行政書士のおすすめ予備校・通信講座10選｜通学vs通信を徹底比較

行政書士試験の合格を目指すにあたって、独学にするか予備校・通信講座を利用するかは大きな分岐点です。合格率10〜13%という難関試験だからこそ、効率的な学習環境を整えることが合格への近道となります。しかし、アガルート、フォーサイト、TAC、LECなど多数の予備校・通信講座があり、「どこを選べばいいのか分からない」という声も多く聞かれます。さらに通学型の予備校とオンライン完結型の通信講座では、それぞれメリット・デメリットが異なります。

本記事では、行政書士試験対策の予備校・通信講座について、合格率・料金・サポート体制などを徹底比較し、あなたに最適な選択肢を提示します。

本記事と類似記事の違い

多くの予備校比較記事は表面的な情報の羅列に留まっていますが、本記事では10年以上の行政書士受験指導経験に基づき、各予備校の特徴を実践的な視点で解説しています。単なる料金比較ではなく、「初心者向け」「働きながら合格を目指す人向け」「短期合格を目指す人向け」など、目的別のおすすめ講座を明確に示している点が大きな違いです。

行政書士の予備校・通信講座の選び方｜5つのポイント

行政書士試験対策の予備校・通信講座を選ぶ際には、単に「有名だから」「安いから」という理由だけで決めるべきではありません。自分の学習スタイル、予算、目標とする合格時期などを総合的に考慮し、最適な講座を選ぶことが重要です。ここでは、予備校・通信講座を選ぶ際に必ず確認すべき5つのポイントを解説します。これらのポイントを押さえることで、後悔のない選択ができるでしょう。予備校選びは合否を左右する重要な決断となるため、各ポイントを慎重に検討してください。

予備校・通信講座選びのチェックリスト

• ✓ 合格率・合格実績が明確に公表されているか
• ✓ 講師の経歴と講義のサンプル動画を確認したか
• ✓ テキスト・問題集の質と最新法令対応を確認したか
• ✓ 料金と提供される内容のバランスは適切か
• ✓ 質問対応・添削指導などのサポート体制は充実しているか
• ✓ 無料体験や資料請求で実際の内容を確認したか
• ✓ 合格者の口コミ・評判を複数確認したか
• ✓ 自分の学習スタイル（通学・通信・独学サポート）に合っているか

行政書士予備校の選び方①合格率・合格実績を確認

予備校・通信講座を選ぶ上で最も重要な指標の一つが合格率・合格実績です。ただし、合格率の公表方法は予備校によって異なり、単純比較は困難です。アガルートは「演習総合講義を受講した方の合格率46.82%（2023年度）」、フォーサイトは「バリューセット受講生の合格率45.45%（2023年度）」、TACは「2023年度本科生の合格率66.2%」と公表していますが、これらの数値の母数や算出方法は各社で異なります。全国平均の合格率が10〜13%程度であることを考えると、これらの数値は非常に高いと言えますが、受講生全員を母数としているのか、一定の条件を満たした受講生のみを母数としているのかで意味合いが大きく変わります。

合格率が非公開の予備校も多数ありますが、これは必ずしも実績が低いことを意味しません。LECや伊藤塾のように長年の実績があり、毎年多数の合格者を輩出している予備校もあります。合格率以外にも、「合格者数」「合格体験記の数」「講師の実績」などから総合的に判断することが重要です。また、予備校の公式サイトに掲載されている合格者の声や合格体験記を読むことで、実際の学習イメージや講座の有効性を把握できます。数値だけでなく、質的な情報も併せて確認しましょう。

行政書士予備校の選び方②講師の質と講義のわかりやすさ

講師の質は学習効果に直結する重要な要素です。特に法律初学者にとって、分かりやすく体系的に教えてくれる講師に出会えるかどうかが合格への鍵となります。優れた講師の条件として、「法律の本質を理解している」「初学者目線で説明できる」「合格に必要な知識と不要な知識を明確に区別できる」「モチベーション維持のサポートができる」などが挙げられます。特に行政書士試験は出題範囲が広いため、メリハリのある講義ができる講師を選ぶことが重要です。

多くの予備校では、各講師の紹介動画やサンプル講義を公式サイトで公開しています。必ず申し込み前にこれらの動画を視聴し、自分に合った講義スタイルかどうかを確認しましょう。講師との相性は個人差が大きいため、「人気講師だから」という理由だけで選ぶのではなく、実際に自分が聞いて理解しやすいかを重視してください。また、LECや伊藤塾のように複数の講師が在籍している予備校では、講師を選択できる場合もあります。資料請求や無料体験を活用し、必ず事前確認することをおすすめします。

行政書士予備校の選び方③教材の質とカリキュラム

教材の質とカリキュラムの体系性は、学習効率に大きく影響します。行政書士試験は法令科目（憲法・行政法・民法・商法・基礎法学）と一般知識科目（政治・経済・社会・情報通信・個人情報保護・文章理解）で構成され、出題範囲が非常に広いため、効率的に学習できる教材とカリキュラムが必要です。特に重要なのは、「最新の法改正に対応しているか」「図表やイラストが豊富で理解しやすいか」「過去問分析に基づいた重要論点の絞り込みがされているか」「インプットとアウトプットのバランスが適切か」という点です。

大手予備校の多くは独自のオリジナルテキストを使用しており、長年の指導ノウハウが詰め込まれています。一方、通信講座専門のスタディングやアガルートは、デジタル教材に特化し、スマホやタブレットで効率的に学習できる工夫がされています。また、カリキュラムについては、初学者向けの基礎講座から始まり、過去問演習、答練、模試まで段階的に実力を養成できる構成になっているかを確認しましょう。特に働きながら合格を目指す方は、1日の学習時間が限られるため、コンパクトで無駄のないカリキュラムを選ぶことが重要です。行政書士の勉強時間を参考に、自分の学習可能時間とカリキュラムの総学習時間を照らし合わせて検討しましょう。

行政書士予備校の選び方④受講料とコストパフォーマンス

受講料は予備校選びにおいて現実的に重要な要素です。行政書士の予備校・通信講座の料金相場は、通信講座で3〜10万円程度、通学型予備校で10〜20万円程度と幅があります。最安値はスタディングの34,980円から、最高値は大手予備校の通学コースで25万円程度までとなっています。しかし、単純に安い講座を選べば良いというわけではありません。重要なのは、提供される内容と料金のバランス、つまりコストパフォーマンスです。

