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簿記2級の試験日程|申込期間・受験料・年間スケジュールを解説

簿記2級の試験日程について知りたいあなたへ。「いつ受験できるのか」「申込期間はいつまでなのか」という疑問は、統一試験とネット試験の2つの受験方式を理解することで解決できます。

本記事では、簿記2級の2025年度試験日程、申込期間と申込方法、受験料と支払方法について、最新の情報を交えて詳しく解説します。この情報をもとに、簿記2級合格に向けて、最適な受験計画を立てましょう。

この記事を読むとわかること
  • 簿記2級の2025年度試験日程(統一試験・ネット試験)
  • 申込期間と申込方法の詳細手順
  • 受験料と支払方法、キャンセル時の取り扱い
  • 自分に合った試験方式の選び方と学習スケジュールの立て方
押さえておきたい3つのポイント
  1. 統一試験は年3回実施:簿記2級の統一試験は6月・11月・2月の年3回実施され、申込期間は試験日の約2ヶ月前から始まります。計画的な受験スケジュールを立てることが重要です。
  2. ネット試験は随時受験可能:ネット試験(CBT方式)は年間を通じて受験でき、最短3日後から受験可能です。ただし、統一試験前後の施行休止期間には注意が必要です。
  3. 受験料は4,720円(税込):統一試験・ネット試験ともに受験料は4,720円ですが、ネット試験では別途事務手数料550円が必要です。支払方法は複数から選択できます。
目次

簿記2級(日商簿記2級)の試験日程|2025年度版

簿記2級は日本商工会議所が主催する日商簿記検定の中級レベルの資格です。2025年度の簿記2級試験は、統一試験(ペーパー試験)とネット試験(CBT方式)の2種類で実施されます。それぞれの試験方式には異なる日程と特徴があるため、自分に合った受験方式を選ぶことが大切です。

統一試験は従来型のペーパー試験で、年3回の決まった日程で全国一斉に実施されます。一方、ネット試験は2020年12月から導入された新しい受験方式で、パソコンを使って試験会場で受験する形式です。どちらの方式でも合格すれば同じ簿記2級の資格を取得できます。

2025年度の試験日一覧

簿記2級の2025年度試験日程は以下の通りです。統一試験は年3回の固定日程、ネット試験は施行休止期間を除いて随時受験可能となっています。

統一試験の日程

  • 第170回:2025年6月8日(日)
  • 第171回:2025年11月16日(日)
  • 第172回:2026年2月22日(日)

ネット試験の受験可能期間

  • 2025年4月1日~2026年3月31日(施行休止期間を除く)

統一試験は日曜日に実施されるため、平日勤務の社会人でも受験しやすい日程となっています。ネット試験は土日祝日を含めて受験可能なテストセンターが多く、より柔軟なスケジュール調整が可能です。

統一試験とネット試験の2種類

簿記2級には統一試験とネット試験という2つの受験方式があります。統一試験は年3回の決まった日程で実施される従来型のペーパー試験で、解答用紙に手書きで記入する形式です。全国の商工会議所が指定する会場で一斉に実施され、同じ問題が出題されます。

ネット試験(CBT方式)は2020年12月から導入された新しい受験方式で、パソコンを使って解答する試験です。全国のテストセンターで随時実施されており、受験者が都合の良い日時を選んで受験できます。試験問題は毎回異なりますが、難易度は統一試験と同等に調整されています。

どちらの方式で合格しても、取得できる資格は「日商簿記検定2級」として同じ価値を持ちます。履歴書への記載方法や資格の有効性に違いはありません。自分の学習スタイルやスケジュールに合わせて、最適な受験方式を選びましょう。

試験方式による日程の違い

統一試験とネット試験では、受験日程の柔軟性が大きく異なります。統一試験は年3回(6月・11月・2月)の決まった日曜日にのみ実施されるため、その日程に合わせて学習計画を立てる必要があります。一度受験を逃すと次回まで約3~4ヶ月待つことになります。

ネット試験は施行休止期間を除いて年間を通じて受験可能です。施行休止期間は統一試験の前後に設定されており、2025年度は以下の期間が休止となります。

2025年度の施行休止期間

  • 第1回:5月26日~6月9日
  • 第2回:11月4日~11月17日
  • 第3回:2026年2月10日~2月23日

施行休止期間以外であれば、自分の学習進度に合わせて受験日を選べるため、働きながら資格取得を目指す方や、短期集中で合格を狙いたい方に適しています。

簿記ネット試験に関してもっと詳しい記事はこちら
簿記ネット試験(CBT)とは?統一試験との違い・申込方法を解説

簿記2級(日商簿記2級)統一試験の実施日程

簿記2級の統一試験は、従来から実施されているペーパー試験形式の試験です。年3回の決まった日程で全国一斉に実施され、同じ問題が出題されます。試験時間は90分で、商業簿記(60点)と工業簿記(40点)の2科目から出題され、70点以上で合格となります。

統一試験は長い歴史があり、多くの企業や教育機関で認知されている試験形式です。過去問題が豊富に公開されているため、過去問を使った学習がしやすいという特徴があります。また、同じ日に多くの受験者が同じ問題に挑戦するため、試験後に解答速報が公開され、自己採点が可能です。

年3回実施(6月・11月・2月)

簿記2級の統一試験は、6月・11月・2月の年3回、日曜日に実施されます。この日程は日本商工会議所が全国統一で設定しており、すべての受験者が同じ日時に試験を受けます。

試験日が日曜日に設定されているのは、平日勤務の社会人や学生が受験しやすいよう配慮されているためです。年3回という回数は、学習期間を確保しながら定期的に受験機会を提供するバランスを考慮して設定されています。

受験を希望する場合は、試験日の約3~6ヶ月前から学習を開始するのが一般的です。6月試験を目指すなら2~3月、11月試験なら7~8月、2月試験なら10~11月から学習を始めることをおすすめします。

2025年度の統一試験日

2025年度の簿記2級統一試験は以下の日程で実施されます。

回数試験日申込期間の目安合格発表の目安
第170回2025年6月8日(日)4月上旬~5月上旬7月上旬~中旬
第171回2025年11月16日(日)9月上旬~10月上旬12月中旬~下旬
第172回2026年2月22日(日)12月上旬~1月上旬3月下旬~4月上旬

申込期間と合格発表日は、各地の商工会議所によって若干異なる場合があります。受験を希望する商工会議所のウェブサイトで、正確な日程を必ず確認してください。

試験日は約4ヶ月間隔で設定されているため、万が一不合格になった場合でも、次回試験に向けて十分な学習期間を確保できます。また、初めての受験で不安がある場合は、6月試験で経験を積んでから11月試験で本格的に合格を狙うという戦略も可能です。

