式の違いによる感じ方の差はあります。統一試験は紙と鉛筆で解答するため、慣れ親しんだ方法で受験できる一方、ネット試験はパソコンの画面で問題を読み、キーボードで数字を入力する形式のため、パソコン操作に慣れていない人は最初は戸惑う可能性があります。
また、出題される問題の細かい傾向が若干異なる場合があります。統一試験は全国一斉に同じ問題が出題されるため、過去問の傾向分析がしやすい特徴があります。ネット試験は受験者ごとに異なる問題が出題されるため、幅広い範囲から満遍なく学習することが求められます。
重要なのは、どちらの試験方式でも簿記の基本をしっかり理解していれば合格できるということです。試験方式による有利不利はほとんどないため、自分に合った方式を選択しましょう。
Q. 簿記3級の受験料はいくらですか?
簿記3級の受験料は、統一試験・ネット試験ともに3,300円(税込)です。この金額は全国一律で、どの地域で受験しても同じです。
ただし、ネット試験では受験料3,300円に加えて、事務手数料550円(税込)が必要になります。そのため、ネット試験の合計費用は3,850円(税込)となります。この事務手数料には、テストセンターの設備利用料や予約システムの運営費が含まれています。
支払方法は、クレジットカード決済、コンビニ決済、ペイジー決済(銀行振込)から選択できます。統一試験の窓口申込の場合は現金払いも可能です。
なお、申込後のキャンセルや返金は原則としてできません。受験料を無駄にしないためにも、確実に受験できる日を選んで申込むことが大切です。また、不合格になった場合は再受験が必要ですが、その際も改めて受験料の支払いが必要になる点に注意しましょう。
Q. 簿記3級の試験日までにどれくらい勉強すればいいですか?
簿記3級の合格に必要な勉強時間は、一般的に80〜100時間が目安です。ただし、これは個人の学習経験や理解度によって変動します。
簿記を初めて学ぶ人は、100〜150時間程度の学習時間を確保することをおすすめします。簿記の基本概念(借方・貸方など)から理解する必要があるため、やや多めの時間が必要です。
数字に慣れている人や、経理業務の経験がある人は、80〜100時間程度で合格レベルに到達できることが多いです。既に簿記の基礎知識がある場合は、50〜80時間程度で十分な場合もあります。
試験日までの期間で考えると、3ヶ月で合格を目指す場合、週7〜8時間(平日1時間、週末3時間程度)の学習が必要です。2ヶ月で合格を目指す場合は、週12〜13時間(平日1.5時間、週末5時間程度)とやや集中的な学習が求められます。
重要なのは、ただ時間をかけるだけでなく、効率的に学習することです。テキストの読み込み、問題演習、過去問対策をバランスよく行い、弱点を確実に克服していくことで、少ない時間でも合格を目指せます。
学習時間について詳しく知りたい方は、簿記3級の勉強時間と学習計画で具体的なスケジュールの立て方を確認できます。
Q. 簿記3級に落ちたらすぐに再受験できますか?
簿記3級に不合格になった場合の再受験は、統一試験とネット試験で対応が異なります。
統一試験の場合、次回の試験日まで待つ必要があります。例えば、6月の試験で不合格だった場合、次の受験機会は11月(約5ヶ月後)、11月で不合格だった場合は翌年2月(約3ヶ月後)となります。この期間を利用して、不合格の原因を分析し、弱点を徹底的に復習することで、次回の合格可能性を高められます。
ネット試験の場合、最短3日後から再受験が可能です。不合格になった直後に弱点が明確になるため、その分野を集中的に学習して1〜2週間後に再挑戦する人も多くいます。即時に結果が分かるため、記憶が新しいうちに弱点補強ができる利点があります。
ただし、準備不足のまま何度も受験すると、受験料(統一試験3,300円、ネット試験3,850円)が無駄になります。再受験する前に、模擬試験で70点以上を安定して取れるようになってから受験することをおすすめします。
不合格になったとしても、受験経験は無駄になりません。試験の雰囲気や時間配分、自分の弱点が明確になるため、次回の受験に活かせます。諦めずに学習を続ければ、必ず合格できる資格です。
まとめ:簿記3級の試験日を確認して学習計画を立てよう
本記事では、簿記3級の試験日程について詳しく解説しました。重要なポイントを改めて確認しましょう。
- 試験方式は2種類:簿記3級には年3回実施される統一試験と、随時受験可能なネット試験があり、それぞれ異なる特徴を持っています。統一試験は計画的な学習に適し、ネット試験は柔軟なスケジュール調整が可能です。
- 申込期間に注意:統一試験は試験日の約2ヶ月前から申込が始まり、約1ヶ月間の申込期間があります。ネット試験は最短3日前まで申込可能ですが、人気の日時は早く予約が埋まるため早めの申込が推奨されます。
- 受験料と学習時間を把握:受験料は統一試験が3,300円、ネット試験が3,850円(事務手数料込み)です。合格に必要な勉強時間は80〜100時間が目安で、試験日から逆算した学習計画を立てることが合格への近道となります。
簿記3級の試験日を把握できたら、次は自分に合った試験方式を選択し、具体的な学習計画を立てましょう。簿記3級の勉強時間と学習計画と簿記3級の効果的な勉強方法を参考に、計画的に学習を進めることをおすすめします。
本記事を通じて、簿記3級の試験日程と申込方法、試験方式の違いを理解いただけたはずです。これらの情報を活用して、簿記3級合格に向けて着実に一歩を踏み出しましょう。
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