料金を比較する際は、「基礎講座だけでなく過去問演習や答練も含まれているか」「質問対応や添削指導などのサポートがあるか」「教材費は別途必要か、受講料に含まれているか」「模試の受験料は含まれているか」などを確認しましょう。例えば、スタディングは34,980円と格安ですが、質問対応が別途オプション（チケット制）となっています。一方、アガルートは料金がやや高めですが、質問回数無制限で、合格すれば全額返金または合格祝い金がもらえる特典があります。また、厚生労働大臣指定の教育訓練給付金対象講座であれば、受講料の20%（最大10万円）が戻ってくるため、実質負担額で比較することも重要です。自分の予算と必要なサポートレベルを考慮し、総合的にコストパフォーマンスの高い講座を選びましょう。

行政書士予備校の選び方⑤サポート体制と質問対応

学習を進める中で生じる疑問を迅速に解決できるサポート体制は、合格への大きな助けとなります。特に法律初学者にとって、分からない箇所をそのままにしておくと理解が進まず、学習効率が大きく低下します。予備校・通信講座のサポート体制として確認すべき点は、「質問対応の方法（メール・電話・対面）」「質問回答までの期間」「質問回数の制限」「添削指導の有無」「学習カウンセリングの有無」などです。

通学型予備校の最大のメリットは、講師に直接質問できることです。講義後に質問時間が設けられており、その場で疑問を解決できます。一方、通信講座は質問がメールやオンラインフォーム経由となりますが、アガルートやフォーサイトは質問回数無制限で、回答も丁寧だと評判です。LECやTACは通学・通信の両方に対応しており、通信生でも校舎で質問できる制度があります。また、クレアールは担任制を採用しており、学習スケジュールの相談や進捗管理もサポートしてくれます。自分の学習スタイルや性格（質問しやすいタイプか、一人で進められるタイプか）を考慮し、必要なサポートレベルを見極めましょう。初学者や学習に不安がある方は、サポートが手厚い講座を選ぶことをおすすめします。

行政書士のおすすめ通信講座TOP5｜オンライン特化型

ここからは、オンライン学習に特化した通信講座のおすすめTOP5を紹介します。通信講座の最大のメリットは、時間と場所を選ばずに学習できること、そして通学型予備校と比較して料金が安いことです。仕事や育児で忙しい社会人、地方在住で近くに予備校がない方、自分のペースで効率的に学習したい方に最適です。各講座の合格率、料金、特徴を詳しく解説しますので、自分に合った通信講座を見つけてください。

おすすめ通信講座比較表

順位	講座名	合格率	料金（税込）	特徴	おすすめな人
1位	アガルート	46.82%	184,800円〜	全額返金特典あり	高い合格率と手厚いサポート重視
2位	フォーサイト	45.45%	54,800円〜	eラーニング充実	バランスの良い講座を求める人
3位	スタディング	非公開	34,980円〜	スマホ完結型	コスパ重視・隙間時間学習
4位	ユーキャン	非公開	63,000円	添削指導10回	初心者・通信教育大手の安心感
5位	クレアール	非公開	140,000円〜	非常識合格法	効率重視・担任サポート希望

行政書士通信講座No.1｜アガルート（合格率46.82%・全額返金特典）

アガルートは2015年設立の比較的新しいオンライン予備校ですが、行政書士講座において圧倒的な合格率46.82%（2023年度）を誇り、全国平均の約4.13倍という驚異的な実績を上げています。最大の特徴は、合格すれば受講料が全額返金される「合格特典制度」です。合格体験記の提出と合格者インタビューへの出演を条件に、全額返金または合格祝い金5万円のいずれかを選択できます。この制度により、実質無料で受講できる可能性があるため、本気で合格を目指す方にとって非常に魅力的です。

講義は中山祐介講師（元大手予備校講師）や豊村慶太講師が担当し、法律初学者でも理解しやすい丁寧な解説が評判です。特に中山講師の講義は「分かりやすい」「暗記ではなく理解できる」と受講生から高評価を得ています。教材は全てフルカラーテキストで、図表やイラストが豊富に使われており視覚的に理解しやすい構造です。また、質問制度は回数無制限で、Facebookグループでの質問も可能。通常1〜2日で丁寧な回答が返ってきます。

料金は入門総合講義（フル）が184,800円、入門総合カリキュラム（フル）が238,000円と、通信講座の中ではやや高めですが、内容の充実度と合格特典を考慮すればコストパフォーマンスは非常に高いと言えます。教育訓練給付金制度の対象講座もあり、最大20%が戻ってきます。「高い合格率」「手厚いサポート」「全額返金の可能性」という三拍子揃った講座を求める方に最もおすすめです。

行政書士通信講座No.2｜フォーサイト（合格率45.45%・eラーニング充実）

フォーサイトは通信教育専門の老舗企業で、行政書士講座の合格率45.45%（2023年度）と、アガルートに次ぐ高い実績を誇ります。全国平均の約4倍という数値は、教材とeラーニングシステムの質の高さを物語っています。最大の特徴は「ManaBun」という独自のeラーニングシステムです。スマホ・タブレット・PCのどれでも学習でき、講義動画の視聴、デジタルテキスト、過去問演習、スケジュール管理など、学習に必要な全ての機能が1つのアプリに集約されています。通勤時間や昼休みなどの隙間時間を活用した学習に最適です。

講義は福澤繁樹講師が担当し、分かりやすさに定評があります。テキストはフルカラーで図表が豊富、要点が整理されており記憶に残りやすい構成です。また、フォーサイトの教材は「合格点主義」を掲げており、満点を目指すのではなく合格に必要な知識に絞り込んでいる点が特徴です。出題頻度の高い論点を重点的に学習するため、効率的に合格レベルに到達できます。

料金は、バリューセット1（基礎+過去問）が54,800円、バリューセット2（基礎+過去問+直前対策）が76,800円、バリューセット3（基礎+過去問+直前対策+答練）が94,800円と、複数のプランから選択できます。不合格だった場合の全額返金保証制度（バリューセット3のみ・条件あり）もあり、リスクを抑えて受講できます。教育訓練給付金制度も利用可能です。「高い合格率」「使いやすいeラーニング」「適正価格」のバランスが取れた講座を求める方におすすめです。

行政書士通信講座No.3｜スタディング（34,980円～・スマホ完結）

スタディングは「学びやすく、わかりやすく、続けやすい」をコンセプトに、徹底的に無駄を削ぎ落としたオンライン完結型の講座です。最大の特徴は、業界最安値クラスの34,980円という圧倒的な低価格です。通信講座の相場が5〜10万円程度であることを考えると、半額以下の料金設定となっています。この低価格を実現できる理由は、校舎を持たない完全オンライン型であること、紙のテキストを省略しデジタル教材に特化していること、そして広告宣伝費を抑えていることです。

スタディングの学習システムは全てスマホで完結します。1講義は30分程度に細分化されており、通勤時間や昼休みなどの隙間時間を活用した学習に最適です。講義動画は1.5倍速・2倍速再生が可能で、復習時には倍速で効率的に学習できます。また、「スマート問題集」「過去問セレクト講座」「13年分テーマ別過去問集」など、アウトプット教材も充実しています。AIによる学習サポート機能「AIマスター」も搭載されており、自分の理解度に応じた問題を出題してくれます。