試験時間と集合時間(90分)

簿記2級の統一試験の試験時間は90分です。試験開始前には受験上の注意事項の説明があるため、試験開始時刻の15~20分前までに試験会場に集合する必要があります。

標準的な試験スケジュール

  • 集合時間:試験開始15~20分前
  • 試験時間:90分
  • 終了予定:試験開始から約110分後

試験時間の配分は受験者によって異なりますが、商業簿記に50~60分、工業簿記に30~40分を目安にする方が多いです。時間配分を誤ると最後まで解答できない可能性があるため、過去問演習で時間感覚を身につけることが重要です。

遅刻した場合、試験開始後一定時間(通常20分程度)までは入室を認める商工会議所が多いですが、その場合でも試験時間の延長はありません。確実に集合時間までに到着できるよう、余裕を持って会場に向かいましょう。

試験開始時間の確認方法

簿記2級統一試験の試験開始時間は、各地の商工会議所によって異なる場合があります。受験票が届いたら、必ず試験開始時間と集合時間を確認してください。

確認すべき項目

  • 試験開始時刻
  • 集合時刻(試験開始の15~20分前が一般的)
  • 試験会場の住所とアクセス方法
  • 受験番号と受験会場の部屋番号

受験票は通常、試験日の1~2週間前に郵送で届きます。受験票が届かない場合や紛失した場合は、すぐに申込をした商工会議所に連絡しましょう。試験当日に受験票を忘れた場合は、身分証明書を持参すれば受験できる商工会議所もありますが、事前に確認しておくと安心です。

試験会場までの所要時間と交通手段も事前に確認し、当日は余裕を持って出発することをおすすめします。特に初めて訪れる会場の場合は、前日までに一度下見をしておくとよいでしょう。

簿記2級(日商簿記2級)ネット試験(CBT)の実施日程

簿記2級のネット試験は、2020年12月から導入されたCBT(Computer Based Testing)方式の試験です。パソコンを使って解答する形式で、試験終了後すぐに合否結果が表示されます。試験時間や出題範囲、合格基準は統一試験と同じですが、受験の柔軟性が大きく向上しています。

ネット試験は全国約300箇所のテストセンターで実施されており、各テストセンターが設定する日時から選んで受験できます。インターネットで24時間申込可能で、空席があれば最短3日後から受験できるため、自分のペースで学習を進めたい方に適しています。

随時受験可能(年間を通じて)

簿記2級のネット試験は、施行休止期間を除いて年間を通じて随時受験可能です。統一試験のように年3回という制限がないため、学習の進み具合に応じて最適なタイミングで受験できます。

この柔軟性により、短期集中で学習した後すぐに受験することも、じっくり時間をかけて学習してから受験することも可能です。また、不合格になった場合でも、次回の統一試験を待たずにすぐに再受験できるため、モチベーションを維持しやすいという利点があります。

ただし、すべてのテストセンターが毎日試験を実施しているわけではありません。特に地方では実施日が限られている場合もあるため、早めに受験可能日を確認することをおすすめします。都市部では平日・土日祝日ともに多くの実施日が設定されています。

施行休止期間に注意

簿記2級のネット試験には、統一試験の前後に設定される施行休止期間があります。この期間中はネット試験を受験できないため、受験計画を立てる際には注意が必要です。

2025年度の施行休止期間

統一試験回施行休止期間期間の長さ
第170回(6月8日)5月26日~6月9日約2週間
第171回(11月16日)11月4日~11月17日約2週間
第172回(2月22日)2026年2月10日~2月23日約2週間

施行休止期間は、統一試験との公平性を保つために設定されています。この期間に受験を予定していた場合は、前後にスケジュールを調整する必要があります。

特に学習を終えて「すぐに受験したい」と考えている方は、施行休止期間に重ならないよう、早めに受験日を設定することをおすすめします。施行休止期間の前後は受験希望者が増えるため、希望する日時の予約が取りにくくなる可能性もあります。

テストセンターごとの実施日

簿記2級のネット試験を実施するテストセンターは、全国に約300箇所あります。各テストセンターは独自に試験実施日と時間帯を設定しているため、受験可能日はテストセンターによって異なります。

テストセンターの種類

  • パソコン教室・資格試験専門会場
  • 商工会議所が運営する会場
  • 大学・専門学校の施設

都市部のテストセンターでは、平日・土日祝日ともに複数の時間帯で試験を実施しているところが多く、午前・午後・夕方など、自分の都合に合わせて選べます。一方、地方のテストセンターでは週1~2回、または土日のみの実施という場合もあります。

受験可能なテストセンターと日時は、日本商工会議所の簿記試験公式サイトから検索できます。自宅や職場から通いやすい複数のテストセンターを事前にチェックしておくと、希望日時での予約が取りやすくなります。

最短3日後から受験可能

簿記2級のネット試験は、申込から最短3日後に受験できます。この3日間という期間は、テストセンター側の準備期間として設定されています。空席状況によっては、申込の翌日や2日後に受験できる場合もあります。

受験までの流れ

  1. 受験希望日の3日前までに申込(空席がある場合)
  2. 申込完了後、受験票情報をメールで受信
  3. 試験当日、テストセンターで受験

この迅速な受験スケジュールにより、「学習が仕上がった」と感じたタイミングで素早く受験できます。統一試験のように数ヶ月先の試験日まで待つ必要がないため、学習のモチベーションを保ちやすいという利点があります。

ただし、人気のあるテストセンターや土日の試験枠は早く埋まることがあります。確実に希望日に受験したい場合は、1~2週間前までに申込を済ませておくことをおすすめします。特に、施行休止期間明けや年度末などは混み合う傾向にあります。

簿記ネット試験に関してもっと詳しい記事はこちら
簿記ネット試験(CBT)とは?統一試験との違い・申込方法を解説

簿記2級の申込期間と申込方法

簿記2級の申込期間と申込方法は、統一試験とネット試験で大きく異なります。統一試験は各地の商工会議所が受付窓口となり、試験日の約2ヶ月前から申込が始まります。ネット試験はインターネットから24時間申込でき、受験希望日の3日前まで受け付けています。

どちらの試験方式でも、申込時には氏名・生年月日・住所などの基本情報と、受験料の支払いが必要です。申込内容に誤りがあると受験できない場合もあるため、入力内容は慎重に確認しましょう。特に氏名の漢字や生年月日の間違いは、本人確認時にトラブルの原因となります。