ただし、低価格ゆえにサポート面では制限があります。質問対応は別途有料のチケット制（Q&Aサービス：1回1,500円）となっており、無制限に質問できるわけではありません。また、紙のテキストは有料オプション（13,200円）です。合格率も非公開となっています。それでも「とにかく費用を抑えたい」「隙間時間を活用して効率的に学習したい」「自分で調べながら進められる」という方には最適な選択肢です。行政書士のおすすめ通信講座の中でも特にコストパフォーマンスを重視する方に人気があります。

行政書士通信講座No.4｜ユーキャン（認知度抜群・初心者向け）

ユーキャンは通信教育業界の最大手で、圧倒的な知名度と60年以上の実績があります。行政書士講座は、法律初学者でも無理なく学習できるよう設計されており、「初めて法律を学ぶ方」に特におすすめです。最大の特徴は、紙のテキストと添削指導を中心とした「学習の王道スタイル」です。デジタル教材が主流の現代において、あえて紙のテキストと手書きの添削にこだわっている点が、特に中高年層から支持されています。

教材はイラストや図表が豊富なフルカラーテキストで、法律用語や難解な概念も分かりやすく解説されています。また、テキストの余白にメモを書き込めるため、自分だけのオリジナルテキストを作り上げることができます。添削指導は全10回あり、記述式問題の対策に有効です。講師による丁寧な添削コメントが返ってくるため、自分の弱点を客観的に把握できます。また、質問は1日3問までメールまたは郵送で受け付けており、初学者の疑問にも丁寧に対応してくれます。

料金は63,000円（一括払い）で、分割払いも可能です。教育訓練給付金制度の対象講座のため、条件を満たせば最大20%が戻ってきます。標準学習期間は6ヶ月ですが、受講開始から試験月までが標準学習期間に満たない場合、次年度の試験月まで指導サービスを延長できる「継続サポート制度」があり、万が一不合格でも安心です。「大手の安心感」「紙のテキストで学習したい」「添削指導を受けたい」「法律初学者で不安がある」という方に最適です。

行政書士通信講座No.5｜クレアール（コスパ最強・非常識合格法）

クレアールは、独自の学習メソッド「非常識合格法」で知られる資格試験専門の予備校です。「非常識合格法」とは、満点を目指すのではなく、合格に必要な範囲だけを徹底的に学習する効率重視の学習法です。出題頻度の低い論点は思い切って捨て、頻出論点を繰り返し学習することで、短期間での合格を目指します。この学習法は、仕事や育児で学習時間が限られている社会人に特に適しています。

講義は杉田徹講師と竹原健講師が担当し、特に杉田講師の「単元別講義」は初学者でも分かりやすいと評判です。また、「Vラーニングシステム」により、通常速・1.5倍速・2倍速で講義を視聴でき、復習時には倍速で効率的に学習できます。テキストは2色刷りでシンプルですが、合格に必要な情報が厳選されています。

クレアールの大きな特徴は「担任制」です。専任の担任が学習スケジュールの相談や進捗管理をサポートしてくれるため、モチベーション維持に不安がある方でも安心です。質問もメールや電話で無制限に対応しており、疑問をすぐに解決できます。また、「安心保証プラン」を選択すれば、万が一不合格でも翌年度も継続してサポートを受けられます。

料金は、カレッジコース（初学者向け）が140,000円前後、中上級コース（学習経験者向け）が100,000円前後です。ただし、クレアールは頻繁に割引キャンペーンを実施しており、早期申込割引や期間限定割引で30〜40%オフになることも多いため、公式サイトで最新の価格を確認することをおすすめします。教育訓練給付金制度も利用可能です。「効率重視で短期合格を目指したい」「担任のサポートが欲しい」「割引価格で質の高い講座を受講したい」という方におすすめです。

行政書士のおすすめ大手予備校TOP5｜通学・通信両対応

ここからは、通学と通信の両方に対応している大手予備校のおすすめTOP5を紹介します。大手予備校の最大のメリットは、長年の指導実績に裏打ちされた充実したカリキュラムと、対面での質問対応や仲間との切磋琢磨ができる学習環境です。「一人では学習を継続できる自信がない」「対面で講師に質問したい」「強制力のある環境で学習したい」という方には、大手予備校の通学コースが最適です。

大手予備校比較表

順位	予備校名	合格率	料金（通学）	料金（通信）	特徴
1位	TAC	66.2%	215,000円〜	198,000円〜	合格率最高・38年超の実績
2位	LEC	非公開	235,000円〜	215,000円〜	業界最大手・講師陣充実
3位	伊藤塾	非公開	208,000円〜	208,000円〜	法律専門・平林勉講師
4位	資格の大原	非公開	193,000円〜	193,000円〜	通学環境充実
5位	資格スクエア	非公開	–	165,000円	オンライン予備校・森T

行政書士大手予備校No.1｜TAC（合格率66.2%・38年超の実績）

TACは1980年設立の資格試験予備校の最大手で、行政書士講座においても38年を超える指導実績があります。2023年度の合格率は本科生で66.2%と、公表されている中では最高水準です。この圧倒的な合格率の秘訣は、長年蓄積された合格ノウハウと、徹底的に練り上げられたカリキュラムにあります。TACの教材は過去の出題傾向を徹底分析し、頻出論点を重点的に学習できるよう構成されています。

講義は、神田理生講師、小池昌三講師など、多数のベテラン講師が担当しています。講師は担当制となっており、基礎講義から答練まで一貫して同じ講師が指導するため、学習の連続性が保たれます。また、全国に直営校が30校以上あり、どの校舎でも受講可能な「振替出席制度」や、欠席した講義をWebで視聴できる「Web+音声DLフォロー」など、社会人でも通いやすいサポート体制が整っています。

料金は、プレミアム本科生Plus（通学）が215,000円、プレミアム本科生Plus（Web通信）が198,000円です。やや高額ですが、基礎講義・過去問演習・答練・全国公開模試など、合格に必要な全てが含まれています。教育訓練給付金制度の対象講座のため、条件を満たせば最大20%が戻ってきます。「最高水準の合格率」「充実したカリキュラム」「全国どこでも通える」という大手予備校ならではの安心感を求める方に最もおすすめです。TAC行政書士講座の評判も合わせて確認すると良いでしょう。

行政書士大手予備校No.2｜LEC（業界最大手・講師陣充実）

LECは法律系資格に強い予備校として知られ、行政書士講座においても業界トップクラスの実績を誇ります。合格率は非公開ですが、毎年多数の合格者を輩出しており、合格体験記も豊富に掲載されています。LECの最大の強みは、充実した講師陣です。横溝慎一郎講師、野畑淳史講師、黒沢怜央講師など、実力派の講師が多数在籍しており、自分に合った講師を選択できます。講師ごとに講義スタイルや重点ポイントが異なるため、複数の講師のサンプル講義を視聴し、自分に合った講師を見つけることができます。