統一試験の申込期間(試験日の約2ヶ月前)

簿記2級統一試験の申込期間は、試験日の約2ヶ月前から1ヶ月前までの約1ヶ月間です。ただし、具体的な申込開始日と締切日は各地の商工会議所によって異なるため、受験を希望する商工会議所のウェブサイトで確認が必要です。

2025年度の申込期間の目安

試験回試験日申込期間(目安)
第170回6月8日4月上旬~5月上旬
第171回11月16日9月上旬~10月上旬
第172回2026年2月22日12月上旬~1月上旬

申込期間が1ヶ月程度と短いため、うっかり申込を忘れてしまうと次回試験まで待つことになります。試験日が決まったら、早めにカレンダーに申込開始日をメモしておくことをおすすめします。

また、定員制を設けている商工会議所では、申込期間内でも定員に達し次第受付を終了します。特に東京や大阪などの大都市圏では早期に定員に達することがあるため、申込開始日になったらすぐに申込手続きを行うと安全です。

ネット試験の申込期間(3日前まで)

簿記2級のネット試験は、受験希望日の3日前まで申込が可能です。インターネットから24時間いつでも申込できるため、自分の都合の良いタイミングで手続きができます。

ネット試験申込の特徴

  • 24時間365日申込受付(施行休止期間を除く)
  • 受験希望日の3日前まで申込可能
  • 空席があれば翌日受験も可能
  • 複数のテストセンターから選択可能

申込から受験までの期間が短いため、学習の進捗に合わせて柔軟に受験日を決められます。「もう少し勉強してから受験したい」と感じれば、申込を先延ばしにすることも可能です。

ただし、人気のテストセンターや土日の試験枠は早めに予約が埋まることがあります。特に施行休止期間明けや、3月・9月などの年度切り替え時期は混み合う傾向にあります。確実に希望日時で受験したい場合は、1~2週間前までに申込を完了させることをおすすめします。

統一試験の申込方法(商工会議所経由)

簿記2級統一試験の申込は、各地の商工会議所を通じて行います。申込方法は商工会議所によって異なり、インターネット申込、窓口申込、郵送申込などが用意されています。

主な申込方法

  1. インターネット申込:商工会議所の専用サイトから申込
  2. 窓口申込:商工会議所の窓口で直接申込(願書記入・受験料支払い)
  3. 郵送申込:願書を郵送して申込(一部の商工会議所のみ)

最も一般的なのはインターネット申込です。受験を希望する商工会議所のウェブサイトにアクセスし、申込フォームに必要事項を入力します。氏名・生年月日・住所・電話番号・メールアドレスなどの基本情報を正確に入力してください。

申込時に必要な情報

  • 氏名(戸籍どおりの正確な表記)
  • 生年月日
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 受験級(簿記2級)

申込完了後、受験料の支払いを行います。支払方法は商工会議所によって異なりますが、クレジットカード、コンビニ払い、ペイジー、窓口払いなどから選択できることが多いです。受験料の支払いが完了すると、受験票が試験日の1~2週間前に郵送されます。

ネット試験の申込方法(インターネット経由)

簿記2級のネット試験は、日本商工会議所の簿記試験公式サイトからインターネットで申込を行います。統一試験と異なり、全国どこからでも同じシステムを使って申込できるため、手続きが統一されています。

ネット試験申込の手順

  1. 日商簿記公式サイトにアクセス
  2. 「受験したい試験を探す」から簿記2級ネット試験を選択
  3. 受験希望地域・テストセンター・日時を選択
  4. 個人情報を入力(氏名・生年月日・住所など)
  5. 受験料と事務手数料の支払い
  6. 申込完了メールを受信

申込時には、テストセンターの場所と受験日時を同時に決定します。複数のテストセンターを比較して、自宅や職場から通いやすい場所を選びましょう。各テストセンターの空席状況がリアルタイムで表示されるため、希望日時に空きがあるか確認できます。

支払いが完了すると、申込完了メールが届きます。このメールには受験に必要な情報(受験番号、テストセンターの住所、持ち物など)が記載されているため、必ず保存しておきましょう。受験票は郵送されず、メールに記載された受験番号を当日テストセンターで提示します。

簿記2級の基本情報に関してもっと詳しい記事はこちら
簿記2級とは?試験内容・難易度・取得メリットを徹底解説

簿記2級の統一試験とネット試験の違い

簿記2級には統一試験とネット試験という2つの受験方式があり、それぞれに特徴があります。試験内容や合格基準は同じですが、試験日程、会場、合格発表のタイミングなどに違いがあります。どちらの方式で合格しても取得できる資格は同じ「日商簿記検定2級」ですが、自分の学習スタイルや受験環境に合わせて選ぶことが重要です。

統一試験は長年の歴史があり、多くの過去問が公開されているため対策がしやすい一方、受験機会が年3回に限られます。ネット試験は随時受験できる柔軟性がありますが、試験問題が毎回異なるため過去問での対策が難しいという特徴があります。

試験日程の違い

統一試験とネット試験の最も大きな違いは、受験できる日程の柔軟性です。統一試験は年3回(6月・11月・2月)の決まった日曜日にのみ実施されるため、その日程に合わせて学習計画を立てる必要があります。

一方、ネット試験は施行休止期間を除いて年間を通じて受験可能です。自分の学習進度に合わせて受験日を選べるため、「学習が仕上がった」と感じたタイミングで受験できます。また、不合格になった場合でもすぐに再受験できるため、短期間での合格を目指しやすいです。

試験日程の比較

項目統一試験ネット試験
実施回数年3回随時(施行休止期間を除く)
受験日6月・11月・2月の日曜日テストセンターが設定する日時
申込から受験まで1~2ヶ月最短3日
再受験次回試験まで約4ヶ月いつでも可能

仕事や学校のスケジュールが不規則な方、短期集中で学習したい方は、ネット試験の柔軟性が適しています。一方、長期的な学習計画を立てて着実に準備したい方は、統一試験の固定日程が目標設定しやすいでしょう。

試験会場の違い

統一試験とネット試験では、試験を受ける会場が異なります。統一試験は各地の商工会議所が指定する会場(学校、公民館、貸し会議室など)で実施されます。大規模な会場に多数の受験者が集まり、一斉に試験を受ける形式です。

ネット試験は全国約300箇所のテストセンターで実施されます。テストセンターはパソコン教室や資格試験専門会場などで、比較的小規模な環境で受験します。個別ブースでパソコンに向かって解答するため、周囲を気にせず集中できる環境が整っています。

試験会場の比較

項目統一試験ネット試験
会場商工会議所指定会場テストセンター(全国約300箇所)
規模大規模(数十~数百人)小規模(個別ブース)
解答方式紙とペンパソコン入力
会場選択受験地の商工会議所に依存複数のテストセンターから選択可能

パソコン操作に慣れている方、静かな環境で集中したい方はネット試験が向いています。一方、紙とペンで計算や下書きをしながら解答したい方、従来型の試験環境に慣れている方は統一試験が適しているでしょう。

合格発表までの期間の違い

統一試験とネット試験では、合格発表のタイミングが大きく異なります。統一試験の合格発表は試験日から約1~2ヶ月後で、商工会議所によって発表日が異なります。合格発表日まで結果が分からないため、次の学習計画を立てにくいという難点があります。

ネット試験の最大の特徴は、試験終了後すぐに合否結果が画面に表示されることです。その場で合否が判明するため、不合格の場合はすぐに再学習と再受験の計画を立てられます。また、合格証書も試験当日にテストセンターで受け取れます。

合格発表の比較

項目統一試験ネット試験
合格発表約1~2ヶ月後試験終了直後
確認方法商工会議所の掲示・郵送・Web試験終了時の画面表示
合格証書後日郵送または窓口受取試験当日に受領
再受験計画結果を待ってからすぐに立てられる

すぐに結果を知りたい方、短期間で複数回受験を考えている方は、ネット試験の即時判定が大きなメリットとなります。

どちらを選ぶべきか(合格率の違い)

統一試験とネット試験の選択は、自分の学習スタイルと受験環境に合わせて決めることが重要です。合格率に関しては、統一試験とネット試験で大きな違いは見られません。どちらも同じ合格基準(70点以上)で、試験内容の難易度も同等に調整されています。

統一試験が向いている人

  • 長期的な学習計画を立てて着実に準備したい
  • 紙とペンでの解答に慣れている
  • 過去問を中心に学習したい
  • 同じ目標を持つ多数の受験者と一緒に受験したい

ネット試験が向いている人

  • 自分のペースで学習し、準備ができたらすぐ受験したい
  • パソコン操作に慣れている
  • 短期間で複数回受験を考えている
  • すぐに合否結果を知りたい
  • 仕事や学校のスケジュールが不規則

2023年度のデータでは、統一試験の平均合格率は約21%、ネット試験の平均合格率は約39%でした。ネット試験の合格率が高い理由は、学習が十分に仕上がった受験者が受験するためと考えられています。統一試験は日程が固定されているため、準備が不十分なまま受験する人も含まれることが合格率の違いに影響しています。

簿記2級の合格率に関してもっと詳しい記事はこちら
簿記2級の合格率推移|統一試験・ネット試験の傾向分析

簿記ネット試験に関してもっと詳しい記事はこちら
簿記ネット試験(CBT)とは?統一試験との違い・申込方法を解説

簿記2級の受験料と支払方法

簿記2級の受験料は、統一試験・ネット試験ともに4,720円(税込)です。これは日本商工会議所が全国統一で定めている金額で、どの地域で受験しても同じ受験料です。ただし、ネット試験では別途事務手数料550円(税込)が必要となるため、実質的な支払額は5,270円となります。

受験料の支払方法は複数用意されており、クレジットカード、コンビニ払い、ペイジーなどから選択できます。支払期限は申込方法によって異なりますが、一般的には申込から数日以内に支払いを完了させる必要があります。支払いが完了しないと申込が確定しないため、早めの手続きを心がけましょう。

受験料は4,720円(税込)

簿記2級の受験料は4,720円(税込)で、2021年度から改定された金額です。この受験料には、試験問題の作成費用、会場運営費用、採点費用、合格証書の発行費用などが含まれています。

簿記検定の受験料比較

受験料(税込)
簿記1級7,850円
簿記2級4,720円
簿記3級2,850円

他の資格試験と比較すると、簿記2級の受験料は比較的リーズナブルな設定となっています。例えば、FP2級は8,700円、宅建士は8,200円、TOEIC L&Rは7,810円です。簿記2級の受験料4,720円は、就職・転職で評価される資格の中では手頃な価格帯と言えるでしょう。

また、簿記3級と2級を同日に受験する併願も可能です。併願する場合は、それぞれの受験料(3級2,850円+2級4,720円=計7,570円)を支払います。ただし、東京23区など一部の地域では統一試験が実施されていないため、併願を希望する場合は受験地の選択に注意が必要です。

ネット試験の事務手数料(550円)

簿記2級のネット試験を受験する場合、受験料4,720円に加えて事務手数料550円(税込)が必要です。この事務手数料は、テストセンターの運営費用やシステム利用料として設定されています。

ネット試験の費用内訳

  • 受験料:4,720円(税込)
  • 事務手数料:550円(税込)
  • 合計:5,270円(税込)

統一試験と比較すると550円高くなりますが、その分以下のメリットがあります。

事務手数料に含まれるサービス

  • 試験終了後の即時採点・合否判定
  • 試験当日の合格証書発行
  • 快適な受験環境(個別ブース、最新のパソコン環境)
  • 柔軟な日程選択

事務手数料550円を考慮しても、不合格時にすぐ再受験できる機動性や、合格発表を待たずに結果が分かる利便性を考えると、多くの受験者がネット試験を選択しています。

支払方法(クレジット・コンビニ・ペイジー)

簿記2級の受験料の支払方法は、統一試験とネット試験で若干異なりますが、主に以下の方法が用意されています。

統一試験の支払方法

  • クレジットカード決済(Visa、Mastercard、JCB、AMEXなど)
  • コンビニ払い(セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートなど)
  • ペイジー(銀行ATM・ネットバンキング)
  • 窓口払い(商工会議所の窓口で現金払い)

ネット試験の支払方法

  • クレジットカード決済
  • コンビニ払い
  • ペイジー

最も便利なのはクレジットカード決済で、申込と同時に支払いが完了します。コンビニ払いとペイジーは、申込後に発行される払込番号を使って支払います。支払期限は通常、申込から2~3日以内に設定されているため、期限内に必ず支払いを完了させましょう。

コンビニ払いの場合、発行された払込票または払込番号をコンビニの端末(Loppiやファミポートなど)に入力して申込券を発行し、レジで支払います。ペイジーは銀行ATMやネットバンキングから支払え、手数料がかからない場合が多いです。