LECのもう一つの特徴は、カリキュラムの豊富さです。初学者向けの「パーフェクトコース」から学習経験者向けの「スピードマスターコース」、直前対策に特化した「ファイナル模試」など、自分のレベルと目的に応じたコースを選択できます。また、「通学+Web」の併用受講ができるコースもあり、普段は通学で、欠席時や復習時はWebで視聴するという柔軟な学習スタイルが可能です。

料金は、パーフェクトコース（通学）が235,000円前後、パーフェクトコース（Web）が215,000円前後です。LECも教育訓練給付金制度の対象講座があります。また、LECは早期申込割引や再受講割引など、各種割引制度が充実しているため、タイミングによっては2〜3割引で受講できることもあります。「自分に合った講師を選びたい」「柔軟な学習スタイルで受講したい」「豊富なカリキュラムから選択したい」という方におすすめです。LEC行政書士講座の評判も参考にしてください。

行政書士大手予備校No.3｜伊藤塾（法律専門・カリスマ講師）

伊藤塾は司法試験予備校として設立され、法律系資格に特化した専門予備校です。「法律の伊藤塾」として高い評価を得ており、行政書士講座でも本格的な法律教育を受けることができます。最大の特徴は、平林勉講師による「本物の法律理解」を重視した講義です。平林講師は「暗記ではなく理解」をモットーに、法律の本質から丁寧に解説するスタイルで、多くの合格者を輩出しています。特に法律初学者にとって、表面的な暗記ではなく本質から理解できる講義は、応用問題への対応力を養います。

伊藤塾のカリキュラムは「基本講義→演習→答練→模試」という王道の流れで構成されており、段階的に実力を養成できます。テキストは「合格テキスト」と呼ばれるオリジナル教材で、図表や事例が豊富に盛り込まれています。また、「合格カード」という暗記用教材も提供されており、隙間時間に重要事項を復習できます。

伊藤塾は通学と通信の料金が同額で、行政書士合格講座（初学者向け）が208,000円です。通学でも講義はWebで視聴できる「マイページシステム」があり、欠席時や復習時に活用できます。教育訓練給付金制度の対象講座もあります。また、伊藤塾には「パーソナルトレーナー講師制度」があり、専属の講師が学習相談や質問対応をしてくれるオプションもあります（別途料金）。「本質的な法律理解を身につけたい」「カリスマ講師の講義を受けたい」「法律初学者だがしっかり実力をつけたい」という方におすすめです。伊藤塾行政書士講座の評判も確認してみましょう。

行政書士大手予備校No.4｜資格の大原（通学メイン・教室充実）

資格の大原は、簿記・税理士などの会計系資格で高い実績を誇る予備校ですが、行政書士講座も充実しています。大原の最大の特徴は、通学環境の充実度です。全国に30校以上の直営校があり、どの校舎も駅から近く通いやすい立地です。また、自習室が充実しており、講義のない日でも集中して学習できる環境が整っています。「自宅では集中できない」「図書館は落ち着かない」という方にとって、自習室が自由に使える予備校は大きなメリットです。

大原の講義は、黒板とテキストを使った対面授業を重視しており、「教室での学び」を大切にしています。講師は受験指導のプロフェッショナルで、初学者でも理解しやすい丁寧な解説が特徴です。また、クラス担任制を採用しており、学習の進捗管理や相談に対応してくれます。通学生は講義後に講師に直接質問できるため、疑問をその場で解決できます。

料金は、行政書士合格コース（教室通学）が193,000円、Web通信が193,000円で、通学と通信が同額です。大原も教育訓練給付金制度の対象講座があります。また、大原生は全国模試「大原行政書士公開模試」を無料で受験できます。「通学を中心に学習したい」「自習室を活用したい」「クラス担任のサポートが欲しい」「会計系の知識もあるので大原の教育メソッドに興味がある」という方におすすめです。

行政書士大手予備校No.5｜資格スクエア（オンライン予備校・森T）

資格スクエアは、「IT×脳科学」を活用した次世代型のオンライン予備校です。元LEC講師の森広志講師（通称：森T）が主宰しており、司法試験・予備試験の指導で高い評価を得ています。行政書士講座でも森T独自の「7回転学習法」を採用しており、効率的に知識を定着させることができます。7回転学習法とは、同じ範囲を7回繰り返すことで、短期記憶を長期記憶に変換する学習法です。

資格スクエアの講義は全てオンラインで完結し、AI学習システム「資格スクエアクラウド」を使用します。このシステムは、受講生の学習進捗や理解度を分析し、最適な学習プランを提案してくれます。また、オンライン上で講義の視聴、テキストの閲覧、問題演習、質問など、全ての学習を一元管理できます。脳科学に基づいた復習タイミングの通知機能もあり、効率的に知識を定着させることができます。

料金は、行政書士講座が165,000円と、大手予備校の中では比較的リーズナブルです。ただし、資格スクエアは完全オンライン型のため、通学や対面での質問はできません。質問はオンライン上で行い、森T本人または講師陣が回答します。「最新のオンライン学習システムで学びたい」「森T の講義を受けたい」「脳科学に基づいた効率的な学習法に興味がある」という方におすすめです。

行政書士の予備校・通信講座を料金で比較

行政書士の予備校・通信講座を選ぶ際、料金は重要な判断材料の一つです。しかし、単純に「安ければ良い」というわけではありません。重要なのは、料金と提供される内容のバランス、つまりコストパフォーマンスです。ここでは、主要な予備校・通信講座の料金を比較し、料金相場や安い順ランキング、さらに受講料の一部が戻ってくる教育訓練給付金制度についても解説します。自分の予算と必要なサポートレベルを考慮し、最適な講座を選びましょう。

行政書士予備校の料金相場｜3～20万円

行政書士の予備校・通信講座の料金相場は、講座の内容やサポート体制によって大きく異なります。大きく分けると、「格安通信講座（3〜5万円）」「標準的な通信講座（5〜10万円）」「充実した通信講座（10〜15万円）」「大手予備校の通学コース（15〜25万円）」という4つのゾーンに分類できます。

格安通信講座の代表はスタディングで、34,980円からという圧倒的な低価格です。ただし、質問対応が有料オプションだったり、紙のテキストが別料金だったりと、サポート面では制限があります。標準的な通信講座では、フォーサイトが54,800円〜、ユーキャンが63,000円と、5〜7万円程度が相場です。これらは教材の質とサポート体制のバランスが取れており、コストパフォーマンスが高いと言えます。