キャンセル・返金の取り扱い

簿記2級の受験申込は、原則としてキャンセルや返金ができません。これは統一試験・ネット試験ともに共通のルールです。一度支払った受験料は、受験しなかった場合でも返金されないため、申込前に受験日程をしっかり確認することが重要です。

返金されない主なケース

  • 自己都合による欠席
  • 申込後の日程変更希望
  • 病気や怪我による欠席(診断書提出でも不可)
  • 交通機関の遅延による遅刻・欠席

ただし、以下のような例外的なケースでは、返金や次回受験への振替が認められる場合があります。

返金・振替が認められる可能性があるケース

  • 自然災害(地震、台風など)による試験中止
  • 試験会場側の都合による試験中止
  • 新型コロナウイルス等の感染症により試験が中止された場合

特にネット試験の場合、申込後の日程変更は基本的にできません。予定が変わる可能性がある場合は、確実に受験できる日程が決まってから申込をすることをおすすめします。また、統一試験の場合も、申込締切後の日程変更や受験地変更はできないため注意が必要です。

受験料の無駄を避けるため、申込前に以下を必ず確認しましょう。

  • 試験日に確実に受験できるか
  • 試験会場へのアクセス方法と所要時間
  • 仕事や学校のスケジュールと重複しないか
  • 体調管理に十分な余裕があるか

簿記2級の試験会場と実施場所

簿記2級の試験会場は、統一試験とネット試験で大きく異なります。統一試験は各地の商工会議所が指定する会場で実施され、ネット試験は全国のテストセンターで実施されます。どちらも受験地を選択できますが、会場の規模や雰囲気、設備などが異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

試験会場は受験地によって選択肢の数が異なり、都市部では複数の会場から選べることが多いですが、地方では選択肢が限られる場合もあります。特に統一試験は大都市圏の一部で実施が廃止されているため、受験地の選択には注意が必要です。

統一試験の会場(各地の商工会議所指定会場)

簿記2級の統一試験は、全国の商工会議所が指定する会場で実施されます。会場は学校(大学、専門学校、高校)、公民館、商工会議所の会議室、貸し会議室などで、受験する商工会議所によって異なります。

統一試験会場の特徴

  • 大規模な教室や会議室で実施
  • 数十人から数百人が同時に受験
  • 机と椅子が並べられた試験環境
  • 紙の問題用紙と解答用紙を使用

受験する商工会議所は、基本的に自分の住所地または勤務地の商工会議所を選びます。ただし、定員に余裕があれば他の地域の商工会議所でも受験可能な場合があります。受験票には試験会場の住所と地図が記載されているため、事前に確認しておきましょう。

大都市圏では複数の会場が用意されることが多く、受験番号によって会場が振り分けられます。希望する会場を指定することはできないため、どの会場になっても対応できるよう、複数の会場へのアクセス方法を確認しておくと安心です。

ネット試験の会場(全国のテストセンター)

簿記2級のネット試験は、全国約300箇所のテストセンターで実施されます。テストセンターは、パソコン教室、資格試験専門会場、商工会議所運営の施設などで、比較的小規模な環境で受験します。

ネット試験会場の特徴

  • 個別ブース型の受験環境
  • 静かで集中しやすい雰囲気
  • 最新のパソコンと周辺機器
  • 1回の試験で数人から数十人が受験

テストセンターは都市部に集中していますが、地方にも一定数設置されています。自宅や職場から通いやすいテストセンターを選べるため、移動時間を最小限に抑えられます。各テストセンターの設備や雰囲気は若干異なるため、可能であれば事前に場所を確認しておくとよいでしょう。

テストセンターの設備例

  • パソコン(キーボード、マウス付き)
  • 計算用紙と筆記用具(会場で貸与)
  • ロッカー(荷物保管用)
  • 待合スペース

テストセンターでは、受験に不要な荷物はロッカーに預けます。スマートフォンや時計も預ける必要があるため、試験時間の確認はパソコン画面に表示される時計を使います。

試験会場の検索方法

簿記2級の試験会場を検索する方法は、統一試験とネット試験で異なります。

統一試験の会場検索

  1. 日本商工会議所の公式ウェブサイトにアクセス
  2. 「商工会議所検索」から受験希望地の商工会議所を検索
  3. 各商工会議所のウェブサイトで試験情報を確認
  4. 試験会場の詳細は受験票で確認(申込後)

統一試験の場合、申込時には試験会場の詳細は分かりません。受験票が届いて初めて具体的な会場が判明するため、受験票を受け取ったらすぐにアクセス方法を確認しましょう。

ネット試験の会場検索

  1. 日商簿記公式サイトの「テストセンター検索」を利用
  2. 都道府県または市区町村で絞り込み
  3. 各テストセンターの住所、アクセス、実施日時を確認
  4. 空席状況をリアルタイムで確認

ネット試験の場合、申込時にテストセンターを自分で選択します。複数のテストセンターを比較して、以下の観点から選びましょう。

テストセンター選択のポイント

  • 自宅や職場からのアクセスの良さ
  • 受験希望日時に空席があるか
  • 駅から近いか、駐車場があるか
  • 受験者の口コミや評判(可能であれば)

東京23区は統一試験が廃止

2023年度から、東京23区では簿記2級の統一試験が廃止されました。これは東京商工会議所が下した決定で、今後東京23区内で簿記2級を受験する場合は、ネット試験のみが選択肢となります。

東京23区の受験方法

  • 統一試験:実施なし(廃止)
  • ネット試験:実施あり(23区内の複数テストセンターで受験可能)

東京23区在住で統一試験を希望する場合は、23区外の商工会議所(八王子、町田、立川など)で受験する必要があります。ただし、受験定員に余裕がある場合のみ受け付けてもらえるため、事前に各商工会議所に確認することをおすすめします。

この変更は、ネット試験の普及と受験者の利便性向上を目的としています。東京23区では多数のテストセンターが設置されているため、ネット試験を利用すれば自宅や職場から近い場所で、都合の良い日時に受験できます。

東京23区でネット試験を受験するメリット

  • 複数のテストセンターから選択可能
  • 平日・土日祝日ともに多数の実施枠
  • 即時合否判定で結果がすぐ分かる
  • 再受験もスムーズに可能

他の大都市圏でも同様の動きが見られる可能性があるため、最新の情報は各地の商工会議所で確認しましょう。

簿記2級の年間学習スケジュールの立て方

簿記2級の合格に向けては、試験日から逆算して計画的な学習スケジュールを立てることが重要です。必要な勉強時間は250~350時間程度とされていますが、簿記3級を取得済みかどうか、簿記の実務経験があるかどうかによって変動します。統一試験を目指す場合とネット試験を目指す場合でも、スケジュールの立て方が異なります。

効果的な学習スケジュールを立てるには、まず自分の現在のレベルを把握し、試験日までの期間を考慮して、無理のない計画を作成することが大切です。仕事や学校と両立しながら学習する場合は、毎日の学習時間を確保できるよう、生活リズムを見直すことも必要になります。

試験日から逆算した学習計画

簿記2級の学習計画は、試験日から逆算して立てることが効果的です。ゴールとなる試験日を明確にし、そこから必要な学習内容を各期間に割り振っていきます。

逆算学習計画の基本ステップ

  1. 試験日の決定:統一試験なら6月・11月・2月から選択、ネット試験なら目標日を設定
  2. 必要学習時間の算出:250~350時間が目安
  3. 学習期間の設定:3~6ヶ月が一般的
  4. 1日の学習時間を計算:総学習時間÷学習日数
  5. 学習内容の配分:インプット→アウトプット→総復習の流れ

学習期間別の1日あたり学習時間(300時間の場合)

学習期間総日数週5日学習毎日学習
3ヶ月90日4.3時間/日3.3時間/日
4ヶ月120日3.5時間/日2.5時間/日
6ヶ月180日2.9時間/日1.7時間/日

働きながら学習する場合は、平日1~2時間、休日3~4時間の学習時間を確保し、4~6ヶ月の学習期間を設定するのが現実的です。学生や学習時間を多く取れる方は、3~4ヶ月の短期集中も可能です。

必要な勉強時間(250〜350時間)

簿記2級の合格に必要な勉強時間は、一般的に250~350時間と言われています。ただし、この時間は目安であり、以下の要因によって大きく変動します。

勉強時間に影響する要因

  • 簿記3級の取得有無(3級取得済みなら250~300時間、未取得なら350~500時間)
  • 簿記の実務経験(経理経験があれば短縮可能)
  • 数学的な計算能力
  • 学習の効率性(テキストの質、理解度)

レベル別の必要学習時間

学習者のレベル必要時間期間の目安
簿記3級取得済み250~300時間3~4ヶ月
簿記初学者(3級未取得)350~500時間6~8ヶ月
経理実務経験あり200~250時間2~3ヶ月

簿記2級は、簿記3級の知識を前提として、工業簿記と商業簿記の応用問題が出題されます。3級を飛ばして2級から学習する場合は、3級の基礎学習に100~150時間を追加する必要があります。

学習時間を短縮するには、効率的な学習方法の選択が重要です。簿記2級の効果的な勉強方法では、科目別の対策と時間配分について詳しく解説しています。

統一試験を目指す場合のスケジュール(3〜6ヶ月)

簿記2級の統一試験を目指す場合、試験日が固定されているため、その日程に合わせた学習スケジュールを立てます。一般的には3~6ヶ月の学習期間を確保するのが理想的です。

4ヶ月学習スケジュールの例(11月試験を目指す場合)

1ヶ月目(7月):商業簿記の基礎学習

  • テキストで商業簿記の理論を学習
  • 基本的な仕訳問題を繰り返し練習
  • 簿記3級の復習(必要に応じて)

2ヶ月目(8月):工業簿記の基礎学習

  • テキストで工業簿記の理論を学習
  • 原価計算の基本パターンを習得
  • 問題集で基礎問題を解く

3ヶ月目(9月):応用問題と過去問演習

  • 商業簿記・工業簿記の応用問題
  • 過去問を時間を測って解く
  • 弱点分野の集中学習

4ヶ月目(10月~11月上旬):総復習と試験対策

  • 過去問・予想問題を繰り返し解く
  • 時間配分の練習(90分で全問解答)
  • 試験1週間前は総復習に集中

統一試験の場合、試験日が固定されているため「もう少し勉強してから」という延期ができません。そのため、計画的に学習を進め、試験日までに確実に仕上げる意識が重要です。

ネット試験を目指す場合のスケジュール

ネット試験を目指す場合、自分の学習進度に合わせて受験日を設定できます。そのため、統一試験よりも柔軟なスケジュール設計が可能です。

ネット試験の学習スケジュール戦略

短期集中型(2~3ヶ月)

  • 1日3~4時間の学習時間を確保できる方向け
  • 集中的にインプット→アウトプットを進める
  • 学習が仕上がった時点で速やかに受験

標準型(4~5ヶ月)

  • 1日1~2時間の学習時間を確保する方向け
  • 働きながら無理なく学習を進める
  • 過去問演習で合格レベルに達したら受験

じっくり型(6ヶ月以上)

  • 時間に余裕を持って確実に合格したい方向け
  • 基礎からしっかり理解を深める
  • 複数回の模擬試験で実力を確認してから受験

ネット試験のメリットを活かした学習法

  1. 学習の進捗に応じて受験日を調整できる
  2. 「あと1週間勉強したい」と思えば延期可能
  3. 不合格でもすぐに再受験できる
  4. 施行休止期間を避けて受験日を設定

ネット試験では、「過去問演習で安定して70点以上取れるようになったら受験する」という基準を設定するのが効果的です。統一試験のような外部期限がないため、自分で受験のタイミングを見極める判断力が求められます。

簿記2級の勉強時間に関してもっと詳しい記事はこちら
簿記2級の勉強時間|合格までの学習スケジュールと時間配分

簿記2級の効果的な勉強方法に関してもっと詳しい記事はこちら
簿記2級の効果的な勉強方法|科目別対策と学習の進め方

簿記2級の合格発表日と確認方法

簿記2級の合格発表は、統一試験とネット試験で大きく異なります。統一試験は試験日から約1~2ヶ月後に合格発表があり、ネット試験は試験終了直後に即時判定されます。合格発表の方法や合格証書の受け取り方も異なるため、受験前に確認しておきましょう。

合格発表日までの期間は、次の学習計画を立てる上でも重要です。統一試験の場合は結果が出るまで時間がかかるため、その間に次回受験の準備を始めるか、結果を待つか判断する必要があります。

統一試験の合格発表(約1〜2ヶ月後)

簿記2級の統一試験の合格発表は、試験日から約1~2ヶ月後に行われます。合格発表日は受験した商工会議所によって異なるため、受験票や商工会議所のウェブサイトで確認が必要です。