充実した通信講座では、アガルートが184,800円〜、クレアールが140,000円前後（割引後）と、10万円台半ばから後半が相場です。これらは質問回数無制限、添削指導、担任制など、手厚いサポートが含まれています。大手予備校の通学コースでは、TACが215,000円、LECが235,000円と、15〜25万円程度が相場です。通学コースは対面での質問や自習室の利用など、通学ならではのメリットがあります。自分の予算と必要なサポートレベルを天秤にかけ、納得できる範囲で選択しましょう。

行政書士予備校の安い順ランキングTOP5

料金面でのコストパフォーマンスを重視する方のために、主要な予備校・通信講座を安い順にランキングしました。ただし、安いからといって質が低いわけではなく、各講座には独自の強みがあります。自分の学習スタイルや必要なサポートレベルと照らし合わせて選びましょう。

料金が安い予備校・通信講座ランキング

順位	講座名	料金（税込）	主な内容	注意点
1位	スタディング	34,980円〜	基礎講座+過去問+問題演習	質問対応が有料・紙テキスト別途
2位	フォーサイト	54,800円〜	基礎+過去問+eラーニング	バリューセット1の価格
3位	ユーキャン	63,000円	基礎+添削10回+質問対応	デジタル教材は限定的
4位	クレアール	約100,000円	基礎+過去問+答練+担任制	割引適用後の価格・定価は140,000円
5位	資格スクエア	165,000円	基礎+過去問+AI学習システム	オンライン完結型

第1位はスタディングの34,980円で、業界最安値です。スマホ完結型で隙間時間を活用した学習に最適ですが、質問対応が別途有料（1回1,500円）である点は注意が必要です。第2位はフォーサイトのバリューセット1で54,800円。高い合格率と充実したeラーニングシステムを考慮すると、コストパフォーマンスは非常に高いと言えます。

第3位はユーキャンの63,000円で、添削指導10回と質問対応が含まれています。大手通信教育会社の安心感も魅力です。第4位はクレアールの約100,000円（割引適用後）で、定価は140,000円ですが、頻繁に割引キャンペーンが実施されています。担任制や質問無制限など、サポートが手厚い点が特徴です。第5位は資格スクエアの165,000円で、AI学習システムと森T の講義が魅力です。

料金だけでなく、「自分に必要なサポートが含まれているか」「学習スタイルに合っているか」も考慮して選びましょう。行政書士を独学で目指す方法と比較しながら検討するのも良いでしょう。

行政書士予備校の教育訓練給付金対象講座一覧

教育訓練給付金制度は、厚生労働大臣が指定する講座を受講・修了し、一定の条件を満たした場合に、受講料の20%（最大10万円）がハローワークから支給される制度です。雇用保険に1年以上加入している方（または過去に加入していた方で退職後1年以内の方）が対象となります。行政書士の予備校・通信講座の多くが教育訓練給付金の対象となっており、実質的な負担額を大きく減らすことができます。

教育訓練給付金対象の主な講座

予備校・講座名	対象コース	定価	給付額（20%）	実質負担額
TAC	プレミアム本科生Plus	215,000円	43,000円	172,000円
LEC	パーフェクトコース	235,000円	47,000円	188,000円
伊藤塾	行政書士合格講座	208,000円	41,600円	166,400円
アガルート	入門総合カリキュラム	238,000円	47,600円	190,400円
フォーサイト	バリューセット2	76,800円	15,360円	61,440円
ユーキャン	行政書士講座	63,000円	12,600円	50,400円
クレアール	カレッジコース	140,000円前後	28,000円前後	112,000円前後

教育訓練給付金を受給するには、受講開始前にハローワークで「教育訓練給付金支給要件照会」を行い、自分が対象者かどうかを確認する必要があります。また、受講修了後に「教育訓練給付金支給申請書」をハローワークに提出する必要があります。詳細な手続きや条件については、最寄りのハローワークに問い合わせるか、厚生労働省のホームページで確認しましょう。教育訓練給付金を活用すれば、大手予備校の充実した講座も実質的な負担額を抑えて受講できます。

行政書士の予備校・通信講座を合格率で比較

合格率は予備校・通信講座の実績を示す重要な指標ですが、公表状況や算出方法は各社で異なるため、単純比較は困難です。合格率が高いからといって必ずしも自分に合った講座とは限りませんし、合格率が非公開だからといって質が低いわけでもありません。ここでは、合格率を公表している予備校のランキングと、合格率が非公開の理由、そして合格率以外の実績の見方について解説します。総合的に判断することで、より適切な予備校選びができるでしょう。

行政書士予備校の合格率ランキング｜TAC・アガルート・フォーサイト

行政書士試験の全国平均合格率は例年10〜13%前後で推移していますが、予備校の合格率はこれを大きく上回っています。ただし、合格率を公表している予備校は限られており、また算出方法も統一されていないため、あくまで参考値として捉える必要があります。

合格率を公表している予備校ランキング（2023年度）

順位	予備校名	合格率	全国平均との比較	算出条件
1位	TAC	66.2%	約5.8倍	プレミアム本科生Plus受講生
2位	アガルート	46.82%	約4.1倍	演習総合講義受講生
3位	フォーサイト	45.45%	約4.0倍	バリューセット受講生

TACの66.2%という合格率は驚異的な数値ですが、これは「プレミアム本科生Plus」という上位コースの受講生に限定した数値です。アガルートの46.82%は「演習総合講義を受講した方」、フォーサイトの45.45%は「バリューセット受講生」の合格率となっています。これらの数値は、一定の条件を満たした受講生を母数としているため、全受講生の合格率とは異なる可能性があります。

また、合格率の算出には「アンケート回答者のみを母数とする方法」「修了証を発行した受講生を母数とする方法」など、様々な方法があります。そのため、合格率の数値だけでなく、「どのような条件で算出されたか」も確認することが重要です。それでも、全国平均の4〜6倍という数値は、予備校の教材とカリキュラムの質の高さを示していると言えるでしょう。行政書士試験の詳細と合わせて確認すると、より理解が深まります。

行政書士予備校の合格率が非公開の理由

LECや伊藤塾、資格の大原など、多くの大手予備校は合格率を公表していません。これには主に3つの理由があります。第一に、正確な合格率の算出が困難であることです。予備校の受講生全員が試験を受験するわけではなく、また受験しても予備校に結果を報告しない方も多いため、正確な母数を把握できません。アンケート回答者のみを母数とすると、合格者の方が積極的に回答する傾向があるため、実際より高い合格率になる可能性があります。

第二に、合格率の数値が一人歩きするリスクがあることです。合格率は算出条件によって大きく変動するため、誤解を招く可能性があります。例えば、「全受講生の合格率」と「最上位コース受講生の合格率」では大きな差が出ます。予備校としては、誤解を避けるために非公開とする判断もあります。

第三に、合格率よりも合格者数を重視する考え方です。LECや伊藤塾は毎年数百名規模の合格者を輩出しており、合格者数では業界トップクラスです。合格率が50%でも合格者が50名の予備校より、合格率が非公開でも合格者が500名の予備校の方が、実績としては信頼できるという考え方もあります。合格率が非公開だからといって質が低いわけではなく、長年の実績や合格者の声から総合的に判断することが重要です。

行政書士予備校の合格者数・合格体験記での実績比較

合格率が非公開の予備校については、合格者数や合格体験記の数から実績を推測することができます。LECや伊藤塾、資格の大原などの大手予備校は、毎年数百名から千名以上の合格者を輩出していると推測されます。これらの予備校の公式サイトには、多数の合格体験記が掲載されており、受講生のリアルな声を確認できます。

合格体験記を読む際のポイントは、「どのような学習スタイルで合格したか」「どの教材が役立ったか」「どのくらいの期間で合格したか」「講師やサポート体制の評価」などです。複数の合格体験記を読むことで、その予備校の特徴や強みが見えてきます。例えば、「働きながら1年で合格できた」という体験記が多ければ、社会人向けのカリキュラムが充実していると判断できます。

また、合格者の属性（年齢、職業、学習経験）も参考になります。自分と似た属性の方の合格体験記を読むことで、よりリアルな学習イメージを持つことができます。合格率の数値だけでなく、合格者の生の声から総合的に判断することで、より適切な予備校選びができるでしょう。行政書士試験の合格発表後には多くの合格体験記が公開されるので、その時期に情報収集するのもおすすめです。

行政書士は通学（予備校）と通信講座どちらがおすすめ?

行政書士試験の学習方法を選ぶ際、通学型の予備校と通信講座のどちらを選ぶかは重要な分岐点です。それぞれにメリット・デメリットがあり、自分のライフスタイルや学習スタイル、性格に合った選択をすることが重要です。ここでは、通学と通信のメリット・デメリットを詳しく比較し、どちらがおすすめかを解説します。結論から言えば、多くの社会人受験生には通信講座がおすすめですが、通学が向いている人もいます。自分の状況と照らし合わせて判断しましょう。

通学vs通信の比較表

項目	通学（予備校）	通信講座
料金	15〜25万円	3〜15万円
学習場所	固定（校舎）	自由（どこでも）
学習時間	固定（講義時間）	自由（自分のペース）
質問対応	対面で即時	メール・電話（1〜2日後）
強制力	高い	低い（自己管理必要）
仲間との交流	あり	基本的になし
講義の聞き直し	制限あり	何度でも可能
おすすめな人	強制力が必要・対面希望	忙しい社会人・地方在住

行政書士予備校の通学のメリット・デメリット

通学型予備校の最大のメリットは、強制力のある学習環境です。決まった曜日・時間に校舎に通うことで、学習のリズムが作りやすく、「今日はサボろう」という誘惑に負けにくくなります。また、対面での質問対応も大きなメリットです。講義後すぐに講師に質問でき、その場で疑問を解決できます。特に法律初学者にとって、対面でのコミュニケーションは理解を深める上で効果的です。

さらに、仲間との切磋琢磨もモチベーション維持に役立ちます。同じ目標を持つ受講生との交流は、孤独になりがちな資格試験勉強において精神的な支えとなります。また、大手予備校には自習室が完備されており、集中して学習できる環境が整っています。自宅では集中できない方にとって、自習室の存在は大きな価値があります。

一方、デメリットとしては、時間的な制約が挙げられます。決まった曜日・時間に校舎に通う必要があるため、仕事が不規則な方や残業が多い方には通いにくい面があります。また、地理的な制約もあります。都市部以外では予備校の校舎が少なく、通学に時間がかかる場合があります。さらに、料金が高い点もデメリットです。通学型は通信講座と比較して1.5〜2倍程度の料金設定となっています。

行政書士の通信講座のメリット・デメリット

通信講座の最大のメリットは、時間と場所の自由度です。通勤時間、昼休み、夜寝る前など、自分の都合に合わせて学習できます。また、自宅だけでなく、カフェや図書館、移動中の電車内など、どこでも学習できます。仕事や育児で忙しい社会人にとって、この柔軟性は非常に大きな価値があります。

また、講義を繰り返し視聴できる点も大きなメリットです。理解しにくい箇所は何度も見直すことができ、復習時には倍速再生で効率的に学習できます。通学では聞き逃した内容を後から確認するのが難しいですが、通信講座ならいつでも見直せます。さらに、料金が安い点もメリットです。通信講座は校舎の維持費がかからないため、通学型と比較して3〜7割程度の料金で受講できます。

一方、デメリットとしては、強制力がないことが挙げられます。全て自己管理となるため、「今日はサボろう」という誘惑に負けやすく、学習を継続できない方も一定数います。また、質問への回答に時間がかかる点もデメリットです。メールや電話での質問となるため、回答まで1〜2日かかることがあります。さらに、孤独になりがちという面もあります。一人で黙々と学習を続けるため、モチベーション維持が難しい方もいます。

行政書士は通学より通信講座がおすすめな3つの理由

結論として、多くの社会人受験生には通信講座がおすすめです。その理由は主に3つあります。第一に、仕事との両立がしやすいことです。行政書士試験の受験生の約7割が社会人と言われています。仕事をしながら合格を目指す場合、決まった時間に予備校に通うのは困難です。残業や出張、急な予定変更にも柔軟に対応できる通信講座の方が、学習を継続しやすいでしょう。

第二に、学習効率が高いことです。通信講座なら通勤時間などの隙間時間を活用でき、1日の総学習時間を増やすことができます。また、理解している箇所は倍速で流し、理解しにくい箇所はじっくり視聴するなど、自分のペースで学習できます。通学の場合、講義のペースに合わせる必要があるため、自分にとって不要な部分も聞かなければなりません。

第三に、コストパフォーマンスが高いことです。通信講座は通学型の3〜7割程度の料金で、同等かそれ以上の内容を学習できます。特にアガルートやフォーサイトなど、高い合格率を誇る通信講座もあり、料金と実績のバランスが非常に優れています。限られた予算で最大の学習効果を得たい社会人受験生には、通信講座が最適と言えるでしょう。行政書士の勉強法を参考に、通信講座を活用した効率的な学習計画を立てましょう。

行政書士予備校で通学がおすすめな人の特徴

ただし、通信講座より通学がおすすめな人もいます。第一に、自己管理が苦手な人です。「一人では勉強を続けられない」「強制力がないとサボってしまう」という方には、決まった曜日・時間に通う通学型が向いています。予備校に通うことで学習のリズムが作られ、継続しやすくなります。

第二に、対面での質問を重視する人です。「分からないことをその場で解決したい」「メールでの質問では理解しにくい」という方には、講義後に直接講師に質問できる通学型がおすすめです。特に法律初学者にとって、対面でのコミュニケーションは理解を深める上で効果的です。