2025年度統一試験の合格発表時期の目安

試験回試験日合格発表の目安
第170回6月8日7月上旬~中旬
第171回11月16日12月中旬~下旬
第172回2026年2月22日3月下旬~4月上旬

合格発表の方法は商工会議所によって異なりますが、主に以下の方法があります。

合格発表の確認方法

  • 商工会議所の掲示板に合格者の受験番号を掲示
  • 商工会議所のウェブサイトで合格者番号を公開
  • 受験者全員に合否通知を郵送
  • 電話での合否確認(商工会議所によって対応が異なる)

合格者には後日、合格証書が郵送または窓口交付されます。合格証書の受け取り方法も商工会議所によって異なるため、合格発表時に案内される方法に従ってください。

ネット試験の合格発表(即時)

簿記2級のネット試験の最大の特徴は、試験終了後すぐに合否結果が分かることです。試験終了ボタンを押すと、その場で得点と合否判定が画面に表示されます。

ネット試験の即時判定の流れ

  1. 試験終了ボタンをクリック
  2. 採点が自動で実行される(数秒)
  3. 画面に得点と合否が表示される
  4. 試験監督者に結果を報告
  5. その場で合格証書を受け取る(合格の場合)

即時判定により、試験当日に合否が確定するため、次の行動をすぐに決められます。合格すればその日から「簿記2級取得者」として履歴書に記載でき、不合格の場合はすぐに再学習と再受験の計画を立てられます。

即時判定のメリット

  • 結果を待つストレスがない
  • 合格証書をその日に受け取れる
  • 不合格時の再受験計画をすぐ立てられる
  • モチベーションを維持しやすい

ネット試験では、試験終了後に成績票が印刷され、科目別の得点も確認できます。不合格の場合は、この成績票を見て弱点を把握し、再受験に向けた学習計画を立てましょう。

合格証書の発行と受け取り

簿記2級の合格証書は、統一試験とネット試験で発行と受け取りのタイミングが異なります。

統一試験の合格証書

  • 発行時期:合格発表から数週間後
  • 受け取り方法:郵送または商工会議所窓口での交付
  • 形式:紙の合格証書(A4サイズ程度)

統一試験の合格証書は、合格発表後に郵送されるか、商工会議所の窓口で受け取ります。受け取り方法は商工会議所によって異なるため、合格発表時の案内に従ってください。窓口交付の場合は、身分証明書と受験票を持参する必要があります。

ネット試験の合格証書

  • 発行時期:試験当日(即時)
  • 受け取り方法:テストセンターで直接受け取り
  • 形式:紙の合格証書

ネット試験では、試験終了後にテストセンターで合格証書を直接受け取れます。その場で発行されるため、郵送を待つ必要がありません。合格証書には、氏名、生年月日、合格日、認定番号などが記載されています。

合格証書の保管と活用

  • 就職・転職時の提出用にコピーを作成
  • 原本は大切に保管
  • 必要に応じて合格証明書を商工会議所で発行可能
  • 履歴書には「日商簿記検定2級 合格」と記載

不合格時の再受験について

簿記2級に不合格になった場合でも、何度でも再受験が可能です。再受験の方法は統一試験とネット試験で異なります。

統一試験の再受験

  • 次回試験(約4ヶ月後)に再度申込
  • 申込手続きは初回受験と同じ
  • 受験料を再度支払う必要がある
  • 前回の成績は引き継がれない

統一試験で不合格になった場合、次回試験まで約4ヶ月あります。この期間を有効活用し、弱点を克服してから再受験しましょう。前回の試験で感じた課題(時間配分、特定分野の理解不足など)を明確にし、重点的に学習することが大切です。

ネット試験の再受験

  • いつでも再受験可能(施行休止期間を除く)
  • 同じ日に再受験はできない(最低1日空ける)
  • 申込手続きは初回と同じ
  • 受験料を再度支払う必要がある

ネット試験の場合、不合格後すぐに再受験の計画を立てられます。成績票で弱点を確認し、集中的に学習してから再受験しましょう。ただし、準備不足のまま連続受験しても合格は難しいため、十分な学習期間を確保することが重要です。

再受験を成功させるポイント

  1. 前回の試験で間違えた問題を徹底的に復習
  2. 時間配分の改善(時間切れで解けなかった場合)
  3. 弱点分野の集中学習
  4. 新しい問題集や過去問で実力を確認
  5. 合格基準(70点)を安定してクリアできるまで練習

簿記2級の合格率に関してもっと詳しい記事はこちら
簿記2級の合格率推移|統一試験・ネット試験の傾向分析

簿記2級の試験日に関連するよくある質問(FAQ)

簿記2級の試験日程や受験に関して、多くの方が疑問に思う内容をQ&A形式でまとめました。受験方式の選択や申込期間、試験の難易度など、受験前に確認しておきたい重要な情報を解説します。

Q. 簿記2級の試験は年に何回ありますか?

簿記2級の試験回数は、受験方式によって異なります。統一試験(ペーパー試験)は年3回、6月・11月・2月の日曜日に実施されます。これは全国一斉に同じ日程で行われる従来型の試験です。

一方、ネット試験(CBT方式)は施行休止期間を除いて年間を通じて随時受験可能です。施行休止期間は統一試験の前後約2週間に設定されており、年に3回、それぞれ約2週間ずつあります。施行休止期間以外であれば、テストセンターの空席状況に応じて自由に受験日を選べます。

つまり、統一試験だけなら年3回、ネット試験を含めれば実質的にほぼ毎日受験機会があると言えます。自分の学習スタイルやスケジュールに合わせて、最適な受験方式を選びましょう。

Q. 簿記2級のネット試験はいつでも受けられますか?

簿記2級のネット試験は、施行休止期間を除いて年間を通じて受験可能です。施行休止期間は統一試験の前後約2週間に設定されており、2025年度は以下の期間が該当します。

  • 第1回:5月26日~6月9日
  • 第2回:11月4日~11月17日
  • 第3回:2026年2月10日~2月23日

これらの期間以外であれば、全国のテストセンターで受験できます。ただし、テストセンターごとに実施日と時間帯が異なるため、希望する日時に空席があるかを事前に確認する必要があります。都市部では平日・土日祝日ともに多くの実施枠がありますが、地方では週1~2回のみという場合もあります。

申込は受験希望日の3日前まで可能ですが、人気の日時(土日や夕方など)は早めに予約が埋まることがあります。確実に希望日に受験したい場合は、1~2週間前までに申込を済ませることをおすすめします。

Q. 簿記2級の申込期間はいつですか?

簿記2級の申込期間は、統一試験とネット試験で大きく異なります。

統一試験の申込期間は、試験日の約2ヶ月前から1ヶ月前までの約1ヶ月間です。例えば、11月試験なら9月上旬から10月上旬、6月試験なら4月上旬から5月上旬が申込期間となります。ただし、具体的な日程は受験する商工会議所によって異なるため、必ず各商工会議所のウェブサイトで確認してください。