第三に、仲間との交流を求める人です。「一人で勉強するのは孤独でモチベーションが維持できない」「同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨したい」という方には、通学型が向いています。クラスメイトとの情報交換や励まし合いは、長期間の受験勉強において大きな支えとなります。

第四に、自習室を活用したい人です。「自宅では集中できない」「図書館は落ち着かない」という方には、予備校の自習室が大きな価値を持ちます。静かで集中できる環境が確保されており、講義のない日でも通って学習できます。これらの特徴に当てはまる方は、料金がやや高くても通学型を選ぶ価値があるでしょう。

行政書士予備校に関するよくある質問（FAQ）

行政書士の予備校・通信講座を選ぶ際によく寄せられる質問に回答します。予備校選びで迷っている方、独学と予備校で悩んでいる方、費用や学習期間について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。これらのFAQを読むことで、予備校選びに関する疑問がクリアになり、より適切な判断ができるでしょう。

行政書士は独学と予備校どちらがおすすめですか?

行政書士試験は独学でも合格可能ですが、予備校・通信講座の利用をおすすめします。理由は主に3つあります。第一に、学習効率の違いです。独学では何を、どの順番で、どこまで学習すれば良いのかを自分で判断する必要があります。一方、予備校のカリキュラムは過去の出題傾向を分析し、合格に必要な論点を効率的に学習できるよう設計されています。独学で1年かかる内容を、予備校なら8ヶ月で習得できることもあります。

第二に、理解の深さです。法律は独学だと表面的な暗記に陥りがちですが、予備校の講義では法律の本質から理解できます。特に初学者にとって、経験豊富な講師による解説は理解を格段に深めます。第三に、モチベーション維持です。独学は孤独との戦いですが、予備校なら質問対応や学習カウンセリングなど、挫折しないためのサポートがあります。

ただし、「過去に法律系資格を取得している」「学習時間が十分に確保できる」「独学でも継続できる自信がある」という方は、独学でも合格可能です。独学の場合は市販のテキストと過去問を中心に学習し、分からない箇所はインターネットや法律の入門書で調べながら進めます。予算が限られている場合は、スタディング（34,980円）のような格安通信講座を利用するのも一つの方法です。行政書士試験を独学で目指す方法も参考にしてください。

行政書士予備校の費用相場はいくらですか?

行政書士の予備校・通信講座の費用相場は、講座の内容やサポート体制によって大きく異なります。通信講座は3万円台〜15万円程度、通学型予備校は15万円〜25万円程度が一般的な相場です。最安値はスタディングの34,980円で、最高値は大手予備校の通学コースで25万円程度です。

具体的には、格安通信講座（3〜5万円）にはスタディング（34,980円〜）が該当します。標準的な通信講座（5〜10万円）には、フォーサイト（54,800円〜）、ユーキャン（63,000円）などがあります。充実した通信講座（10〜15万円）には、クレアール（140,000円前後・割引後約100,000円）、資格スクエア（165,000円）などが該当します。大手予備校の通信コース（15〜20万円）には、アガルート（184,800円〜）、TAC Web通信（198,000円）、伊藤塾（208,000円）、LEC Web通信（215,000円）などがあります。大手予備校の通学コース（15〜25万円）には、資格の大原（193,000円）、伊藤塾（208,000円）、TAC（215,000円）、LEC（235,000円）などがあります。

ただし、教育訓練給付金制度を利用すれば受講料の20%（最大10万円）が戻ってくるため、実質負担額はさらに安くなります。また、早期申込割引や再受講割引など、各種割引制度を活用することで、定価より2〜4割安く受講できることもあります。費用だけでなく、内容とサポート体制を総合的に判断して選びましょう。

行政書士予備校で一番合格率が高いのはどこですか?

公表されている合格率では、TACの66.2%が最も高い数値です（2023年度・プレミアム本科生Plus受講生）。次いでアガルートの46.82%（2023年度・演習総合講義受講生）、フォーサイトの45.45%（2023年度・バリューセット受講生）となっています。全国平均の合格率が約11.4%（2023年度）であることを考えると、これらの数値は非常に高いと言えます。

ただし、合格率の算出条件は各予備校で異なるため、単純比較は困難です。TACの66.2%は上位コースの受講生に限定した数値であり、全受講生の合格率とは異なる可能性があります。また、LECや伊藤塾など、多くの大手予備校は合格率を公表していません。これらの予備校も毎年多数の合格者を輩出しているため、合格率が非公開だからといって実績が低いわけではありません。

合格率よりも重要なのは、「自分に合った学習スタイルか」「講師の教え方が分かりやすいか」「サポート体制が充実しているか」という点です。合格率が高くても、自分に合わない講座では効果的に学習できません。必ず無料体験や資料請求で内容を確認し、自分に合った講座を選びましょう。行政書士の合格率推移も参考にしてください。

行政書士予備校は通学と通信どちらがいいですか?

多くの社会人受験生には通信講座がおすすめです。理由は、①仕事との両立がしやすい、②学習効率が高い、③コストパフォーマンスが良い、という3点です。特に「仕事が忙しい」「地方在住で近くに予備校がない」「自分のペースで学習したい」という方には通信講座が最適です。

一方、通学型が向いている人もいます。「自己管理が苦手で強制力が必要」「対面で質問したい」「仲間と切磋琢磨したい」「自習室を活用したい」という方には通学型がおすすめです。また、通学と通信の両方に対応している予備校（TAC、LEC、伊藤塾など）もあり、通学+Webの併用受講も可能です。普段は通信で学習し、重要な講義だけ通学で受ける、というハイブリッドな学習スタイルもあります。

最終的には、自分のライフスタイル、学習スタイル、性格に合った方を選ぶことが重要です。どちらが良いか迷う場合は、まず通信講座の無料体験を試してみて、「一人で学習を続けられそうか」を判断すると良いでしょう。続けられそうなら通信、不安があるなら通学を選びましょう。

行政書士予備校の教育訓練給付金は使えますか?

はい、多くの行政書士の予備校・通信講座が厚生労働大臣指定の教育訓練給付金制度の対象となっています。この制度を利用すれば、受講料の20%（最大10万円）がハローワークから支給されます。対象者は、雇用保険に1年以上加入している方（または過去に加入していた方で退職後1年以内の方）です。

教育訓練給付金の対象となる主な講座は、TAC、LEC、伊藤塾、アガルート、フォーサイト、ユーキャン、クレアールなどです。ただし、全てのコースが対象というわけではなく、一定の条件を満たした特定のコースのみが対象となります。例えば、TACなら「プレミアム本科生Plus」、LECなら「パーフェクトコース」などが対象です。

教育訓練給付金を受給するには、受講開始前にハローワークで「教育訓練給付金支給要件照会」を行い、自分が対象者かどうかを確認する必要があります。受講修了後、修了証明書などの必要書類を揃えてハローワークに申請すれば、約1〜2ヶ月後に指定口座に給付金が振り込まれます。詳細な手続きや条件については、最寄りのハローワークに問い合わせるか、厚生労働省のホームページで確認しましょう。

行政書士予備校はいつから通い始めるべきですか?