ネット試験の申込期間は、受験希望日の3日前までです。インターネットから24時間いつでも申込でき、空席があれば最短3日後から受験できます。統一試験のような長い事前申込期間がないため、学習の進み具合に応じて柔軟に受験日を設定できます。

申込を忘れないよう、統一試験を希望する場合は申込開始日をカレンダーに登録しておくことをおすすめします。

Q. 簿記2級の統一試験とネット試験の難易度は違いますか?

簿記2級の統一試験とネット試験の難易度は、基本的に同等に設定されています。どちらも出題範囲、試験時間(90分)、合格基準(70点以上)は同じで、取得できる資格も同じ「日商簿記検定2級」です。

ただし、試験形式には以下のような違いがあります。

統一試験の特徴

  • 紙の問題用紙と解答用紙を使用
  • 過去問が豊富に公開されており対策しやすい
  • 試験問題は全国統一で同じ

ネット試験の特徴

  • パソコンで問題を読み、画面上で解答
  • 問題は受験ごとに異なる(問題プールから出題)
  • 計算や下書きは配布される計算用紙を使用

合格率のデータを見ると、2023年度では統一試験が約21%、ネット試験が約39%でした。ネット試験の合格率が高い理由は、学習が十分に仕上がった受験者が自分のタイミングで受験するためと考えられています。統一試験は日程が固定されているため、準備が不十分でも受験する方が含まれることが影響しています。

どちらの方式を選んでも、十分な学習時間を確保し、過去問や問題集で実力をつければ合格できます。パソコン操作に慣れている方はネット試験、紙とペンでの解答に慣れている方は統一試験が向いているでしょう。

Q. 簿記2級の受験料はいくらですか?

簿記2級の受験料は、統一試験・ネット試験ともに4,720円(税込)です。これは日本商工会議所が全国統一で定めている金額です。

ただし、ネット試験の場合は受験料4,720円に加えて、事務手数料550円(税込)が必要となります。そのため、ネット試験の実質的な費用は5,270円(税込)となります。

受験料の比較

試験方式受験料事務手数料合計
統一試験4,720円なし4,720円
ネット試験4,720円550円5,270円

支払方法は、クレジットカード、コンビニ払い、ペイジー、窓口払い(統一試験のみ)から選択できます。一度支払った受験料は、自己都合による欠席では返金されないため、確実に受験できる日程を選んで申込することが大切です。

簿記3級と2級を同日に併願する場合は、それぞれの受験料(3級2,850円+2級4,720円=計7,570円)が必要です。

Q. 簿記2級と3級は併願できますか?

簿記2級と3級の併願は可能です。統一試験では、同じ日の午前に3級、午後に2級という形で受験できます。ただし、ネット試験の場合は同日に複数の級を受験することはできません。

統一試験の併願

  • 同日受験:可能
  • 午前:簿記3級(9時頃開始)
  • 午後:簿記2級(13時頃開始)
  • 受験料:計7,570円(3級2,850円+2級4,720円)

併願のメリットは、一度に2つの級に挑戦できることです。「3級は確実に合格できそうだが、2級にも挑戦したい」という方や、「3級からしっかり学習したので、一気に2級まで取得したい」という方に適しています。

ただし、併願には注意点もあります。午前と午後の連続受験となるため、体力と集中力が必要です。また、3級の出来が気になって2級の試験に集中できなくなる可能性もあります。両方の試験に十分な準備ができている場合のみ、併願を検討しましょう。

ネット試験の場合

  • 同日併願:不可
  • 別日であれば受験可能
  • 3級合格後に2級を受験するのが一般的

なお、東京23区など統一試験が実施されていない地域では併願ができないため、ネット試験で別日に受験する必要があります。

Q. 簿記2級に落ちたらすぐに再受験できますか?

簿記2級に不合格になった場合、再受験は可能ですが、受験方式によってタイミングが異なります。

統一試験の再受験
統一試験で不合格になった場合、次回の統一試験(約4ヶ月後)まで待つ必要があります。例えば、6月試験で不合格なら次は11月試験、11月試験で不合格なら次は2月試験となります。この期間を利用して、弱点を克服し、十分な準備をしてから再受験しましょう。

ネット試験の再受験
ネット試験の場合、不合格後すぐに再受験の申込が可能です。ただし、同じ日に連続して受験することはできません。翌日以降であれば受験できるため、施行休止期間を除けば、いつでも再受験できます。

再受験する際の注意点として、受験料は再度全額支払う必要があります。また、準備不足のまま何度も受験しても合格は難しいため、前回の試験で間違えた分野を集中的に学習し、過去問で安定して70点以上取れるようになってから再受験することをおすすめします。

ネット試験の即時判定機能により、不合格の場合はその日のうちに弱点を把握できます。成績票を確認して、商業簿記と工業簿記のどちらが弱いかを分析し、効率的な再学習計画を立てましょう。

まとめ:簿記2級の試験日を確認して学習計画を立てよう

本記事では、簿記2級の試験日程について、2025年度の最新情報を交えて詳しく解説しました。重要なポイントを改めて確認しましょう。

  1. 統一試験は年3回、ネット試験は随時受験可能:統一試験は6月・11月・2月の年3回実施され、申込期間は試験日の約2ヶ月前から始まります。ネット試験は施行休止期間を除いて年間を通じて受験でき、最短3日後から受験可能です。
  2. 受験料は統一試験4,720円、ネット試験5,270円:統一試験の受験料は4,720円(税込)、ネット試験は受験料4,720円に事務手数料550円を加えた5,270円(税込)です。支払方法は複数から選択でき、キャンセル・返金は原則不可です。
  3. 学習時間250~350時間を目安に計画的に学習:簿記2級の合格には250~350時間の学習が必要です。統一試験を目指す場合は3~6ヶ月の学習期間を設定し、ネット試験を目指す場合は学習進度に応じて柔軟に受験日を設定しましょう。

簿記2級の試験日程を理解できたら、次は簿記2級の勉強時間と学習計画簿記2級の効果的な勉強方法を参考に、計画的に学習を進めることをおすすめします。また、簿記2級の合格率も確認して、自分に合った受験方式を選択しましょう。

本記事を通じて、簿記2級の試験日程と受験方法を理解いただけたはずです。自分のライフスタイルや学習スタイルに合った受験方式を選択し、計画的な学習で簿記2級合格を目指しましょう。

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