行政書士試験は毎年11月の第2日曜日に実施されるため、学習開始時期は受験する年の1月〜3月頃がおすすめです。つまり、試験の約8〜10ヶ月前から学習を始めるのが一般的です。行政書士試験の合格に必要な学習時間は、法律初学者で600〜1000時間と言われています。1日2〜3時間学習できる方なら、8〜10ヶ月で十分に合格レベルに到達できます。

ただし、これはあくまで目安であり、個人の学習経験や確保できる学習時間によって異なります。法律学習経験がある方や学習時間を多く確保できる方は、6ヶ月程度の短期学習でも合格可能です。実際、7月頃から学習を始めて11月の試験で合格する方もいます。一方、仕事が忙しく1日1時間程度しか学習できない方は、1年以上の学習期間を確保した方が安全です。

多くの予備校は、1月〜3月に「初学者向け本科コース」を開講します。この時期に受講を開始すれば、基礎講義から過去問演習、答練、模試まで、段階的に実力を養成できます。ただし、途中から受講開始しても追いつける工夫（講義の録画視聴など）がある予備校も多いので、「もう遅い」と諦めずに相談してみましょう。行政書士の最短合格に必要な勉強時間を参考に、自分に合った学習期間を設定しましょう。

行政書士予備校の大手はどこですか?

行政書士の予備校の大手は、TAC、LEC、伊藤塾、資格の大原の4社です。これらは全国に校舎を持ち、長年の指導実績があります。TAC（タック）は1980年設立で、資格試験予備校の最大手です。行政書士講座の合格率66.2%（2023年度）と、公表されている中では最高水準です。全国に30校以上の直営校があります。

LEC（レック）は法律系資格に強い予備校で、行政書士講座でも業界トップクラスの実績を誇ります。多数のベテラン講師が在籍しており、講師を選択できる点が特徴です。全国に校舎があり、通学・通信の両方に対応しています。伊藤塾は司法試験予備校として設立され、法律系資格に特化した専門予備校です。「法律の伊藤塾」として高い評価を得ており、本格的な法律教育が受けられます。資格の大原は簿記・税理士などの会計系資格で有名ですが、行政書士講座も充実しています。自習室などの学習環境が整っており、通学重視の方におすすめです。

また、通信講座専門ではアガルート、フォーサイト、スタディングが大手です。アガルートは合格率46.82%と高実績、フォーサイトは合格率45.45%と充実したeラーニング、スタディングは34,980円という低価格が特徴です。これらの大手予備校・通信講座から、自分に合ったものを選びましょう。行政書士予備校の徹底比較も参考にしてください。

行政書士予備校の模試だけ受けることはできますか?

はい、多くの予備校では模試のみの単独受験が可能です。独学で学習している方や他の予備校で学習している方でも、模試だけ受験することができます。模試を受験することで、①自分の実力を客観的に把握できる、②本番の試験形式に慣れることができる、③弱点分野を把握できる、④他の受験生との相対的な位置を確認できる、というメリットがあります。

主要予備校の模試は、TAC「全国公開模試」（全3回・通学4,800円/回、Web3,500円/回）、LEC「全日本行政書士公開模試」（全4回・通学5,500円/回、Web4,400円/回）、伊藤塾「全国公開模試」（全3回・通学5,500円/回、Web4,400円/回）、資格の大原「全国統一公開模試」（全2回・通学4,000円/回、Web3,000円/回）などがあります。多くの予備校では、試験直前期の9月〜10月に複数回の模試を実施しています。

模試は複数の予備校のものを受験することをおすすめします。各予備校で出題傾向が異なるため、様々な問題に触れることで対応力が養われます。特にTACとLECの模試は受験者数が多く、自分の相対的な位置を正確に把握できるため、多くの受験生が受験しています。模試の結果を基に最終的な弱点補強を行い、本番に臨みましょう。

まとめ｜行政書士の予備校・通信講座は目的に合わせて選ぼう

本記事では、行政書士のおすすめ予備校・通信講座について、合格率・料金・サポート体制などを徹底比較してきました。最後に、重要なポイントを3つの観点で総括します。

①予備校選びは「自分の状況」に合わせることが最重要

予備校・通信講座選びで最も重要なのは、「合格率が高いから」「有名だから」ではなく、自分のライフスタイルや学習スタイルに合っているかです。仕事や育児で忙しい社会人には、時間と場所を選ばない通信講座（アガルート、フォーサイト、スタディング）がおすすめです。一方、強制力が必要な方や対面指導を求める方には、通学型予備校（TAC、LEC、伊藤塾）が向いています。また、予算も重要な判断材料です。費用を抑えたい方はスタディング（34,980円〜）、高い合格率と手厚いサポートを求める方はアガルート（184,800円〜）やTAC（215,000円）を検討しましょう。教育訓練給付金制度を活用すれば、実質負担額を20%削減できることも忘れずに。

②通信講座なら「アガルート」「フォーサイト」、通学なら「TAC」「LEC」が鉄板

数ある予備校・通信講座の中で、特におすすめなのは、通信講座ならアガルート（合格率46.82%・全額返金特典）とフォーサイト（合格率45.45%・充実のeラーニング）、通学型ならTAC（合格率66.2%・38年超の実績）とLEC（業界最大手・講師陣充実）です。これらは合格実績、教材の質、サポート体制のバランスが優れています。コストパフォーマンスを最重視するならスタディング（34,980円〜）も選択肢です。ただし、最終的には必ず無料体験や資料請求で内容を確認し、講師との相性や講義の分かりやすさを自分の目で確かめてから決定しましょう。

③次のステップは「資料請求」と「無料体験」で実際に確認すること

この記事を読んで興味を持った予備校・通信講座があれば、まずは資料請求と無料体験を行いましょう。ほぼ全ての予備校が無料で資料を送付し、サンプル講義を視聴できます。複数の予備校を比較することで、自分に最適な選択肢が見えてきます。行政書士試験は年1回のチャンスしかないため、予備校選びで失敗しないよう、事前の情報収集と比較検討を丁寧に行いましょう。

行政書士試験合格への第一歩は、自分に合った学習環境を整えることです。本記事が、あなたの予備校・通信講座選びの参考になれば幸いです。合格に向けて、今日から一歩を踏み出しましょう。学習計画については行政書士の勉強時間計画を、独学との比較は行政書士を独学で合格する方法を、ダブルライセンスを検討している方は行政書士のダブルライセンスおすすめもご覧ください。